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天才虎川の未来予測物語 ~第4話 地獄の一発芸大会 ①地獄を凌駕した瞬間~
始めに
仕事ができるようになるには、
どうすれば良いのか?
私はブラック企業で働くサラリーマンであるが、
「この仕事で君に敵う者はいない。」
と社長や経営層、直属の上司に言われるぐらい
今の職場で無双し、唯一無二の存在となり、
自分の居場所を創ることができている。
その17年間の百選錬磨の経験で語るとするなら
先読みスキル
を身に付けることが一番の近道である。
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このスキルを身に付けるには、
ただ単に場数を踏めば良いという訳ではない。
知恵と洞察力で常に先読みし行動していくことが
必要である。
この物語は、私の大学時代の経験を基に、
描いているが、その時に出逢った天才
虎川 零(とらかわ れい)の
『知恵』『洞察力』『先読みする力』
に着眼することで、先読みスキル
を身に付けることができる構成になっている。
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つまり、この物語は、天才虎川の未来予測する
能力を可視化した物語である。
仕事ができるようになりたい方は、必読です。
また、この物語は、
笑って楽しく先読みスキルを学べる
構成にしていますので、ぜひご拝読
くださいね。
目次
1.前回までのあらずじ
2.地獄の一発芸大会 ①地獄を凌駕した瞬間
3.無双仕事術の観点で考察
1.前回までのあらずじ
時は2002年に遡る。私は某国立大学に
入学し、某大学寮で生活することに。
その大学寮で、私は天才虎川と出逢った。
私の大学寮では、毎年、新入寮生を歓迎する
地獄の祭り、新歓祭を開催していた。
入寮初日は、10人1部屋の和室に連れて
いかれ、酒に酔った上回生が次々に訪れ、
むりやり酒を飲まされたり、正座で話を聴か
されたり、人格が崩壊するほどイジられたり
と、これが徹夜で行われた。
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入寮二日目は、夕方5時丁度に上回生から
「7時まで散歩するぞ!ついてこい!」
と言われ、散歩するのだが、この散歩は
夜の7時ではなく、なんと朝の7時までの
14時間散歩であった。
虎川は、散歩が始まった直後に、14時間散歩
することを見事に読み切るが、上回生の間で、
誰かが虎川に新歓祭の極秘事項をリークした
と騒ぎになり、虎川は、ハーデスと怖れられる
寮のトップに君臨する寮長の夏目(なつめ)と
その側近(夏目四天王)の一人で、
北斗の拳のラオウのような容姿の勝也(かつや)
に問い詰められる。
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その誤解が解けた後、ハーデス夏目は虎川に
問いかける。
「本当に14時間散歩のこと
予測できたんだな。
そしたら、虎川。
今日は、新歓祭3日目だろ。
今日は何をすると思う?
14時間散歩のように
言い当てることができるか?」
2.地獄の一発芸大会 ①地獄を凌駕した瞬間
ハーデス夏目の問いに対する虎川の返答が
これだ。
「今回は、14時間散歩の時より
情報量が少ないので、ここまでしか
予測できないのですが、
初日は、私たちの精神力を試しました。
二日目は、私たちの忍耐力を試しました。
二日連続、受け身の企画でしたので、
今日は、逆に、
新入寮生の自発性を問う企画ですね。
どうでしょうか?
当たらずとも遠からずだと思うのですが。」
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これを聞いたハーデス夏目は、
「虎川は、天才だな。
見事だ。
今日は、お前達の自発性を問う企画だ。
具体的に言うと、今日、お前達にやって
もらうのは、一発芸だ。
夕方5時からお前達に寮生全員の前で
一人ずつ一発芸をしてもらうから、
今のうちによく考えておけよ。
俺たちは、笑いに厳しいからな。」
と言い、この場を立ち去った。
一発芸って、嘘だろ!
皆の前でやるなんて恥ずかしすぎて
できるわけないだろうが!
