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グローバル化と女性の社会進出 (後編)

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

昨日の続きをお話したいと思います。

女性の社会進出」という言葉はよく耳にしますね。

古くは、男女雇用機会均等法(1971年)という法律ができ、それ以降、ニュース等で使われてきました。

内閣

その法律を作ったのが政府ですが、ちょうど先日新しい菅内閣が誕生しました。その中で、女性の大臣は何人いましたでしょうか?

えっと、2人ですね(21人中)。 それについて「グッとラック!」MCの立川志らくさんによれば、

「もちろん女性の数が増える方がいいと思います。でも、女性をとにかく入れなくちゃいけないと言って、能力のある人が大臣、閣僚になるべきであって。能力ある人を外してまで、とにかく女性を入れなきゃいけないってなると本末転倒なんですね」とコメント。

なるほど。たしかにそうかもしれません。

一方で、北欧フィンランドで、昨年12月の記事になりますが、

北欧フィンランドで34歳女性のマリーン前運輸・通信相が現職として世界最年少の首相に就き、話題を呼んでいる。今月10日に発足した新内閣は、閣僚19人のうち女性が12人に上り、男性7人を圧倒する

過半数が女性らしいです。

志らくさんのおっしゃる女性なら誰でもいいというのは確かにおかしいと思います。少し前でしたが、安倍首相のお気に入りと言われた稲田朋美議員が防衛大臣になり、あまりに酷い国会答弁でしたが、あれは、国防をまるで知らない稲田議員を大臣に指名したからで、女性だからということにはならないと思います。

憲法にはこう記載があります。

日本国憲法第68条において、「その(国務大臣の)過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない」とされている。

総理大臣を除くと20名の大臣となりますが、民間人を9名まで大臣にできる計算ですね。過去比較的新しいのが、竹中平蔵氏や川口順子氏等がいます(竹中氏は賛否両論ありますが...)。

この時に、例えば現役、もしくは自衛隊の元職員とかで、それなりにキャリアを積んだ女性を大臣にしていれば、何の問題もなかったのではないでしょうか。

おそらくですが、菅首相は、「女性2名というのは、0にしたら、マスコミはじめ国民に叩かれるから、そこそこキャリアのある女性議員2人をあてはめておこう」というような感じで決めたのではないかと推測します。

いくら非常事態とはいえ、内閣がこれでは、「女性の社会進出」について本気とは思えないですね。 フィンランド 12/19  日本 2/21 それにしてもこの差はいったい?


民間企業

次に民間企業についてみてみたいと思います。

日本が世界に誇る自動車業界で、不動のNo1であり、世界でもNo1となるトヨタ自動車ですが、役員のポスト23あるようで、(一部は兼任があるようですが)女性はわずかに2名しかいません。 さらに執行役員に絞ると、9個のポストは全て男性になっています。

これをどうとらえるか。”女性に車はわからないから当たり前” なのでしょうか。

2019年の資料で、自動車販売台数というのがあり、見てみますと、「自動車全体の登録台数」は、1位トヨタ46.6%、2位日産8.5%...と他を圧倒しています。

一方で、「軽自動車」に限定すると、1位スズキ33.3%、2位ダイハツ30.0%、3位ホンダ18.3%....6位トヨタ2.0%となっています。 上位2社は軽に特化したようなメーカーですし、トヨタは昔からこの市場はあまり力を入れていないだけではありますが。

次に「日本 新車販売台数 上位10モデル」というのを見てみましょう。

1位 Honda N BOX, 2位 Daihatsu Tanto,  3位 Suzuki Suzuki Spacia, 4位 Nissan DAYZ, 5位 Daihatsu Hijet ...... 8位 Toyota Prius

だそうです。トヨタ車は8位になって、ようやく顔をだしています。それにしても上位の車って、どの層が乗るのでしょうか。”ファミリー層”の車が多くないでしょうか。ファミリー層って、誰が車を買うのを決めるのでしょうか? もちろんパパもありますが、ママのほうが多いのではないでしょうか。

