見出し画像

尊敬する3人の上司のこと

自分の就職後の経歴を簡単にまとめてみました。

①アルバイトで中規模エンタメ会社に入社・営業部に配属
②入社した会社が買収されて大手へ吸収・社員登用される
③さらに買収した別会社へと出向・本格的な営業マンとなる
④大合併を果たして再度本社へ・管理職に
⑤営業職から企画・マーケティング職へと異動 ←今ココ

①から⑤で微妙に職場が変わっていったので、直属の上司やさらにその上の上司もそれぞれ違っています。

同じような仕事をしてきましたが、組織や上司は常に変化していて、落ち着いて仕事をしていたというような記憶はありません。僕はこの中で、②③④の場面で、心から尊敬できる上司3名と出会い、薫陶を受けてきました。

今回は、この3名がどういう方だったのか、どんな影響を受けたのか、どの人となりに尊敬を感じたのか、について記事にしたいと思います


1人目はOKさん。

アルバイトで入社した僕は、当然発言権もなく、ただのオタク扱いを受けていました。好きが先んじてしまっていたのかもしれません。ただ、未熟なりにビジネス視点を持つようには心掛けてはいました。

しかし、後から入社してきたアルバイトに社員化を先を越されたり、若い女性の意見は貴重だが男の意見はいらない、など言われたりして、少し腐っていた自分がいました。

その後たまたまその会社は買収されて、大きな会社に移り、そこで社員登用試験を受けてやっとまともな給料を貰えるようになりました。そして、ここでOKさんと出会います。OKさんは、一言いえば懐の深い人間力のある方で、当時まだまだ二十代半ばの若造だった自分の意見も、素直に取り入れてくれました。しかも発想が面白い、というような評価付きで。

それまでオタクの意見、と封じられていた発言を拾い上げ、マニアックな視点が大事であるという考え方を吹き込んでくれました。立場を超えて自由な意見を言わせて議論を活性化する。そんな考え方を学ばせて貰いました。そんなOKさんの懐の深さに尊敬の念を覚えたのでした。


2人目はOGさん。

この方は営業のプロフェッショナルで、人脈・発言力・行動力に優れ、とにかく活発な人でした。口うるさく、怖いのですが、面倒見も良く、表と裏を使い分けるようなこともしない性格でした。自分ができてしまう人なので、部下や後輩は頼りなく見えていたことと思います。そういうイライラはあまり隠してはいなかったのですが、それでも営業として駆け出しだった自分にも、粘り強く指導してもらったと感謝しています。

OGさんの薫陶の中で最も印象深かったのは、営業の心得として、取引先とはあくまで対等であるということです。自社の商品を「売っていただく」といった低姿勢になり過ぎてもダメ、「売らせてやる」という高圧的な態度でもダメ。お互いが利益の出るように、目線を合わせなくてはならないという考え方です。

OGさんは、一事が万事、人は対等という考え方で、上司・部下の関係値にも対等を持ち込みます。部下にやっていただくでも、やらせるでもダメ。一緒にやるという姿勢です。基本的にべらんめえな偉そうな態度の方でしたが、部下を活かすことが上司としての自分の利益にもつながると、そういう考えがあったのです。僕はここに影響を強く受けました。


3人目はKMさん。

この方は明朗快活なスポーツマンでしたが、体育会系で培った謙虚さと、抜群の行動力で皆を引っ張っていくタイプでした。基本的に人と話すのが好き、ユーモアが好き、相談に乗るのが好きというナイスガイでした。

KMさんが上司の時は、自分はいわゆる中間管理職でしたが、現場での問題などを真摯に聞いてくれて、適切なアドバイスと対処をしてくれる人でもありました。中間管理職の身としては最高の上司であったと思っています。

人にどんどんと干渉していく態度、その積極さは、自分にはないものなので、とても憧れるものがあります。人と次々と接触して、物事を動かしていく、転がり始めたらそれを人に任せていく。スマートというよりは、泥臭い仕事のやり方は、このコロナ禍でも参考になると今でも思っています。


3名の尊敬する上司を挙げさせてもらいましたが、残念ながら次々と退社されて、現在の仕事では直接関わることはありません。それぞれ年賀状のやりとりに留まっています。

今の職場では、この3人のような尊敬できる上司は見当たらないのが現状です。ただ、逆を言えば、上司を尊敬して影響を受けていく年齢でもなくなっているのかも知れません。むしろ自分がかつての上司たちのように、部下たち後輩たちに良い影響を与えていけるような人物にならなくては、とこの記事を書きながら強く思いました。

尊敬される上司。・・・まあそれは難しいと思いますが、自分が取り込んできた考え方は、しっかり継承していきたいと思う今日この頃です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?