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派手さがないプロットについて

雨坂はプロットマシーンです。
とにかく思いついたら一度紙に書き起こして、どうにか作品にならないかとこねくりまわします。

天から作品のネタが降ってくるタイプではないので、日常の細かい気づきをかき集めていくしかないからです。

とある冬、雨坂のプロットを読んでも良いという編集の方に出会い、だいたい二週間に一度のペースでプロットを提出し続け、計二十本のプロットにマジのダメ出しをいただきました。

とても幸せで、ありがたい時間でした。

「派手さがない」
その間、何十回と聞いたワードです。

雨坂には派手さがわかりません。
そもそも、自分自身が派手ではないし、生き方や考え方すらも、なんなら地味でつまらないからです。

しかし自分の作品を読んでくださるという”誰か”にまで、その地味さをお届けするわけにはいきません。
派手さについて考え続けた数ヶ月でした。

なんとかOKが出たものもありましたが、雨坂的にまだまだ派手さが足りないな、と思っていたこともあり、それからずっとこの問題とは向き合い続けています。

本日発表された第36回後期ファンタジア大賞入選作の欄にド派手と思える作品がありました。
この作品は一次通過の段階からタイトルだけでもきらきら輝くものがあり、きっと受賞するんだろうな、早く読みたいな、とドキドキしてしまうほどでした。

今日、あらすじを読ませていただいて、やっぱりすごい! 派手さってこういうことなんだな、とパソコンの前でなんだか泣きそうになりまして……。
(年齢のせいか涙もろく)

自分にはないものがそこにはあって、そのきらめきや眩しさに第三者ながら舞い上がったり落ち込んだりしてしまうのでした。

余談にはなりますが、ファンタジア大賞でいただく評価シートはめちゃくちゃ丁寧で、大変ためになります。
雨坂の作品の円グラフは、だいたいまんまるく、どこも突出していません。
そういうところだぞ、と自分に言い聞かせ、お酒を浴びるほど飲みました(なぜ)

落ち込むのは一日でいいので、明日からまたプロットマシーンに戻ります。
そろそろガガガ文庫小学館ライトノベル大賞に向けて執筆もしなければなりません。
(その前に出そうと思っているエンタメ賞も迫っています)
落ち込んでいる暇はないので、頑張ります。

派手さ」という才能と向き合いながら。


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