たぶん、大みそかは死ぬまでずっと大好きよ。
変なところで大みそかの強大なる力を感じた。
筋トレの効果を左右する条件に「もう無理!と思ってからの3回をいかに絞り出すか」という要素がある。
限界からさらに追い込むことで筋肉にその必要性を感じさせ、成長をうながすのだね。
たとえば、筋トレを表現するアイコンは、必ずといっていいほどダンベルを持って腕を曲げている姿だと思う。
あれを「ダンベルカール」というのだけど、まさに今日はそのトレーニングをやっていて、いつもならこの「最後の3回」を絞り出すのに「これが終わったら寿司!」とか「これが終わったら明日休み!」とか前向きなイメージを無理やり引っ張り出してきて、なんとか頑張る。でも、だいたい3回はできないのよね。
それが「これが2020年最後のダンベルカール!」と思って追い込んだら、なんかできちゃった。
ほかの種目の「最後の3回」も「これが2020年最後の・・・!」と念じるだけで、できちゃった。
大みそかの力、おそるべし。
この「目標や終わりに近づけば近づくほど、やる気がアップする」という心理効果を「目標勾配仮説」っていうらしい。
たとえば、わんこそばを100杯食べなきゃいけないとして。
何杯食べたか分からないまま、おなかがパンパンになってしまえば「もう無理!」「もう1本もすすれない!」とギブアップすると思います。
でもじつはすでに98杯食べていたことが分かったら「あと2杯か・・・!やるか!オエ」となるよね。
そりゃ一年分の、しかも最終日の、目標勾配仮説パワーたるや、恐るべしなわけですよ。
しじみやウコンエキスよりギュッと凝縮されたこの謎のエネルギー、これを利用しない手はないのでは、といつも思ってしまう。
昔から、正月よりも大みそかこそ、みんなで集まって騒いだり、ねぎらったり、2020年との最期の告別を、じっくりとするべきなんじゃないのかと目論んでしまうんだけど。
結局、みーんな31日は家にいるものだ、というルーチンが勝っていて、それが実現したことはあんまり、ない。そのまま元旦を迎えて、一瞬で365日分の濃縮エネルギーがパッと散ってしまうのがことさら虚しいわけです。
でもけっきょく好きよ、年末。しかも大みそかは格別。
たぶん、大みそかは、死ぬまでずっと大好きよ。
特に2020年さんは、未曽有の困難に見舞われながらも、頑張りました。
世界のどこにも逃げ場がないって、そうそうないよね。
今年も1年お疲れさまでした。
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