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さっそく読んでみた、田中圭さんの「35歳のブレイクを語る」です。

母に供えるお花を買う事
 来年1月公開の映画「mellow」。花屋さんを営む主人公、夏目誠一を演じる田中圭さんですが、この作品に対して、花を通じて何かの「縁」を感じられているそうです。 

 ブレイクする、という現象は人々が引き起こすものでありながら、人知を超えた計り知れないものがあります。

 田中さんは《オカルト的なことを信じているわけでもない》と前置きされた上で、この35歳でのブレイクについて《このタイミングには何かしらの意味があるのでしょう》と仰られています。

∇ ∇ ∇

20年の芸能人生に 

 来年で20年目を迎えるその芸能人生では、何でも話を聞いてくれる演技指導の先生との出会や、ドラマ『WATER  BOYS』(フジテレビ系 2003年)で初めてのレギュラーを得たりしながらも、アルバイトをされていた時期、さらにはオーディションに落選し続けていた時期があったりと、それでも田中さんは《コツコツ続けていこう》と、特に焦りは感じていなかったそうです。

 そうして迎えた、作品自体が素晴らしかった、と語られるドラマ『おっさんずラブ』。他の多くの作品同様に感じておられる「人が誰かを想う気持ち」というものが、この作品については特に強かったようで、《間違いなく、僕の俳優人生を変えた作品の一つ》と仰られています。

育まれたもの

 その『おっさんずラブ』ですが、初回の数字があまりよくなく、スタッフが申し訳なさそうにしていた時、「絶対に届くから、大丈夫だ!」と、田中さんはお声をかけられたそうです。これは、作品や共に仕事をするスタッフへ向けられた田中さんの指向性、そこに内包された信じる心がよく表れた言葉だと思えます。 

 このような田中さん、記事には、「人に頼れる事が強み」との一面も書かれています。《自分一人でできることって、本当にたかが知れている》と。記事を読んでいて、「人に頼れる強み」の方が大きいように思えましたが、いやいやどうして、このインタビュー記事の締め括りには、後輩を思いやる、頼れる先輩としての気概が書かれておりました。とても素晴らしい事だと思います。

 また、可愛いと言われる事に関しては、その文面からは複雑な感情が感じられましたが、《いろいろ言われても僕自身は何も変わりません》との事。これはブレない田中さんの姿勢が提示されたものだと思えます。そのブレない姿勢に、記事半ばにある《「人が誰かを想う気持ち」について考え、演じる》という俳優としての志向性とが重なって、私には強く印象に残ったのでした。

 記事からは、チームを引っ張る指向性とゆるぎない俳優としての志向性が窺えましたが、もうひとつ……

そうして導かれたお母様からの贈り物

 田中さんの演じる、「人が誰かを想う気持ち」。その裏打ちには、お母様へ供えるお花を買う、考える、という記事前半のくだりが想起されます。たとえば《お母さんはこういう色が好きだったな》など、受け取る側にとってはどれほど嬉しいものでしょうか。
 お母様は、昨年にお亡くなりになられていたのですね。

 人を想う心は必ず相手の心に届くものだと私は信じています。そして届けられたなら、きっと心のお返しをするのでしょう、ましてそれが息子様であったなら……。

 私もまたオカルト的な事は信じていませんが、来年の新作「mellow」には、きっと何かのご縁があったのではないでしょうか。勝手ながらにも、そう思えてならないのです。

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バレンボイムが指揮するニーベルングの指輪が好きです。と言ったら、俺はサー・ゲオルグ・ショルティ指揮のニーベルングが好きだ。と返ってきた。これに、ほぉー、と分かってるふりをする、かなりあやしいクラシックファンです。

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