プロジェクトのコンセプトづくり 前編『まちと出会う、まちを感じる』
みなさん、こんにちは。「石神井いとなみの起点」プロジェクトの竹内(デジタル・アド・サービス)です。
今回と次の記事では、プロジェクトの「コンセプトづくり」について、前編『まちと出会う、まちを感じる』、後編『コンセプトづくりのワークショップ』にわけてお伝えしたいと思います。
ぜひ「はじめまして」の記事もご覧ください!
1. プロジェクトのコンセプト
このプロジェクトのコンセプトは、プロジェクトの名前でもある「石神井いとなみの起点」です。
このコンセプトは、プロジェクトメンバーの石神井のまちでのフィールドワーク(まち歩き)や地域の方との語らい、ワークショップ等を経て言語化されました。
石神井いとなみの起点プロジェクトは、東京・石神井に生まれる新しい福祉の拠点で、福祉の専門領域を追求し、深化させる「基本となる福祉事業」、課題解決への探索的な事業への取り組みと発信を行う「みらい創造型拠点事業」、そして、その2つの融合により、東京・都市部における「誰もが安⼼して暮らし続けていける地域づくりのモデル」となることを目指すプロジェクトですが、このコンセプトは、未来に向けて、いま、これから、1つひとつの実践を積み重ねていく私たちの活動に通底する思いです。
練⾺区による施設整備事業「旧石神井町福祉園用地における共同生活援助事業所(グループホーム)等の整備・運営事業者」の募集をきっかけに立ち上がったプロジェクト。
私たちはまず、地域の方々のお話しを聴き、石神井のまちを歩き「まちと出会い、まちを感じる」ことからプロジェクトの活動をはじめました。
2. まちの人の声を聴く
2022年8月、東京都手をつなぐ育成会、東京都手をつなぐ親の会、建築事務所、オフィスや学校、福祉・医療施設に関わる総合商社、デザイン会社から、13名のメンバーが石神井のまちに集まりました。
当日の動きはこんな感じ。
対話の場に参加をしてくださったのは、練馬区議の方、そして、練馬手をつなぐ親の会より、会長の森山さんと副会長の横井さんのお2人。
練馬区議の方からは、障害の種別を問わず、地域で暮らしていける多様な選択肢をつくることに問題意識を持っておられること、多機能型地域生活支援拠点への課題感や期待することなどについて、森山さん、横井さんからは、練馬区の土地柄、練馬手をつなぐ親の会の歩み、お子さんたちの暮らし、そして、これからについてなどをお聴かせいただきました。
お話しを聴き、問いかけあい、意見を伝え合うことを通じて、多くの難しさがある、また重たさのある話しのなかで、「次の拠点では、もう1つ先を見通せるものを見たい」「重い障害があっても、つながりを持てることで暮らしやすくなるかもしれない」「息子のこれからのチャレンジを楽しみにしている」プロジェクトのスタートラインで、そんな言葉の数々に触れることができたとても貴重な機会となりました。
3. まちを歩く
続いては、まち歩きへ。
参加メンバーは、練馬区内の施設に勤務をしていたり、練馬区に住んでいたり、訪れたことがあったり、なじみが薄かったり(私は、石神井公園駅で降りたのは人生で2回目くらいだったと思います)と関わりの深さはそれぞれですが、改めて、まちを歩き、それぞれの視点でまちのことに気がつき、感じるという体験、過程を大事にしたいと考え、こうした機会をつくりました。
4つのグループに分かれていざ出発です。
私は、南⼝商店街⽅⾯(⽯神井公園駅南⼝、南⼝商店街、⽯神井公園ピアレスなど)を探索したのですが、石神井公園の方に足を向けると想像以上の豊かな緑に驚いたり、近隣の素敵なお宅の数々にまた驚いたり、駅に戻る途中の昭和の感じが漂うゲームセンターや細い路地を入ったところにある歴史を感じる銭湯にホッとしたりと、まちのもつ多様な姿とその調和を感じることがでできました。
戻ったあとは、まち歩きをふり返り、それぞれのグループでの気づきや感想を共有しました。
別のグループでは、まち歩きの途中に、拠点近くの西友通り商店街で不動産屋さんを営まれている方のお話しを聴かせていただいたそうです。
先ほどの森山さんが共有してくださったそのときのお話しが、とても印象に残っています。
「無意識に意識する」。石神井は私にとってなじみのない土地ではありましたが、でも、まちを歩いて感じた「さりげなくなじめそうな感じ」には、もしかしたらこんな方たちがつくり出してこられた空気があるのかもしれません。
✍️ 次の記事では、石神井いとなみの起点プロジェクトの「コンセプト」についての後編「コンセプトづくりワークショップ」をお伝えします!
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