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なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか~読書記録271~

2013年に書かれた宗教学者・島田裕巳先生の著書。
八幡神社そのものの説明というよりは、日本に数多くある神社の説明である。


日本は、八百万の神々の国である。
実に多くの神社があり、それぞれの神々について丁寧に書かれている本であった。
1つの神社にいくつもの神が祀られているなど当たり前なのだ。
面白い事に、面積としたら狭いのに、御朱印は幾つも頂ける神社もあったりする。
普段、Twitterなどで、自称愛国者の方が語る神社論とは違うもので、自分の考えを改める事にもなった。そこは感謝である。
例えば、熊野神社についても、ネトウヨの方がヤタガラスのアイコンで、靖国神社万歳のような事ばかりのツイートであったりするので、かなり熊野神社については怖がっていた。
あ、なんだ。私が知り合いに連れられてよく行く和歌山県新宮市の熊野古道のあれか、などと認識も変えて頂いた。

日本の場合、明治維新後の新仏分離令までは、本寺垂迹説が取られていたという。

仏教、神道が習合していく上での日本独自のものであろう。

神道は「ない宗教」なのだという。元々は、社殿もなく、神主などという職もなかったという。シンプルなものらしい。

八幡宮が一番多いという事であるが、古事記、日本書紀などに出て来ない外来の神であるらしい。

八幡神社が一番多い事は、全国の総本宮の宇佐神宮のページにも書かれている。

神社についての歴史書や教えの本なども少ない為、わからない事が多くあるのだと改めて知った次第だ。

だが、申し訳ない。私の頭が足りないので難解すぎた。
これは、古事記、日本書紀、その他の古書に精通している人でないと理解出来ないのではないだろうか。と思うレベルでもあった。
普段、私が神社について語る人とのレベルが違い過ぎるのだ。
島田裕巳先生は、あくまでも宗教学者としての視点で、信仰者として書かれているわけではない。
確かに、現在は御朱印巡りがブームともなっている。パワースポットやら、可愛い御朱印など、若い人が気軽に神社に赴く。
筆者が言われるように、その人たちの多くは、行った神社の正しい歴史認識などないと思う。
私はその若者たちを否定するつもりはない。日本の先祖たちの遺した文化を大事にして欲しいと思うのみだ。




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