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イヤなお客になりきれない悲しいサガ。

ウチは賃貸だ。
去年の3月、台風の日に家の「軒裏」が破損して不動産会社に相談した。

※軒裏というのは屋根の端っこのウラ側。軒天ともいう。

しかし、担当者は

「大家さんに確認を取って連絡します」

というだけで、まったく進捗なし。

雨漏りなどはなく、生活する分には大きな影響はなかったので「まあ、いいか」と気長に待った。

それから1年が経過し、今年の春から破損した軒裏の部屋からネズミ(のような小動物)の足音がするようになった。

その部屋を寝室にしているので、気になって眠れない(ネズミは夜行性なので夜中にウルサイ)。

これは実害がでてきたな、ということで、もう一度不動産会社に連絡。

これまた、

「大家さんに確認を取って連絡します」

と返された。

そして、そこから2か月ほど音沙汰なし。

法律には詳しくないけど、賃貸契約では「貸主の修繕義務」といって、借りている人があたり前に得られる利益が損なわれている場合(たとえば雨漏りをするとか、古い給湯器が限界を迎えたとか)、貸している側はそれを直す義務がある(みたい)。

ふと放置されていることに、急に我慢できなくなってしまい、不動産会社に連絡した。

担当者の対応は、

「遅くなってしまい申し訳ござしません、すぐに確認して連絡します」

とのこと。

(また同じ対応やないかーい!)

と、いかりの沸点が上がり、

「いや、もう2ヶ月ですよ、そもそも最初の連絡したの去年の3月ですよ」

と冷静でいられなくなった。

・大家はなんといっているのか。
・せめて直す直さないをはっきりさせて欲しい。
・直さないなら、それはそれで構わない。
・それで住む住まないはこっちが決めればいいことだから。
・怒っているのは連絡がなかったことに対して。
・これは誰の不手際、手抜きなのか。

みたいなことを15分くらいやり取りした。

終始、担当者は「確認して連絡を...」「申し訳ない...」と、繰り返すばかりだったが、まあこの担当者さんがここで答えを出せるわけじゃないことも分かる。

しかし、こんなズサン(?)な対応をする割には、電話対応は非常に謙虚な姿勢で申し訳なさそうだった。

こうなると、わたしは強く言えなくなる。

敬語を崩さず、

「いや、わたしも逆の立場でクレーム対応をすることもあるから、こんな電話を受けてると大変な気持ちは分かりますけど、でもですよ...」

みたいに、なんか中途半端な文句の言い方。

もっとこう、

「なんでなんの連絡もないんだよ、アア!オイ!コラ!」

と、イヤなお客様丸出しで怒鳴ったりできないもんかなあ、と思う。

文句を言ってやりたい!、といかりの感情は収まらないのに、相手はきっといま、

「(そんなこと言われても…)」

とか、

「(イヤな電話取っちゃったなあ…)」

とか、思ってるんだろうなあ...と想像してしまってことばが出てこない。

「腹は立ってるけど、ケモノのような人間には思われたくない」みたいな、カッコつけの心理も働いてしまう。

怒るなら怒る、怒らないなら怒らない、でどっちかに振り切りたいね。

でね、結局電話を切った後にモンモンとする。

だけど、じゃあここで怒鳴り散らしてたらスッキリしたかと言えば、それはそれで後から自己嫌悪に陥っていたと思う。

世の中、感情的になったって物事がうまく進むことは少ない。

そうなることを見越すと、余計に中途半端な物言いになっちゃうんだよなあ。

とりあえずまた待つことに。

しかしだね、そもそもビジネスの世界で「問題を放置する」は、絶対にやってはいけないことのひとつだよ。

店員さんや企業側の人には丁寧に接するように心がけているし、お客さんが偉いなんてこれっぽっちも思ってないけど、それをされちゃうと、さすがに気持ちよくはないよねえ。

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