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古代にもあったLOVE&PEACE

若し天下をして兼ねて相愛さしめば、国と国とは相攻めず、家と家とは相乱れず、盗賊有ること無く、君臣父子皆能く孝慈ならん。此くの若くならば則ち天下治らん。

出典:墨子(兼愛上)

意訳。
もし、人々がお互いに愛し合うことができれば国同士、家同士が争うことはない。
盗賊も現れず、政治家、家族も皆、慈しみの心を持つようになるだろう。
このようであれば世の中が平和になるのだ。


墨子は、世の中が乱れる原因は人々が相愛しないからだと説きました。
父と子、兄と弟、大臣と王様、各々が自分のことしか愛さないから世が乱れる。
盗賊は自分の家を愛して、他人の家を愛さないから盗みを行う。
国民は自分の国だけを愛して、他人の国を愛さないから他国を攻める。

全員がお互いを愛せば世の中は平和になる。
墨子が説いたこの博愛思想を「兼愛(けんあい)」と言います。

素敵じゃありませんか!
もしかしたら人によっては、ただの理想論に感じるかもしれません。
しかし、僕はこの墨子の考えを尊重したいと思います。

確かに、いくら「愛」だなんだと理想を掲げたところで世の中は変わりません。
しかし、だからと言って理想を捨ててしまえば行き着く先は破滅でしょう。
実際に慈しみの心を失った人類は、自分を生かしてくれている他者や環境を蔑ろにして自らの首を絞めているのですから。

理想はどこまでも高く、行動は一歩一歩着実に。
これから少しずつ理想に近づいていきましょう。


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