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春の夜、「ひとりっこ」を語る。

わたしはひとりっこだ。兄弟も姉妹もいない。

ひとりっこってどうなの?と言われれば「ひとりっこで良かったあー!」と思ったことは一度もない。
空気のようにひとりっこを摂取して生きているわけだから、知らぬまに恩恵を受けているとしても分からないし。

ひとりっこは「ひとりっこなんて、なんにもいいことないけど」と思って生きてきた人も多いと思う。これは、「ひとりっこあるある」かもね。

むしろ「兄弟ほしーい!」「兄弟うらやましい!」と思ったことは山のようにある。

欲しいといいつつも、兄弟ってやつがどんなものなのか、まったく分からない。
似たような世代の若者がもうひとり家の中にいる感覚。
これがもう、まったくもって想像できない。

たとえば、お姉さんやいもうとなど、異性だった場合とか、なんで当たり前に生活できているんだ??とか、摩訶不思議。

たぶんこんな感じだろう、というイメージでさえ沸かない。兄弟姉妹がいる方々にとったら、まさかあ、と思われるかもしれないが、ほんとうに。
まるで、古代文字を読もうとしているような、宇宙の果てを想像しているような、未知の世界。

ちなみにわたしは、会社でいちばん仲が良い人も、ひとりっこだ。

いちばん面倒を見てくれている上司も、ひとりっこだ。

プライベートで仲が良い友達も、ひとりっこだ。

きわめつけは、奥さんもひとりっこだ。

なんだろう、ひとりっこって、ひとりっこ同士、共鳴しあっているのだろうか。

そして、わたしのまわりのひとりっこは、全員が親元から離れて暮らしている。ひとりっこなのだから、実家に住んでいそうなもんだが、その確率たるや0%だ。これも、わたしのなかの「ひとりっこあるある」だ。

ひとりっこはさみしがりやだから、外の世界に兄弟のようなパートナーや仲間を求めてしまうんじゃない?と言われれば、おおきく否定はできない。

ひとりっこはさみしがりやだと思う。これは「ひとりっこあるある」のなかでも殿堂入り。

あとひとりっこって、わがままっぽい。と、言われることがある。
世の中の、勝手なイメージランキングの1位である「A型は細かい人」に次いで、これはよくよく思われているイメージだろう。確たる実証もないのに。
でも、たぶん正解。

とくに若いうちは、自己主張がつよかったり、自己中心的だったり、やっぱり家のなかで常に主役として生きてきた経験が邪魔をして、あまり我慢が得意ではない人は多いかも。あくまで当社比だけどね。もちろん、人間として成長していくなかで、それは覚えていくのだけど。もちろん、わたしもしかり。

さいごに、日本のひとりっこの割合ってどのくらいかというと、約2割だそう。

1990年代のころは1割だったそう。少ないなあ。

じゃあ、わたしの生まれた1980年代のころは、もっと少なかったのかも。

レアキャラ同士、よく出会えたなあ。



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