それに、あんな威圧的な上回生に
囲まれてするなんて。
考えただけでも、吐き気がしてきた。
私は、激しく動揺し、体の震えが
止まらなかた。
![](https://assets.st-note.com/img/1711856126107-QrKMF2kGtD.jpg?width=800)
周りを見ると、他の新入寮生も、
私と同じく激しく動揺しており、
耐えれずに泣き出す人もいた。
そんな中、ただ一人だけ、
1ミリも動揺せず、ニコニコ嬉しそうに
している新入寮生がいた。
そいつは、もちろん、天才虎川だ。
私は、そんな虎川を見て、さっきまで
激しい動揺していたのがまるで嘘みたいに、
急に怒りの感情がわいてきて、
「おい、虎川!
何笑ってるんだ!
あんな威圧的な上回生に囲まれて
一発芸をするんだぞ!
どういう状況は分かってんのか!
ただでさえ一発芸なんて
恥ずかしくてできないのに、
あんな人の前でするんだぞ!
ちゃんとできなければ、ボコボコに
言われるかもしれないんだぞ!
お前、こういう状況で笑っていられるって、
どういう神経してるんだ!」
と言うと、虎川から、
どんでもないことを言われた。
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「僕は、今までずっと孤独だったんで、
一発芸はやったことないんだ。
だから、皆の前で自分を表現できるから
嬉しいんだよ。
それに、初めて経験できるしね。
僕の一発芸、みんな笑ってくれるかな?
みんな喜んでくれるかな?
僕はこの一発芸、最高のコンディションで
挑みたいと思うから、今から寝るよ。
愛鳥、おやすみ。」
どこから突っ込んでいいのか分からないくらい、
この虎川の返しは、突っ込みどころが満載だ。
色々ある中で、さすがに一発芸の準備をしない
のはまずいと思い、私は、
「虎川、寝るな!
今日、一発芸だぞ!
今から考えないとまずいぞ!」
と言うと、虎川は、
「愛鳥、今から考えてどうするんだよ。
新入寮生が全員するから、
今日も朝まで寝られないよ。
今寝ないといつ寝るんだよ。」
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と言うので、私は、
「いやいや、何言ってるんだ!
ノープランで一発芸するなんて
無謀すぎるだろ!」
と言うと、虎川は、
「一発芸は、この寮の4階の和室にいる
新入寮生から始めるし、4階の新入寮生は
20人いるから、一発芸を考える時間は
充分あるんだよ。
それに、寮長が笑いに厳しいって
言ってたけど、この20人の一発芸を
見て、何がウケるのか分析し、
それを真似すれば何とかなるよ。
愛鳥、一発芸、楽しんでいこうね。
ということで、おやすみ。」
と言って、虎川は安らかに眠りについた。
次回は、笑いに厳しい上回生に囲まれて、
私たち新入寮生は、いよいよ一発芸を
披露することになる。
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しかし、ここでも天才虎川は、
とんでもないトリッキーなことを
やってくれます。
詳しくは、次回の物語で話していく。
3.無双仕事術の観点で考察
虎川は、天才ゆえに発想が独創的すぎて、
誰にも理解できないプロセスで物事を進める。
笑いに厳しい上回生の前で、一発芸をしないと
いけない極限状態の中で『今は寝る』という
選択をし、一発芸は開始と同時に考え、
他人の芸を見て、何が受けるか分析し、
それを真似するというプロセスで、
一発芸に挑もうとするなんて、
おそらく天才ならではの発想だと思う。
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また、先読みスキルの観点でいうと、
地獄の新歓祭が、
一日目 ・・・精神力を試す企画
二日目 ・・・忍耐力を試す企画
と二日連続、受け身の企画だから、
三日目は、逆に
新入寮生の自発性を問う企画だと
見事に読み切ったことです。
確かに、一日目も二日目もとんでも
ない地獄であったが、虎川曰く
まだ始まって二日目だから、
地獄の新歓祭は、まだまだ助走段階。
これからが本番では・・・
このように体系的に考えていくと、
助走段階だから、受け身の企画。
だから、逆説的に考えれば、本番は、
自発性の問う企画だと推測できる。
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とのことで、まさに天晴れであった。
天才虎川は、窮地に立たされても瞬時に、
物事や人の本質を見通すことができる。
他の新入寮生が激しく動揺する中、
虎川ただ一人だけ、いつも冷静である。
~第4話完~
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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