見出し画像

つまらない勉強と楽しい勉強の分岐点

プログラミングを学習し始めて2か月半。
まーったくプログラミングに関する知識がなかった自分ですが、フロントエンドからサーバーまで一通り学習し、簡単なアプリケーションを作れるようになってきました。(まだわからないこと、できないことだらけですが…)

自分にとっては、一切知識の積み上げがないことを勉強するのは久しぶり(大学の第二言語のスペイン語以来?!)でしたので、学習しながら、学習者としての気持ちを改めて思い出しています。

やっぱり新しいことを学ぶのは楽しい
今まで知らなかったことを知ることで、まさに世の中の解像度が上がっていく感覚があります。今まで単に消費していたものを、知識の蓄積で作り手の視点がわかるようになることで、日常生活でも気づきや発見が多くなり、新たな楽しさを得られるようになってきました。

一方で、わからなくなってくると途端につまらなくなることも今回経験することができました。
最初はめちゃ楽しく学んでいたものの、オブジェクト指向(プログラミング学習でよく躓くといわれているところ)について学び始めたところから雲行きが怪しくなり、しまいには
「わからへん!」
という状態になりました。

こうなると、不思議とつまらなくなるんです。しかも、周りの人がちゃんと理解している様子だったりすると、より一層つまらなく感じてくるのです。
「あぁ、学校の勉強がつまらないと思っている子はこんな感覚なのかな。」と思いました。

それでも、復習しながら学んでいると、徐々にそれまでわからなかった部分もわかるようになってきます。すると、これも不思議なもので今度はどんどん楽しくなってくるのです。

人の気持ちの感情というのは案外シンプルなもんですね。

こんな感じで研修を受けている中で2つのことを思うようになってきました。

1つ目は、学びの楽しさをデザインしていく上で、分かりやすさは“正義”だということ。
上記でも述べましたが、分かると楽しい。わからないとつまらないのです。
僕はこれまで学びの楽しさをデザインする上で、テーマや仕掛けにばかり目がいっていました。
しかし、分かりやすさというのが長期的な視点で見ると学びの楽しさの本質に繋がっていくのかなと今回感じました。とはいっても、やはりテーマや仕掛けは入り口の楽しさを創る上で必要不可欠だと現在も考えています。

2つ目は、学習者の視線の先を学習者自身に向けること。簡単に言うと他者と比較しないってことですね。
僕は今回プログラミングを学習する際、とにかく他人と自分を比較しないことを意識していました。一緒に学ぶ仲間には自分よりも遥かにプログラミングができるメンバーがいたので、自分の比較対象にもならなかったこともあると思いますが。
他人と比較せず、自分自身のレベルアップを楽しむ感覚は、自身の学習ストレスの軽減と楽しさの増幅にも繋がるということを実感しました。

そうはいっても他人と比較しちゃうものです。自分も何度も他人と比較しそうになってしまいました。しかも一生懸命に取り組めば取り組むほど、他人と比べてしまうのです。
僕自身はこれを、意識と知識でコントロールしようとしましたが、学びを提供する側から考えると、仕組みで解決し、学び手が他人と自分を比較し、肯定感と意欲が下がることを防ぎたいものです。
(※他人と比較し、競争することは学習する上で悪いことばかりではありません。ライバル視する相手に勝つことを目標としてモチベーションを向上させるタイプもいます。他者と比較し、勝つと楽しいと感じるのです。)

もちろん他人と比較しない意識ができるのが一番ですが、どうしても比較してしまう実態に対する解決策の1つとして、競争の指標とメンバーの入れ替えを頻繁に実施することがよいのではないかと考えています。
指標がたった1つの場合、他者と比較して、肯定感を低い状態から高い状態に持っていくためには逆転勝ちをおさめるしかありません。
しかし、指標が複数、しかも多様にあれば
「こっちは負けたけど、こっちは勝った。」
みたいな感じになってきます。
すると、学習者の視野が広がり、そこに自身の強みの理解と戦略が生まれます。結果、負けるところは負けるけど、勝てるところもあることがわかるので、肯定感や意欲の著しい低下を防ぐことができるのです。

メンバーについても同様。
良くも悪くも、上もいれば下もいるのです。すると、他人と自分を比較した際、勝ったり負けたりします。悪くいうと、必ず他者と比較してへこみますが、必ず他者と比較して優越感を感じることもできるのです。
優越感などのワードは一見危険な考え方に捉えられるかもしれませんが、先ほどの指標の入れ替えと、このメンバーの入れ替えを上手に使えば、他者と自身を比較しても、精神上追いつめらず、健全な学習意欲の創出につながるのではないか考えています。
そりゃあ、時に競争を上手に使いつつ、基本他者と比較しないみたいな器用なことができれば一番なんですけどね(笑)

さて、今回はこのあたりで。
学びを提供していく人間として、このタイミングで学ぶ側の気持ちを体験できたことは非常に幸運でした。この学びはしっかり仕事に生かしていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?