人は来店前に堪能している

情報化社会においては「アタマ」で食事をする人が増えた印象です。

その味を「舌」で正当に評価する前の段階で、
「アタマ」で評価を行う時代とも言えます。
「一日でわずか●gしか取れない希少な部位」なんです、といった具合で。

その他にも「アタマ」を狙った商品設計は様々
・脂肪も燃やす機能があります
・これはミシュランシェフが監修した料理です
・●●産の新鮮な野菜を使った〜
・日本初上陸のお店です。

これらは主に「マーケティング」の分野で使われますが、
外食経験の乏しい若手世代ほど
「貴重な外食機会を失敗に終わらせなくない」と思うため、
情報を事前に取得する傾向にあり、
「アタマ依存」となっているのが今の飲食の特徴です。

極論を言ってしまえば、
来店前に「アタマ」で既に味の評価を把握してから店に向かう、
とも言えるため、
すでに「美味しい」を言う準備ができているとも言えます。
来店での行為はその「再確認」に過ぎない。

この是非については別としても、
店側は「美味しい」を少しでも積み上げるために、
「来店前」に力を入れる時代です。

人の美味しいは、もう「来店前」に終わってるのです。


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