見出し画像

【書籍紹介】僕の心臓は右にある

ごきげんさんです。
拡がる読書会の主催者やっています、文鳥さんです。

気が向いたら僕が読んだオススメ本を紹介するコーナー

今回は芸人さんの本をまとめて紹介したいと思います。
4冊ほど。
最近、立て続けに読んじゃってw
お笑いってなんやろう?面白いってなんやろう?ってちょっと考えちゃったんですよね。
答えは出てないんですけど、芸人さんにも色んなタイプがいるなぁと。
ほな、行きます。

一発目は「芸人になるべくしてなった人」って感じ。
僕の心臓は右にある

チャンス大城さんの自伝です。
長い芸例を重ね、ようやく最近テレビとかででれるようになった逸材。
最初は千原兄弟やFUJIWARAなどと同期だったんですが、一度芸人を辞めて入り直したという経緯があります。
まぁ、芸人に戻るしかないやろうなぁって思いますよ、この人。この本を読んでるとw

彼の周りの変な人、そして彼も変な人。
奇々怪々な半生を綴っています。
もちろん努力が必要なんでしょうけど、持って生まれたものが他と違う。
面白いけど、異質すぎて受け入れてもらえないかもしれない。
僕はこういう芸人さん好きなんですよ。
まぁ、女性には受けないんですよねw
この手の芸人さんを熱く語るとだいたい引かれますw

千原ジュニアさんが言ってましたけど、この本は「こいつのネタ帳です」
ほんと、いろんなエピソード満載です。
こんな人生羨ましいような・・・自分だと無理か~w


お次は「芸人よりも人気者になりたい人」です。
HI, HOW ARE YOU?

ピースの綾部さんの渡米してからのお話。
相方の又吉さんは小説家としても大成していますが、一方「レッドカーペットを歩きたい」という夢を持って、ろくに英語も話せないのに渡米してしまいます。
当然、うまくいかないわけですが、彼は何かしら「持っている人」で、未だにアメリカで活動出来ています。

彼は芸人をやめたわけではないのですが、視野が芸人じゃないんですよね。
その気持ちの強さや天然の楽観主義によって、周りの人たちが寄ってくる。そして、それは「もしかしたら」と思わせるところがあるんです。
本人曰く「度胸だけはある」
これ重要!
彼の性格を表すように軽快な語りを体験できる本で、なんだか自分も一歩踏み出せばなんとかなる?とか思っちゃうかもですw

3冊目は「芸人になった人」
マイ・ウェイ ー東京ダイナマイト ハチミツ二郎自伝ー

表題の通り、東京ダイナマイトのハチミツ二郎さんの自伝。
芸人かプロレスラーになりたいと思って上京した彼は色んな芸人さんと出会い励まされながら、今は吉本興業所属ですが、それまでにいくつも事務所を転々としています。

「舞台では受けるが、テレビでは受けない」といった玄人好みの芸人。
面白いと売れるの違い。賞レースでのあと一歩という結果。
その苦悩と自身の芸の形への誇りが彼の感情を常に揺れ動かしているのがよくわかります。

とはいえ、当初の夢である「芸人」にも「プロレスラー」になっているので色々あるとはいえ着実に人生を謳歌しているのかもしれません。
後半は彼の大病や家族のとの想いの話は知らなかったので、ちょっとびっくりしましたね。
今回紹介する本では一番ちゃんとした自伝でした。
あと、相方の松田さんも面白い自伝書けそうやと思うなぁ。

玄人好みの芸人さんも好物な僕は東京ダイナマイトのオススメの動画を置いておきます。お時間あればどうぞw

確かに通好みですよねw。でも好き。


次で最後ですが、「芸人として生き続ける人」
漫才論 - 僕が出会った素晴らしき芸人たち

オール阪神巨人の巨人師匠が語る漫才論。
M-1グランプリの審査員を長年勤めたからこそ書ける本ですよ。
重みが違う。

師匠が実際に番組中でもたまに言ったんですが「わかりにくなぁ」と若手に苦言を呈するシーン。
老若男女が分かるような事を話すべきという持論がたまに出てくるんです。
それ、よくわかります。
分かるやつだけ分かるボケとかって優しくないんですよね。それは観てくれるお客様へのサービス精神というか、愛情に近いような人としての根本が漫才にも出てくると思うんです。

とはいえ、漫才を楽しむはある程度の知識や常識があるからこそ、ボケでのギャップや逆張りみたいなのを面白いと思えるわけで、他とは違うことを!を常に新しいものを求める若手漫才師には難しい注文でもあります。

M-1という賞レースによって漫才師たちはアスリート化してしまうことは漫才を進化させますが、その方向は本当に正しいことなのか?
巨人師匠自身が、若い漫才師を観ながら、自問自答しながらも悩んでいる文章は時代というものに取り残されていく老兵を想像させるところもあります。
今もM-1の予選が始まっている季節ですが、決勝戦前に読んでいくと、少しは観方が変わるかもしれません。


M-1って楽しいですが、その反面、ちょっと怖い部分があるなぁと。
コントしかしてなかった芸人が「面白い」と思われるにはM-1に出場するしかないような状況に追い込まれ、自分たちのお笑いスタイルを変えてしまい、芸人人生を狂わされた苦悩をハチミツ二郎さんがどっかのYou Tube言ってましたね。
色んな賞レースがありますが、M-1の冠はダントツに凄いんです。
その冠に欲しいがために芸人たちが歪んでいくところもあるんやなぁって。

僕は生まれも育ちもお笑いの国の人なので、今回の立て続けに芸人さんの本を読んで、色々考えさせられました。
今やコンプラとかでお笑いも大変で時代によって「面白い」も変わっていきます。それをどれだけうまく受容していく観る側の気持ちや感性も大事なんですよ。演者だけの責任ではないんですよね、面白いを作るのは。
これからも大切に笑いたいと想います。

今回はこの辺で
以上、文鳥さんでした。
ごきげんさーん。

拡がる読書会の次回開催案内はこちらから↓
ご都合が合えば是非お越しください。

Twitter 
Facebook
で開催情報などを流していますので、そちらでフォローしていただければ情報がいきますー。よろしくどうぞー♪