実際のところ、役員の男女比が直接関係しているかはわかりませんが、なぜこうなるのでしょうか。

トヨタは売上、利益ともに世界最高峰のメーカーですが、国内ではこのようになっています。同社の売上をけん引している北米や中国のマーケットもあります。

現在の豊田章男社長なんて、テレビで観た限りでは、クルマを愛していて、現場に寄り添っているとても素晴らしい社長に見えますが、なんででしょうね。

また、ボク自身も仕事でトヨタの社員の方と連絡をとったり、お会いする機会もありますが、どの方も素晴らしく、気遣いもよくしていただけて、やりとりしていて不快に思ったりするようなことは一度もないですし、とても尊敬できる会社だと思いますが、このような状況はなぜなんでしょうか。


鉄道運転士

こちらは統計はないのですが、JR東日本で、運転士や車掌は以前ほぼ男性しかいなかったと思います(他もおそらく)。

男性の低い声で、特徴的な言い回しで車掌がアナウンスしていたのが印象的でした。

ところが最近は、女性の運転士、車掌が登場し、年々割合が増えています

この職業は、ただ電車を運転すればいいというわけではなく、点検や事故発生時の対応など、業務が多岐にわたり、中には結構な力仕事もあるようですが、テクノロジーの進歩により改善されて、一般的に腕力のあまりない女性でも業務ができるとされたそうで、以前よりもフェアに採用するようになったようです。 これは女性の社会進出の良い事例ではないでしょうか。

少子化

もう一つの側面である少子高齢化問題についてですが、これまで政府は、国民の支援を全くしてこなかったというわけではありません。

例えば、保育園待機児童問題で、待機児童をゼロにする取り組みとか、
子ども手当の支給等してきました。

しかし、残念ながら、出生率の改善はあまりできていないのが実情です。

少子化は先進国共通の問題ですが、フランスあたりでは政府の取り組みで出生率が改善されているようです。

母親の高就業率を支え、低所得層およびひとり親等の支援、社会全体で出産子育てを支える努力がなされているようです。 日本も参考にしてもらいたいですね。

まとめ

ボクは、前述の内閣や民間企業の例から、国や自治体、多くの企業等が幼い子のいるファミリー世代に何をすべきか分かっていないのではないかと思います。

根本的な考え方として、以前「脳 角度 見え方」でも書きましたが、例えば男性の脳を地球儀を真上(北極)から見たもの女性の脳を真下(南極)から見たものと申し上げましたが、本質はどちらが優れているというのではなく、見えているものが違うのではないでしょうか。

ボクが以前、地元の公共機関が主催するママパパ学級というのに参加したことがあるのですが、そこで首からおもりをぶら下げて、妊婦さんのお腹がどれくらい重いか疑似体験をさせてもらい、「こんなに大変なんだなぁ」と実感しました。

しかしながら、出産そのものの大変さも、女性の生理の辛さも、体感することはない為、男性がそのことに関して本当に理解することはできないと思います。

最後に、男女が共同で作業するよい例として、「みんなでキャンプ場でカレーを作る」ということをあげましょう。

薪を切るような力仕事を男性が行い、野菜切ったり、皿に盛り付けるといった細かい作業は女性が行う(逆ももちろんありますが、一般論として)。

それぞれが役割を担い、補完することで、おいしいカレー(とても良いもの)ができるのではないかと思います。


※前回の前編と一緒のテーマとしたのは、例えばある企業が、優秀な人材を2名採用したら、一人は、たまたま韓国籍(もしくはトリニダード・トバコ籍)だった、もう一人は女性(小さい子を持つママ)だった。というようなことが、日本において、(大企業でも中小企業でも)ごく普通に、日常にならないといけない時期にきていると申し上げたいからです。

それでは、また。










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