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50歳、男性、誕生日。僕はただ、真摯に努力するのみ!

noteを始めて4年半。これまで誕生月である6月に、自分自身の現在地を確認する記事を残してきた。

47歳、48歳、49歳と3本の記事を執筆してきたが、4本目となる今年は、ついに50歳の大台を迎える

noteをこれほど続けるつもりはなかったので、毎年の恒例行事になるとは思いもよらなかったが、その時々の気持ちを綴った記事が残せたことは、とても貴重であったかなと思う。

一応、これまでの記事も並べておきます。


47歳の記事にあるが、僕は若い頃から仕事人生を5つの区分に分けて考えてきた。現在は第4のステージ「リーダーシップを発揮する(チームを動かす)」の真っ只中にいる。

しかし48歳の記事にあるように、この頃にリーダー職を解かれることになり、個人プレー中心の役割にシフトした。

さらに49歳の記事で書いたように、このタイミングで職場が変わり、チーム内の一個人となり、リーダーに従う立場になった。ただし、その中でも自分の確固とした役割はあり、気持ちを切り替えて前向きな方向に目を向けたことも記している。

このように、だいぶ想定していた仕事人生の流れから離れてしまっていたが、これから書くように、4月からは昨年から従事している新しい職場でリーダー職を拝命することになった。再び「チームを動かす」という任務に戻ってきたのである。

ただし、これまで僕が経験してきたようなリーダーの業務とはちょっと違う。

リーダーと言えば、業務の先頭に立って方針を作り、皆を引っ張っていく役割だと考えていたものだが、今の立場は、チーム内の仕事環境を整える「管理者」である。前に立つというよりは、後ろで皆を束ねるような仕事ということだ。

このリーダー職の役割の違いは、純粋に稼ぐことを目的としてきたこれまでの仕事と、一定の範囲内に物事を着地させることが使命の今の仕事の、業務内容の違いからくるものだろう。

業務や職場が変われば、リーダーシップの定義も役割も変わるものだと、この歳にしてようやく理解できたのである。

と、そんな現状を踏まえつつ、今考えていることを、きちんと整理しておきたい。来年、または数年後に読み返した時に、何かヒントを得るためにも。


飲み会などで50代の先輩たちと話す機会になると、ほぼ決まって老後の話題となる。それは健康のことだったり、子供のことだったりもするが、大体が還暦以降の仕事をどのように続けていくべきかということである。

60歳を過ぎても、金銭的にはまだまだ働かねばならないし、やりがい的にも仕事を続けたいと思っている人はとても多い。

しかし、大会社に所属している人だと、役員などで残る人もいるけれど、たいていの場合子会社に出向したり、顧問的な仕事だったり、補佐的な内勤の業務を命じられることになる。

メインの業務からは一線を離れて、俯瞰的な立場となるか、一兵卒となって現場の若い人を支えるかのいずれかになるのだ。

もちろん、自立する人たちもいる。自分で会社を立ち上げたり、フリーランスとなって、一国一城の主として働き、引退するかしないかを自分で判断できる立場を作る人たちである。

ただし、世の中はそれほど簡単ではなく、60歳を過ぎてくると、フリーの人間に仕事を振ってくる人もいなくなっていく。得てしてフリーの人は同世代からの発注をメインにしていることが多く、同世代の発注者が一線から退くことで、必然的に声がかからなくなるのである。

会社員であれ、フリーランスであれ、結局は60歳前後で、仕事との向き合いはどうしても変わらざるを得ないのだ。


そう考えた時に、今から60歳までの10年間は、もしかしたら生涯で最も力を入れなければならない年月である気がしてくる。

60歳以降は、会社員であれ、フリーランスであれ、思うような仕事をこなすことはできなくなる。けれど、今の日本では60歳を過ぎた人間を放っておくほどに、働き手の数が足りているわけではない。

つまり、自分で選べる仕事は減るかもしれないが、自分が選ばれる仕事は、以前残るということなのだ。

これまでの仕事人生は、常に自分の意思が中心にあり、自分のやりたいことを追い求めて、やりたいことができる能力を身につけようと奮闘してきた。それで一定の成果を出し、立場も上がり、給料も増えていった。

けれど、40代後半に順風満帆とはいかなくなった事実を踏まえて、自分のできることは何なのか、もう一度きちんと向き合うこととなった。

そしてたまたま管理職に返り咲き、50歳を迎えている。人生の最大の節目は60歳だと考えているが、その節目に向かって、この10年で最後の伏線を張り巡らせなければならない。

そのキーワードが、選ばれる人間になるということだ。

あの人だったら手伝ってくれるかもしれない。良いことを教えてくれるかもしれない。人を紹介してくれるかもしれない。そんな風に思われるようにならねばならない。


では、選ばれる人間になるためには、どのようなことに注意をしなくてはならないだろうか。

一つは何と言っても知識、そして経験を積むことだ。こればっかりは、経歴の浅い人たちを凌駕することができる。

もう一つは人脈を広げておくことだ。人脈を広げておくことで、発注者が増える可能性もあるし、人を紹介してほしいということで発注者が近寄ってくることも想定できる。

そしてもっとも大事なのが、相談されやすい人間となることだ。簡単に言えば人柄である。例えば、今の僕が誰かに何かを頼る場合、二人候補者がいれば、絶対に人柄の良い方にお願いする。最後の決め手が、その人の人物そのもの(人間性)となるのである。


具体的には、今の仕事をいつまで続けるのかという問題はあるし、ここから独立したり、転職することがプラスになるのかという現実がある。

しかしながら、どのような仕事に関わろうとも、①知識と経験を今後も積み続けること、②人脈をできる限り広げていくこと、③人から相談されやすい人間性を高めていくことが重要と考える。ここから10年間、上記3点を真摯に続けることが、その先の仕事人生の寿命を太く長くしてくれるものと僕は思う。


50歳とは天命を知る年齢だそうな。(By孔子)

そもそも天命の定義が僕にはよくわからないが、何となく天から降ってきたのは、「ここから10年が生涯ベストに力を入れる時期である」ということだ。

そういう決意を見出すことができて、50代の始まりは上々であるように思う。



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