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オンボーディングは、”思いやり”が大事だと思うのです

こんにちは、Shibamoです。

Employee Experienceと言われて久しいですが、その中でも入社から戦力化を加速化させる「オンボーディングプロセス」の取り組みについて、書いてみようと思います。

昨年より特に「入社オリエンテーション」を中心にリニューアルを行いました。(※現在は、オンラインをベースにしたオリエンテーションに変更しています。)今回は、リニューアルに至った改善プロセスについて、お伝えいたします。

”思いやり”のあるオンボーディングを考えていく

転職経験のある方は十分ご理解いただけるかと思いますが、新入社員の方は不安を抱えて入社日を迎えていらっしゃいます。

お迎えする私たちとしては、新入社員の方々の会社への馴染みを加速させ、業務に集中できる環境を創っていく必要があります。そこで、入社から3ヶ月間を、職場環境に馴染んでいただき、仕事を円滑に進め、早期に成果をあげていただけるように支援する期間として捉え、これまでのオンボーディングプロセスを改善していこうという運びとなりました。

今回の改善において、”compassion(思いやり)”な取り組みをされている外資系企業の施策を参考にしていきました。

思案する過程で、直接お話をお伺いしに行った外資系企業の思想・取り組みに大変衝撃を受けました。大変きめ細やか、かつ丁寧な設計に惚れ惚れしてしまうほどで、後述する改善ポイントの礎になったことは言うまでもありません。

オンボーディングプロセス改善のために取り組んだ4つのポイント

ここからは、自社で取り組んでみた4つのポイントをご紹介いたします。

①入社初日の体験
②インクルーシブネスな対応
③入社者が実務上で迷わない情報設計
④入社者からのフィードバックによる持続的改善

①入社初日の体験

冒頭でもお伝えしたとおり、不安を抱えていらっしゃる方も多い中、「改めて入社してよかった!」「今日から頑張るぞ!」と意気込んでいただくとともに、業務開始できる準備を整えていく必要があります。

自社では、入社初日を「入社オリエンテーション」として、ほぼ1日使用して、カルチャー・制度を理解いただくとともに、PC/モバイルデバイス・ツール類の基本セットアップのサポートまでさせていただきます。
1日で完結するので、入社者にとって負担のないように、コンテンツの網羅性を担保しつつ、シンプルにお伝えすることを意識した構成にしております。

入社オリエンテーションの冒頭では、代表取締役社長によるウェルカムメッセージ動画を放映し、会社の目指す方向性・カルチャーを中心にお伝えしています。(※ちなみに、動画は半期ごとに再撮影しています。)
視聴後に感想をお伺いしてみると、「選考中に聞いていた会社の方向性を再確認できた」や、「どんどんチャレンジしていきたい」「社長からのメッセージが聞けてよかった」など、様々なコメントをいただき、好評いただいています。

このほか、上記のとおり、自社で使用するツール・システムが多岐にわたることから、セットアップリストをご用意し、スムーズに設定できるようしています。入社オリエンテーションを重ねていくと、人によってツマづくタイミングは異なります。それを見逃すことなく、今後他の方が困らないように、そのリストに注釈を追加するなど、都度ブラッシュアップしています。
これを繰り返すことで、リニューアル当初の頃と比較すると、(実感値ではありますが、)ご質問いただく回数が少なくなりました。

②インクルーシブネスな対応

オンボーディングというのは、人事だけではなく、配属先の現場のみなさんとともに創りあげていくものですので、協力は必要不可欠です。

今回のリニューアルに際し、「受け入れガイド」を作成し、”入社初日のオリエンテーション会場へのお出迎え”や”ウェルカムランチ推奨”、配属後の1on1など、入社初日からの体験を忘れられないものにするためのお願い事項をお伝えするようにいたしました。

行動規範に「inclusiveness(全てを包み込む)」というコトバがあるとおり、配属先の皆さまがとても丁寧にご対応いただけているようで、入社される方にとって安心感をお届けできていたようです。新入社員へのご提供することの平準化はもちろんですが、皆さんが迎え入れていただく姿勢というものがあったからこそ、満足度の高いものになったのだろうと思います。

③入社者が実務上で迷わない情報設計

実は、今回のリニューアルでイチバンこだわった部分かもしれません。
次の日から業務に携われる状態にする
入社初日を終えた後に、実務で困るシーンは必ず発生します。そこで、正しい情報に常にリーチできるように、このオリエンテーション資料自体をポータル化させることで、”困ったときに、戻ってこれる場所”にしました。
実際に、90%以上の入社者の方が、この資料に戻ってこられているのを確認できておりましたので、奏功した設計だったと思われます。

④入社者からのフィードバックによる持続的改善

今回リニューアルしたものが、しっかり届いていたものだったのかを把握するだけではなく、様々なご意見をいただくことで、継続的に改善し、より良い体験をお届けできるようにしていくことは大事なことです。

そこで、入社2週間後にオンボーディングプロセスフィードバックアンケートを実施して、入社オリエンテーションや配属先の受け入れに対して、率直なご意見を頂戴しています。ご意見の中から、新入社員の方が求めている情報や、コンテンツの中の改善ポイントがあったりするので、どのように組み込んでいけるかを議論しながら、改善を繰り返してきました。

結果として、オンボーディングにおける満足度も向上し続けることができています。

人事制度や施策というのは、私としては"デニム"と同じで、できたら終わりではなくて、手触り感よくなるように馴染ませていくものなのだろうと思っています。

目下、感染症防止対策をしながら、オンライン中心のオンボーディングとなり、新入社員の方にとってもより不安を抱えながらのご入社になります。でも、こんなときだからこそ、”compassion”な気持ちでお迎えできることを模索し続けたいですね。

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