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お料理note番外編(息抜きに)

高校一年生。
おろしたての硬っっったいコックコートで迎えた初授業。
不安と期待。目をキラキラさせた僕ら40人を前に1人の料理人が立った。

大きい宿の料理長(監修)を務めるおじいちゃん先生だ。
髪は薄く白髪がちょびっとあるのが特徴的。70後半くらいだったと思う。
すんごい優しい語り口調のおじいちゃん。
最初の調理授業ということもありおじいちゃんの過去話から。

料理人と言うのはこうで、、、こういう、、、
僕らは真剣に聞いている。

きゅうりの小口切りを始めたおじいちゃん先生

このくらいの歳まで料理人をしていると手元なんて見なくても
切れるんだ‼︎
すごいと思う僕ら。僕らを見出して割とすぐだった。
あっ、と一言
おじいちゃんが手を切ったのだ。みんな真剣に聞いていたが途端に顔を見合わせ必死に笑いを堪えていた。が
すぐ横にいた調理科の先生に絆創膏を貼ってもらっている姿を見た時は流石にみんな耐えられなかった。あれから10年。今も元気にしているだろうか。
きゅうりを見るとどうしても思い出してしまう。
新しい職場や別店舗へのお手伝いに行った時などに話す鉄板ネタにさせていただいてる。おじいちゃん先生ありがとう。僕の方は東京で元気にやってます。

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