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書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 347

 熱に浮かれるアステリアは語る。

「私のこの不幸な肉体は、新天地に適応できる肉体を作る上で出来た副産物だったって聞かされて、この世界はゆっくりと外の干渉に耐え切れずに、滅ぶ運命だと聞かされて、姉から計画を持ち掛けられて……」

 彼女の白い顔を彩る、絶望、憤怒、悲哀、そして希望。

「復活してからも、この25年間、復讐も兼ねて着々と計画を進めてきた。けど、チャンスがこちらから歩いてきたら、100年も時間なんてかけられない。このアステリアの肉体は、もともと100年ももたないから。容量の関係で複数体の情報を共有することが出来ず、あとになってお互いに鏡映しで頭を抱えるんだ。だけど、後悔はしていない。このアステリアは私だけであり、それだけで十分なのさ」

 自分の意思を表明する顔に、自棄ではなく覚悟が宿っているのが伺えて、ファウストは厄介なことになったと、心の中でつぶやいた。

 アステリアは黒いローブを翻して踊るようにマナのうねりを制御し、扇のように広げられた五指(ごし)の一本一本に複雑な術式を展開させながら、金属の床で神秘的なステップを踏む。

「出(い)でませよ! スーパーロボット【ゼウス・エクス・マキーナ】へ至る道を! 刻(とき)は来(き)ませり!」

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