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希望格差社会~読書記録222~

「パラサイトシングル」という言葉を生み出した社会学者・山田昌弘先生の著書。2004年発行。

日本社会は、将来に希望が持てる人と将来に絶望している人に絶望していくプロセスに入っているのではないか。これを私は「希望格差社会」と名付けたい。~本書より~


今から約20年前に書かれたものであるが、これは1つの警告であったかもしれない。
二極化、自己責任、親子関係の共依存、などなど。著者が指摘していた問題点はどうなったか?
自己責任論は、与党、野党共に政治家の皆さんは国民に言い聞かせているように感じてしまう。
いつまでも自立できない子供、年金、介護問題、少子化、若者の貧困は自己責任。
これらはもはや解決できない状態になっていると思うのだ。
この本が書かれた21世紀初め、生活に対する保障が無くなっていった。
学歴があれば、大企業の正社員になれば、大企業の正社員の妻になれば。。。そんなのは昭和の時代の話だ。
実際に、私の周り(ネットで見かけた人を除く)で専業主婦をしているのは数人しかいない。キャリア?仕事が好き?イヤイヤ。生活の為だ。
平成になってから、生活そのものに不安を抱く人は多くなってはいないだろうか。
大企業の正社員でも退職金が入社時に提示された通りに支払われるかわからない。

確かに、昔に比べたら多くの点で自由になったのだ。
昔は、お節介オバサンが結婚話を持ってくるというのもあった。
親や親族の職業を継ぐ、などもあった。

今や、結婚、子供を作るか、職業。全て自由だ。

ネットでよく見かけるのが、「会社員をしながら副業の紹介」。
殆どは、ライン登録をしたがり、のパターンなので怪しいものばかりだ。
それからYou tuberになって、高収入など。
確かに、You tuberなどは、テレビ制作などと違い、自由なんだろうと思う。
だが、行きつく先は?

現代日本人は、このツイートの意味する所を理解した方がいいと思う。
自由に何でもした結果がこれだ。

生きにくい世の中になったものだな、と思う。

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