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書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 348
空間が震えて、ファウストとゼロ、アステリアの身体から黄金の光の柱が伸びる。さらに足元からも光が伸びて、三者の足元を起点に光の線が結ばれて三角の魔法陣を形成した。
やがて床を走っている光の筋が、軌道を離れて魔法陣の方へと吸収されて、お互いがお互いの間隔に奇妙な磁場が発生していくのを、ファウストは肌で感じる。
重力をともないつつも、水のようにまとわりつき、不思議な浮遊感を漂わせるその磁場は、金の粒子をまき散らして空間をされに振動させた。
くそ、このままでは魔王が外の世界に出てきてしまう。
ファウストは焦る。最初から自分の人生は、アステリアによって設定されているからと言って、このまま彼女のいいように使われる気もないし、彼女のしてきたことを許す気なんて毛頭もない。ゼロに取り込まれた、サード、ユリウス、イーダスも、自分と同じ気持ちであり、肉体が引き離されたからと言って、自分たちを結ぶネットワークは断たれたわけではないのだ。
姫様、どうかこの愚かな臣下をお許しください。
この埋め合わせは、必ずやしますので。
いまの自分に出来る精一杯の抵抗は、マナの流れに何とか干渉して、アステリアを魔王のいる別次元へ幽閉し直すこと。さらに、ナノマシーンでアステリアが復活しないように、同調を無効化させることが必要だ。
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