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フランス人女性が楽ちんに仕事を続けられるのはなぜ?

85%!これなんの数字かわかりますか?
今ではさほど驚く事はない数字ですが、実はこれ、フランス女性の就業率なんです。
この数字によるとフランスではほとんどの女性が働いているという事になりますね。(ちなみに専業主婦率は14%ぐらい)

日本でも問題となっていますが、
「女性が働く」=家事や育児はどうする?

そして悩んだ挙句に仕事を続けられなくなってしまう・・・という問題が発生してしまいます。日本ではまだまだこの問題が鎮座していますが、フランスではなんと仕事を続けることが当たり前のように出来るのだそう。

この理由を知りたいと思いませんか?

日本でも働き方改革として騒がれている問題の一つでもあるので私自身、是非知りたい!と思って調べてみました。

まず一つ目の理由。ご存知の方も多いでしょうがフランスでは残業はほとんどなし。定時で帰れて有給休暇も5週間は取れるので家事などに負担がない。

二つ目の理由はパートナーである男性が家事や育児に率先して取り組んでいる事。最近でこそ日本の「イクメン」も徐々に増えてきていますが、正直まだまだなのが内情です。フランスではパパが授業参観に来たり保護者会にも参加したり、公園で子供を遊ばせたりもしちゃいます。その他お料理や子供の送迎までも。これはかなりポイント高いと言えますね。

しかも調べていて分かったのはこれらの事を夫たちは嫌々でも義務でもなくやっているという事!我が妻は仕事をして社会に貢献している立派な女性だと他人の前でもたたえたりするんだとか。

筆者のフランス語の先生エリック。彼も又奥さんが働く事に大変協力的であり、夕食の準備なども美術の先生をしている奥さんより先に帰れば彼が当然のごとく準備をする。彼らカップルには子供がいないため、育児はしなくても良いが家事はしっかりエリックもこなしているよう。夫であるエリックの家事サポートがあるため日本人の奥様も安心して仕事を続けられるのでしょう。

フランスマルセイユに生活している友達のリックとベッキー夫妻。彼らには子供が一人いるのですが、ビックリしたことに日本人の出産後の女性が悩み易い、「赤ちゃんの泣き声で全然眠れない」という事がほとんどないんだそうです。その理由を尋ねてみるとただ一言、「だって赤ちゃんは私たちの隣の部屋で一人眠っているんだもの」(*_*)
寝ている間に何かあったりしたら・・・と不安じゃない?と聞いたところ、「泣き声がしたら急いで隣の部屋に駆け付けるわ」

う~ん、なるほど!それで赤ちゃんの夜泣き問題は解決するんですね。

又日本の親のように赤ちゃんを必ず手作りの離乳食で育てなければとか必ず母乳で育てなければ・・・なども思わない。母乳に至っては胸の形が悪くなるからむしろ早めに母乳をやめる人が多い!(流石、フランス女性!女であることを大切にしている(笑)フランスの離乳食売り場が大変充実しているのもうなずけますね。

それでは2人とも働いているフランス人カップルの収入や生活費はどのようにしているのでしょう?

彼らの大半が夫婦共同口座+個人口座を持っているのだそう。お給料は自分の個人口座から子供の習い事やバカンス費用まできっちり同額を共同口座に移してそこから賄っていくのです。どちらか一方が多く払い過ぎるという事もなく対等の関係でいられるので万が一の事があってもどうにかなるようです。

前にも書きましたが、フランスの幼稚園や小学校は親が出る幕が少ない。幼稚園・小学校からの呼び出しが殆ど無いからで、PTAなどもボランティア感覚でやる人がやればいい・・・とこのあたりも大変寛容です。という事は親の負担は少なくてすみ、さほど疲れずに仕事が出来る。
そうして捻出した“余裕”は日常生活の中だけに生かされているわけではありません。

ではどんな時に?

そう、友人同士のランチ会やパーティ時、オペラ鑑賞などに女性は飛び切りのオシャレを楽しむ。しかも子供は預けて夫婦2人で行くのが基本。普段はデニムにTシャツの友人ベッキーもこんな時はワンピースにハイヒール。「女性」であることを楽しんでいます。

そしてフランス人と言ったらバカンス!

この日本人にとったらありえない位長くとるフランス人のバカンスこそ、日々の仕事の疲れを癒してくれる大切な機会。バカンス前には周囲に迷惑をかけまいと残業しまくってやっと取れた1週間ぽっちりのバカンスをあっちへ行き、こっちへ行きとへとへとになってしまう日本人。それに対して定時で帰宅しバカンスを最低でも3週間は取り、行った先でもぼ~っと海岸で寝そべって過ごしたりするフランス人。どちらがバカンス後リフレッシュ出来て帰って来てからの仕事に打ち込めるでしょうか。

ただ、フランスの労働環境が日本と比べて格段にいいか・・・と言うとそうではないようです。さほどいい労働環境でもないながら、フランス女性たちは自分達の意思で(人目を気にすることなく)帰りたければ帰り、子供ありきの人生ではなく自分ありきの生活を全うする事によって余裕を生み出し、しいては社会をも変えて行ったのではないでしょうか。
長く働き続けるためには「働き過ぎずに自分がやりたいようにやる」

これが大事!私たち日本人も見習いたいですね。

#コラム #フランス #フランス人 #労働環境 #ライフスタイル


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