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お客様は二の次・三の次から学ぶ

「おもてなし大国ニッポン」

今でもこの称号は変わっていないと思います。
電車に乗れば傘の忘れ物に気を付けて下さいのアナウンスが流れる。
デパートに行けば開店時間きっちりに店員さんたちがずら~っと並んでお客様をお出迎えしてくれる。しかも時間厳守。
電車だってデパートだって何もアクシデントがなければきっかり時間通りに運行してくれ、開店・閉店します。

それに比べてフランスはどうでしょう?

パリのメトロではアナウンスはおろか次の駅の看板すらない

「観光大国フランス」ではあるのですが、おもてなしに長けているとはお世辞にも言えません。
例えば地下鉄メトロ。
アナウンスなんて一切なし。発車ベルすら鳴りません。しかも一旦電車に乗ってしまうと次の駅がどこなのか・・・の表示はありません。
天井付近に終点の駅名が書かれた看板があるのを見てどっち方向行きなのかを判断する。


次の駅が何駅なのかは日本ではちゃんとアナウンスが流れますが、当然フランスのメトロではないので、乗る前に自分でどっち方向に行くのかいくつ目の駅で降りるのか・・・をわかっていないととんでもない事に。
勝手にドアがしまって勝手に発車してしまうのです💦

始めてパリに行った時、誤った方角のメトロに乗ってしまいしばらくしてから気づくなんて失態もしてしまいました。

殆ど全てにおいてフランスではお客が働かないといけない。
日本にいる時のように「ぼーっ」としてはいられないのです(笑)

日曜日はしっかり休む!が多いフランス

以前のフランスでは特にパリは殆どの商店・デパートで日曜日はお休みでした。
ただ、ここのところの経済不振でそうとばかりも言っていられなくなってきているのも又現実ですが。
ある商店では開店時間を過ぎてもオープンしません。
開店時間なのでお店を訪れてもドアは閉まったまま。諦めて帰ろうとすると始めてオーナーが出て来る

なぜオープンの時間なのにオープンしない?

それはお客さんが来ないうちには開店時間になってもお店を開けずに事務的な仕事を店内でしていたりするのだとか。
もちろん、日本のように「申し訳ございません」などと言う言葉はありません。何事もなかったように接客をして終わり。
ただ、お客さんが来るまでドアを開けないというのもある意味では合理的ではありますね。

フランスでは「新商品」「限定品」が殆どない

え?!新商品がないの?季節限定品もないの??

そうなんです!ユニークだなぁと思ったのがフランスのあの美味しい美味しいパン。
このパン屋さんでも一年中同じ商品を置いている。
秋になったらマロンを使ったパンとかクリスマスシーズンともなればそれは凝ったサンタさんが乗せられているパンなどを考案してお店に置く日本とは違って、フランスでは定番商品のみの販売が多いのです。

今時の日本だったら、コンビニでも次々と季節限定商品とか地方限定のものなんて売り出しているのに・・・とビックリ!
しかも何十年も前と同じパンが未だに売られている。

グルメの国フランスなので流石にお菓子は季節ものあるでしょう?と思ったら・・・
こちらもやはり右に同じ。定番商品のオンパレードなのです。

筆者が初めてパリに行った時、ホテルの従業員におススメのチーズ屋さんを聞いて訪れたオペラ地区にあるお店。
美味しかったのでその幾つかをお土産に持って帰りました。
時は経ち2年後、パリに行った時にも行ってみたところ、そういえば全く同じチーズが幾つも並べられていました。

これは一体どうしてなのでしょう?

フランスでは定番商品がず~っと売れ続けている。つまり工夫を凝らしてあれやこれやと新商品を作らなくても十分なんだそう。
定番商品や何十年も前と同じパンであっても美味しいから・売れ続けているからいいやといった感じなのでしょう。

周りまわって結局は皆がハッピーになる?!

フランスでは日本とは違って地下鉄やお店はお客様第一ではないように思います。
カルチャースクールの講師も定員になったらさっさとクラスを締め切る。
でもそれは我がままなのではなく、自分のプライベートの時間を大切にしたいからが理由です。沢山の生徒さんを抱えてしまうと自分のキャパを超えてしまうため満足のいくレッスンが出来にくくなったり、忙し過ぎて体調を崩してしまったりとなり、レッスンに穴を開けてしまうと元も子もない。

地下鉄ではいちいちアナウンスする事のストレスから解消され、お客さんの方も分かっている事を繰り返し言われてそれを聞くのもうんざりしているかもしれません。

お店ではお客さんが来ないうちに事務処理が出来て効率的である。
お客さんが来ないうちに雑務をこなして、きっちり定時に仕事を終えて帰宅出来れば体調面も維持され、自分も家族もhappyになれる。
翌日には疲れも残さずお客さんに笑顔の接客が出来るのではないでしょうか。

「お客様は二の次・三の次」に学ぶ事は多いように思います。

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