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「さるぐつわ」と「じっぱひとからげ」。

むかしね、

「十把一絡げ(じっぱひとからげ)」
を、

「十羽ひと唐揚げ(じゅっぱひとからあげ)」
って勘違いしてて。

「十羽の鳥を、ひとつのから揚げにまとめる」みたいな意味合いで捉えていた。
たくさんあるものを一個にまとめる、的なね。

そもそもの「十把一絡げ(じっぱひとからげ)」の意味が、

「さまざまなものを大雑把にひとまとめにして扱うこと」

なので、まあじつはそんなに大きな違いはないのかもしれないね。

そんなに大量のから揚げをどうすんだ、という話ではあるけども。

あと「さるぐつわ」も、「猿靴輪」と勝手に覚えていて。

猿に靴を履かせ、さらに足を輪っかで結んで動けなくするという謎の仕打ち…。

だから「さるぐつわをかませる」とは、相手を動けなくすることだと勘違いしていた。

そもそもの「さるぐつわ」の意味は、

「声をたてさせないために布などをかませて口をしばること」

なので、これまた相手の行動を封じるって方向性はかろうじて一緒だった。

人生ではじめて「さるぐつわ」ということばを知ったのは、中学生のころに宗田理の「ぼくらシリーズ」を読んでいるときだった。

近くにいた母親に「さるぐつわってなーに?」と訊くと「あんたあんまり良い本読んでないね」とたしなめられた。

わたしは「???」となって、とりあえずそれ以上訊くのをやめたことを覚えている。

人間は、なんでこんなしょうもない記憶を30年近くも覚えているのだろうね。

他にたくさん覚えていなきゃいけないことが山ほどあるのになあ。

ちなみに、この「さるぐつわ」の「猿」だが、これは動物の猿を引用しているわけではないらしい。

むかし、扉や雨戸の戸締まりをするため使う金物のパーツを「サル」といった。

「くつわ」は、馬の口にくわえさせて馬を制御するのに用いる用具。

口になにかをくわえさせて、戸締りをするってことを表現したかったんだろうね。

「猿」で思い出したけど、そういえば「犬」と「猿」は「犬猿の仲」と言われているね。

昔話の桃太郎では、仲間なのになあ。

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