ジョブ・転職・キャリアとビジョン

世の中の学生起業家であったり、起業家ではなくてもチャレンジャーとして生きることを学生時代に決意し、大学卒業後も就職せずに生きる人にとって、「大学卒業後のお手並み拝見タイム」は共通の課題らしい。

「大学卒業後のお手並み拝見タイム」
学生時代はある意味、下駄を履かせてもらっている状態で、”学生だから”いろいろな機会が舞い込んできたり、失敗をしてもなんとか許されやすいような環境に置かれる。それは本当にありがたいことではあるが、一方でこの甘い蜜を啜ることに病みつきになってしまい、自己研鑽を怠り、結局これといった武器・スキルを身につけることなく、社会人に突入していく。
その途端に、社会人レベルの価値を生み出すことを求められる。学生時代に培ってきたスキルや経験を試されるようになる。学生の時に、長期インターンで圧倒的に磨かれたり、学生団体などでバリバリやってきた、などといった経験を積み上げている人は、そのお手並み拝見を悠々とパスができるのであるが、そうでない人は、いきなり壁にぶち当たる。
梯子を外され、お前は何ができるんだと問われる。学生時代がいかに守られていて、自分がいかにそれに甘えていたのかを痛感する。

という話を先輩から聞いた。マジで他人事じゃないな。
今までお手並み拝見タイムというのがあるというのは聞いていたけど、心のどこかでなんか不思議な力が働いてなんとかなる、なんて希望的な観測を持っていたが、どうやら現実はそうじゃないらしい。ただ、志高く、いろいろなチャレンジをし続けても、それがキャリアとして、スキルとして身につかないとただ夢見がちな少年のままになってしまうという痛烈な現実に触れてしまった。

確かに、アワードをやっている時も、あ、仕事ってこういう感じなの!つらい!!という気づきと共に、自分は今まで何をしてきたんだろうという絶望感が定期的に訪れていた。
一方で、スタートアップの長期インターンでしっかり学んできたり、それこそアワードとかで揉まれてきた自分より年下の学生の方がよっぽど実務ができちゃうなんてこともあった。
これまで、ぬくぬく学生個人事業主として、なんとなく仕事をしていて、そこで自分が価値を出していくということはあまり考えずにいたことを痛感した。

そんな話を白木さんにしたときに出されたのが、
「上ちゃんはまず一つ、自分の代名詞となるスキル・ジョブを見つけるといいよ。」
という答えだった。

今ままで「お前は何ができるのか」という問いに対して、全く答えられなかった。強いていうなら、「めっちゃ運がいいです。」くらい。

アワードの作り手をやって、ちょっと社会を知って思ったのは、「仕事」といっても、たくさんのジョブがあるし、みんなそれぞれ型やノウハウは違うということだ。例えば僕が一番お世話になっている方は、「クリエイティブ×経営者×学生伴走×企業伴走×まちづくり」みたいな掛け合わせがある。一方で、あるスキルで一点突破をしている人もいたりしている。

だから、自分もまず第一歩として、一つこれは価値を発揮できるといった「ジョブ」を身につけるというのを始めたい。ドラクエで例えるなら初級職だ。戦士や、魔法使い、僧侶、武闘家、みたいな。
ファーストキャリアとしては、自分のビジョンを少しずつ研鑽しつつ、それと同時に、最初のジョブを明確に決めて3年ほどレベルアップさせていく。
僕としては、旭地区の外での仕事が学びのインプット(ライスワーク)、旭地区での活動がアウトプット(ライフワーク)、みたいな流れにしたいと思っている。例えば、スキルアップで、「メラ」という魔法を覚えたら、旭地区での活動で「メラ」をアウトプットして自分のものにして熟練度を上げていく。

こんな状態を目指したい。

具体的にはどんなスキルを学ぶべきなのか、というのを考えてみる。
白木さんからは「営業」がいいぞという話を聞いた。なるほど、非常に汎用性が高いし、すごく本質的にスキル・ジョブだ。これはまた後述するが、次のジョブに進んだ時も、掛け合わせが生みやすいし、例えるなら、ドラクエ9の戦士のパッシブスキル(ゆうかんスキル)がめっちゃ強いみたいな話か。誰もわからんか。
河尻さんの最初のキャリアは、クリエイティブ。性にもあうし、物事の情報を精査して、導線を残しながらも徹底的にシンプルにして、本当に大切なものだけを残すという考え方は、次のキャリアにも生きたという話をしていた。また、物事をビジュアライズするという点においても、力になってくれると。

う〜〜〜ん。難しい。身につけるスキルも迷うし、決まった後もとっかかりがわかんねえなと思っていたところ、僕は2024年から関わる企業さんでの仕事で、「イベント運営」というスキルが得られることを知った。
なるほど!これはいい!アワードで、ある意味イベントのさらに上位概念である、「プログラム」を作っていくというところをよくわからんなりに、いろんな下駄を履かせてもらった上で実践したのもあるため、プログラムの要素の一つである、「イベントの運営」というスキルは、確かに自分の力になるものだと感じた。
また、旭地区で活動していく上でも、イベントを運営するノウハウというのは確実にアウトプットしやすいものになっていくため、先述したインプットアウトプットの流れを実践しやすいのではないか。

よし決めた。僕の最初のジョブは「イベント運営」だ。
目標は
・3年後に来場者一万人規模のイベントの統括を回せるレベルのスキルを身につけていること。
・イベント運営のみで自分の生活を支える程度の収入を得ることができている状態。


次に、ファーストキャリアでのスキル獲得を果たした人にとって新たに訪れるのが、「転職」だ。僕ら的にいうなら「越境」。世間一般的な職場を変えるということではなく、自分が磨く職能を変えていくという意味だ。ここからが面白くなってくる。例えるなら、魔法使いから戦士に転職する、みたいな。

ここに対しての解像度はあまり高くないので、ちょっと説明が抽象的になってしまうが、転職してしばらく経ったあたりで、スキルの掛け合わせが起こる。元々持っていた自分のスキルと、新たに身につけたスキルを自分のものに咀嚼するときに、二つがかけ合わさり、より上位概念的なスキルが現れる。具体的な例だと、まちづくり×イベント運営で、まちづくりの文脈で地域を活性化させるためのイベント運営(例えばマルシェとか)みたいな専門性が生まれてくる。
魔法使い×戦士=魔法戦士みたいな感じか。

また、違う土俵に立ったときに、既存の自分のスキルを以って差別化、価値を出すこともできるので、ファーストキャリアの時よりもより進めやすいという点もあると思う。ソーシャルの領域で自分が磨いたクリエイティブによって、プロジェクトに入りやすいみたいな。

そして、転職に転職を重ね、キャリアを積み上げていくと、いわゆる上級職になっていく。ここになってくると本当に何やってんのかわからん。「LCE(Life change experience)を作る人」とか「生態系を耕す人」とか「地域の関係性を紡ぐ人」とか。ドラクエ7の天地雷鳴士とかゴッドハンドくらいわからん。一見マジで何をしているのか抽象的すぎてわからんのだが、話によると、どんどんスキル・ジョブというよりも、生き方とか在り方みたいなものになってくるらしい。
う〜〜んわからん。けど思ったのはそんなふうに抽象度が上がっていくことで、具体の手段でしかなかったスキル職能が自分が描きたい世界や、ビジョンに近づいていくということなんだろうか。知らんけど。

という感じで、昨日色々話してきた中で、学んだキャリアの話について色々書き残してみた。これから自分のキャリアを積み上げつつ、自分のビジョンの言語化に努めつつ、の両輪で頑張っていきたい。


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