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ShareCo- というプロジェクトをはじめました

2021年1月、私たち愛知県に所縁のある4人の小児理学療法士は、ShareCo-(読み方:シェアコ)というプロジェクトをはじめました!

私たちは小児分野の理学療法士として、特に身体的な障碍がある子どもたちと関わる仕事をしています。仕事では、医療サービスとして身体的なケア、発達能力のサポート、周囲の人たちと協働して生活環境の調整などを主に行うことで、その子の身体特性を様々な視点で支援しています。

様々な視点と言ったのは、現代社会で生きやすいように身体特性の変化を促す一方で、いまの身体特性に合わせて周りの調整をはたらきかけることもあるからです。どんな選択をしていくかは、それぞれの条件や、本人や家族の価値観などを含めたものになります。

そうした仕事の中で感じることは、医療やテクノロジーの技術発展による個人特性の環境への最適化も大切ですが、同時に個人特性に合わせた “やわらかい社会” 的なものも大切であり、今を生きる人たちにとっては、その両輪にて今の生活を最適化していくことが求められるということです。

では、現状はどうなのでしょう?

今まで医療や福祉、教育や行政などに関わるたくさんの人たちの尽力により、障碍を持つ子どもたちのための制度や環境は良い方向に変化し続けてきました。しかし、私たちは現代社会において障碍がある人やその周囲の人たちと、彼らが生活の中で出会す問題に無縁な人たちとの間には未だに分断があると考えています。

決して、今に悲観しているわけではないですが、多くのものを巻き込んだ変化の先の “やわらかい社会” は、技術発展に勝るとも劣らない変化とその速度の可能性を持っていると思っています。

この “やわらかい社会” としている概念が何であるのかを考えていくことから始めていきたいのですが、キーワードは社会を構成する人と人とが “共生” していくことだと思っています。

ShareCo- はこうした背景課題から、“共生” する地域をつくることを目的に、継続的なコンテンツ発信を中心としたコミュニティづくりや、定期的に触れ合い共に感じ合う機会となるイベントの開催などを行うプロジェクトとして始まりました。

私たちはこのプロジェクトにおいて、このような機会を作っていこうと考えています。

・障碍への理解が拡大すること
・障碍に気づく機会が拡大すること
・理解や気づきをもとに、楽しいことを共有すること
・さらなる何か可能性を見つけていくこと

これらは、触れ合い共に感じ合うことを継続的に行っていくことで成し遂げられていき、そして様々な特性の人の過ごしやすい社会へ繋がっていくのではないかと考えています。

こんな想いのもと私たちは活動をしていきます。信頼できるメンバーと共に検討を重ねて辿り着いた「10年後を見据えた継続性のあるプロジェクト」です。

私たちの未来シナリオ

今は、マジョリティにとって合理的な社会システムの中で、過ごしやすい場、人との関わり合える場、それらに伴う楽しめる機会に差を感じる人たちがいます。このプロジェクトにより、現代社会において障碍を感じる人たちが、日々を過ごしやすく、参加できる場が増え、楽しめることが増える地域となることを目指していきます。

代表プロフィール

岩さん|愛知県理学療法士協会所属、理学療法士。1990年生まれ。愛知県内の私立大学理学療法学科を卒業後、県内の大学病院で勤務。成人への理学療法の傍ら、新生児の呼吸・発達理学療法にも従事。早産の赤ちゃんや難病のお子さん・ご家族にどう寄り添うのがよいのかに課題を感じ、さらなる経験と知識の増加を目的に療育センターで現職。理学療法業務のほか、プール療法やボランティア活動を行っている。元保育士志望。

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