果てしない(厨二)物語

小さな頃から好きな映画がある。
「ネバーエンディングストーリー」だ。
RPG好きにも通じるところがある、私の物語好きの原点でもある。
元々はミヒャエル・エンデの「果てしない物語」が原作になっている映画だが、私は子供心に衝撃を受けた。
小さな頃からアニメはよく見る方だった。ディズニーアニメを1本見てからでないと幼稚園に行かなかったそうで、当時はだいぶ登園するのを手こずらせたようだ。
そして、実写的な映画で最初に見たのがこの映画だったが、私は一時期こればかりをずっと見続けていた。

そもそも本の中に描かれる物語が、こうして実写になるというのはどういうことなのか。

まずはそこから衝撃だった。
アニメは誰かが描いた絵が動いている、という認識が薄々とあったものの、それが実写になっているのが信じられなかった。
そこに広がる世界は、自分が知っている家の周りや行ける範囲の環境とは全く違う。
世界には知らないことがたくさんあって、やってみなければわからないことがたくさんあるんだ…!
と思い、私は近所迷惑にならない程度に、夜中にこっそりファルコンを呼ぶ練習をしていた。(ネバーエンディングストーリーに出てくる龍?犬?のような大きい生き物)
もちろんファルコンが来てくれることはなく、私はこの時に諦めるということも大事なのだなと感じた。(現実を見るということはまだ理解していない)

そして今になって、またネバーエンディングストーリーを見ている。DVDBOXを買って、こういう時ほど大人になってよかったと思うことはない。

私たちの人生も果てしない。
果てしないようで実は短い。

主人公の子供も、現実と戦っていた。
私も今、現実と戦わなければならない。

当時も、主人公がなんだか自分のように見えていた。でも今見返しても、やっぱり自分のように見える。
それなら、きっと私も現実と戦えるのではないか。

龍が来てくれなくても、私は私の中にあるアウリンを握りしめることはできる。
私だけの、小さな世界を救うために。



しかし、暑さには簡単に負けそうである。
夏、はよ終われ。

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