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「目覚まし時計」を無くせば、世界を一瞬にして壊せるぞ。

なぞなぞをひとつ。

「まいにち頼まれたことをやっているのに、いつも怒られているモノってなーんだ?」

さあ、なんだろう・・・。

正解は「目覚まし時計」だよ。

自分で「朝7時に起こして」と設定しておいて、いざ起こすと不機嫌に止められる。

うーん不憫。
そうかんがえると、目覚まし時計ってカワイソーな存在だよね。

そんなまいにちに嫌気が差して、もしも世界中から目覚まし時計がいなくなってしまったら。

あした、あなたは時間どおりにしごとに行けますか。学校に行けますか。

わたしは目覚まし時計よりも早く起きているよ!という方もいると思う。
でも、あなたが起きていても、バスや電車を運転する人は起きていないかもしれない。

自転車や徒歩で向かうこともできるさ!という方もいると思う。
でも、予定していた会議には誰もいないかもしれない。教えてくれる先生もいないかもしれない。

人と人が時間どおりに集まることができないだけで、文明は緩やかに衰えていくよね、きっと。

そうかんがえると、いまの世界を支えているのは「目覚まし時計」たちなのかもしれない。

いまやスマホを目覚まし時計に使っている人も多いと思う。

わたしもその一人だったが、最近はベットにスマホを持ち込みたくない。

やっぱり、寝る前にあれやこれや見ていると夜更かしをしてしまうし、ブルーライトは睡眠の質を下げている。

だったら、原点回帰で「目覚まし時計」を買おうと思ってね。

どんなのを買おうかなあって調べていたら、ふとそんなことを思っただけ。

でもさ、目覚まし時計が普及する前の時代ってどうやって暮らしていただろうね。たとえば江戸時代とか。

みんなお母さんに起こしてもらってたんじゃない?
いやいや、そのお母さんはどうやって時間通りに起きるのさ。

これまたいろいろ調べてみると、答えは一択。

「日の出とともに起きる」

いまと違って、夜更かしをするツールがないので、ほとんどの人は日没後2~3時間くらいで寝てたらしい。
いまでいうと21時とか。

そうすると、8時間寝ても朝の4時5時には起きられる。

季節によって、日の出日の入りの時刻は変わるので、夏と冬の起床時間も変わる。

あと、雨や曇りの日も。
日光が差さないので、その日は遅く起きていたのかもしれないね。

じゃあ、たとえば現代みたいに10時に駅前に集合ね、という場合はどうするのか。

これは、江戸の街中やお寺の近くに住んでいる人であれば、2時間(1刻)ごとに鐘が鳴る。
だから、昼の3刻の鐘までには集まろう、とか約束はできた。

でも、そういう制度がなかった時代や、田舎になるとそうもいかない。

たとえばAさんが、Bさん・Cさん・Dさんと4人で集まりたいと思った場合。

まずAさんがBさんの家を訪ねて、合流。

それからAさんがCさんの家へ呼びに行く。
BさんがDさんの家へ呼びに行く。

最後に4人でやっと合流。

もしDさんが不在だったらどうするのか。
畑にいるのか、山にいるのか、3人で手分けして探しにいき、見つからなければ家で待つ。

というふうに集まっていた。

もしくは「お天道様がいちばん上にくるときに集まろう」とかはあったかもしれない。

でもこれも雨が降ればできないからね。

とにかく「みんなで集まる」ってことは、現代ほど簡単ではなかったんだろうなあ。

現代の時間の流れと比べれば、それはもうゆっくり進んでいくんだね。
1分遅れただけで「遅刻だー!」と言われることはなかっただろうな。

だけど「時間どおり」という共通の概念が生まれただけで、人と人はいつなん時でも決められた場所に集まることができるようになった。

その「時間どおり」に集まるために必要なのが「目覚まし時計」だ。
これがなきゃ無理だ。絶対に。

うーん。
じつは、文明を加速させていた立役者はこの「目覚まし時計」の存在だったのではないか。

「目覚まし時計」。おそるべし。





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