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シェアハウス内の入居者同士の交流  とパーティの意味

今回はシェアハウスを管理したときに必ず出てくる問題です。

入居者同士の交流を促したほうがいいのか否か

まったく交流のないハウスの管理委託を受けたこともありますし
自分のハウスでは交流を促していました。
また別のケースで委託を受けた先で交流を入居者に任せているパターンもありました。

運営側の視点から見ると、どのケースもよいところと悪いところがあります。自身が運営する際にどの部分をとるか?ということになると思いますのであくまで今回は大体こうなりますという事例を紹介しつつ、私の経験談を記載していこうと思います。
また交流する際に必須ともいってもいい、パーティについてもお話しようと思います。

まず、私がシェアハウス黎明期にし始めたころは、周りに誰もシェアハウスの運営方法について教えてくれる人はいませんでした。
数少ない業者さんも独自の方法で運営をしていたため、業者間の情報交換もなくただひとつづ何らかの方法を試していくといった感じでした。

私が始めて入居者同士の交流とパーティみたいなものに参加したのは最初の物件を立ち上げて3か月ほどした頃でした。
入居者サイドから今日食事を皆さんでする(仲間内なので5名ほど)ので
参加しませんかといった流れでした。

訪問すると各自がスナック菓子とジュース、簡単な料理があって話しながら
数時間過ごすといった感じでした。特に盛り上がるでもなく、かといってクレームが出るわけでもないそんな空気感でしたが、驚いたのはそのパーティの数日後に訪問した際に入居者から話しかけて来てくれました。
たしかにパーティで少し酒を頂いて会話はしましたが、急に参加者の方がフレンドリーに接してくれるようになり距離感が縮まったのと鮮明に覚えています。

交流を促すことは管理と密接に関係をしています。

パーティの方法やどうやって入居者同士を繋げるかということについてはまた後日お話しをします。(長くなりますので・・)

管理をしやすくする=交流を促し人間関係をお互いに構築してもらうということに直結しています。人間関係を築いてもらいハウスとしてのブランド力を高めればハウス内の汚れも減ります(入居者がお互いに気を使って過ごすため)そうすれば清掃などの手間も減っていきます。
私はそう考えて、雑用を減らすために積極的に交流を促していました。

今回は単純に私が経験した事例を挙げていこうと思います。

①まったく交流のないハウスの場合

大手の業者さんに多いまったく交流のないタイプのハウスですとデメリットはこういったものです。

デメリット

・各自の面識がないため、共用部の使用がひどく荒れていく。
気遣いがないためハウス内の空気感はギスギスしており細かな問題が
起こり注意喚起を促しても修正されない。

・入居者同士の問題が起こっても運営側にばかりクレームが来るため、上述の通り対応した場合でも修正が見られない→入居者の怒りが蓄積し管理ができていないとのクレームが運営側にはいり 入居者グループVS管理側の構図が出来やすい。

・共用備品・設備のトラブルを気にしないため気づいた時には
大きなトラブル(漏水、陥没、備品故障などetc)になっていることが多い。

・トラブル発覚が遅れがちなため、比較的問題が大きくなった時に発覚し、担当者がストレスを抱えやすい。

メリット

・管理側の訪問回数が少なくてもokなため、日々の他の業務がしやすい。

・備品が壊れたり、共用備品が足りない場合でも入居者が管理側に対して迅速な対応を期待していないため多少遅い対応でもクレームが出にくい。
同様に清掃等のクオリティに対しても期待値が低いため、
クレームが出にくい。

・訪問時に入居者が管理側と関わり合いを持ちたくないので
業務にすんなりはいることが出来る。業務対応中も話しかけられたりしないため、時間短縮が可能。

②交流を入居者に委託した場合


デメリット

・主催者が入居者のため、そのリーダ格の入居者のやりたい方向に
促されるためマンネリ化するのが早く、自主的に交流会などをしない方向性になることが多く見かけられる。

・ライングループなどをSNSを利用して関係性を築くケースが多いため
入居者同士でライングループで諍いが起こり、トラブルになった際に
運営側に無理難題な解決を持ちかけられる。

・入居者の一部の権限が肥大化し、運営側への要望が個人の要望を汲み取ったケースが多くなり格ケースで運営側が断りずらい場合がある。

・運営側への不満がある場合に、入居者同士で結託して意見を伝えてくるため、対応の方法を見誤ると途切れることなく同じ案件で各自からSNS等で連絡がはいり対応処理に時間を要する。

・入居者の入れ替わりでバランスを崩すことが多い。新規入居者がなじめない場合は一気に崩壊するケースが多い。

メリット

・安全に委託運営されている場合は非常に管理がしやすい。

・入居者からの連絡が密な場合に、事前に補充備品や問題など
を直接訪問することなく知ることが可能。

・自主的に交流会をするのでこちらから参加をする必要がなく
手間が省ける。



③交流を自身で促す意場合

デメリット

・主催者が自身のため、交流会のお知らせ・各自への連絡・
交流会時の入居者のお世話・片付けなど兎に角時間を要する。

・交流を促す手前、全員に対してイコールで接する必要があり
好き嫌いの問題を解消する意味でも、入居者の良いところのみを探し
各自に伝えていく必要があるので精神的に疲れる。

・入居者と距離が近くなった場合に、友達感覚の対応を求められ
再度距離感をとるのが難しい。また仲良くなりすぎた場合に非常に
各自のパーソナルな悩みなどの回答を求められることもあり、
対応に時間を要したり、仕事以外の対応を求められる。

・距離が近くなるため信用をうしなう行動などをした場合は一気に
管理体制が崩壊する。

メリット

・入居者との人間関係が近くなり、気持ちよくハウス管理が出来やすい。

・事前に問題を知ることが可能。協力的な入居者を味方につけると
対応時もハンドリングしやすい。

・問題対応するごとに感謝されるケースが多い。

・継続的に交流を促していると新規入居者に対して住み心地のいい住環境が提供しやすく、ブランド化され入居の決定率があがる。


それぞれの管理方法にそれぞれのメリット・デメリットが存在します。
それはご自身の目的により変わっていくと思います。
どこに苦労のパーセンテージを割くかということに尽きます、本当に。

普段つらい分、楽できるときもある。
普段楽な分、つらい時の対応がハード。
本音でいえば楽しみながら問題がなく運営管理をできればいいのですが
賃貸管理はなかなかそういう風にはいかないようです。

対人業の良さも悪さも
シェアハウス業をしていれば学ぶことが出来ます。
これは財産なのかもしれませんね。


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