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苺に想う31文字。

艶めいた 苺パックに 花ひとひら
赤い実詰める 祖母の手の皺


イチゴが旬の季節。
イチゴ農家である祖母から、
綺麗にパック詰めされた苺が届いた。

とは言うものの、祖母も90歳近く、
同居している還暦を迎えた叔父が農家を営んでいる。


まるで宝石のように艶のある真っ赤なイチゴ。
パックの封を開けると、ほのかに甘い香りが漂う。

ヘタを取りながら水洗いをしていたとき、
イチゴの白い花びらが赤い実にくっついていた。


スーパーで販売されているイチゴに、
花びらが付着していることは少ないだろう。

つまり多くの農家さんが、
イチゴやその他の果実を販売するために、
付着した葉や花びらをせっせと丁寧に取り除く作業に
時間を割いているわけだ。

本当に頭が下がる想いです。

同時に、花びらが取り除かれなかったイチゴに、
老いる叔父と祖母を想わずにはいられなかった。
自分の体に鞭打って働いているのかなと。

祖母の家は私の住まいから車で12時間ほどの距離。
なかなか頻繁に顔を見せることはできないけれど、
近々会いに行きたいな。


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