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書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 484

「え? もしかして、プルートス殿ですか」
『はいそうです。コイオス観光のプルートス兼魔導王国オルテュギアー 王立警察 警視総監 プルートス・オケアノスでございます。不詳の部下が、姫様の御心を乱したようで、汗顔の至り。どうぞ、私に免じて話を聞いてくださいな』

 おどけつつも、声の芯に凛としたものを感じさせるプルートスの言葉。
 ギチギチとティアの傍らに控えている【異形(カーラ)】がプルートスの声に頭を重たげに持ち上げて、歯をカチカチと鳴らしている。

『全部終わってから、存分に殺し合ってくだせぇ。今はこの場にいる全員の力が必要なんです。事件解決にご協力をおねがいします。これは、世界の運命を左右し、何度も世界が運命によって殺されている殺世界事件なんです』
「……そのネーミング、語呂が悪くないですか?」

 じつはファウストと、同じツッコミを入れていることをティアは知らない。

「わかりました。協力します」
 
 だが、プルートスの言葉でティアは落ち着きを取り戻した。

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