書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 400
この世界は元々マナの乏しい時空に存在している。
ゆえに生み出された者は、病的な飢餓に苛まれているのだ。
亜神は種神が介入したことで、病的な飢餓から免れていることを知らない。彼らの使命は、種神からさずかった知識を、デーロスから発生した生物たちに伝道して、この世界を発展させることである。
自分たちは指導者的立場にいるという、亜神のおごりがあるからこそ気づかない。この世界の慢性的な飢餓を解決させて、この世界を安定させる方法を彼らは気づくことはない。
この世界は、初めから亜神たちを絶望させて滅びるようにデザインされている。悲鳴と苦痛に彩られた退廃をきわめた牢獄こそが、この世界を生み出した種神の望む姿である。
自分の意思とは関係なく、連れてこられた人間には、たまったものではない。
初めから、狂っていて、壊れていて、終わっている世界。
キュプロクスたちにもたらされた情報は、デオンたちを含めた人間たちの憤懣と士気をあげるのに充分であり、行動を躊躇う理由を徐々に薄れさせていった。
魔王こと――スーパーロボット【ゼウス・エクス・マキーナ】の開発は不気味なほど順調であり、目前の光に目がくらんだ人間たちは、自分たちがどのような道を歩いているのか気づかない。
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