[うつ病の方必見!!]ふりかえりシートで家から出よう!  *行動活性化療法のご紹介*


「うつ病」もひと昔前のことを思うとずいぶん社会的認知度が高まり、
うつ病に対する理解も見られるようにになりつつありますが、
それでも周りからは「怠けてる」と言われたり、自分自身でも
「動けない自分はダメな人間だ」と言う気持ちになり、
お出かけのハードルがどんどん上がっていく方も多くおられると思います。

「朝起きられない。起きてもおっくうで外出できない」
「今日も一日中家でゴロゴロしまった。」というのは多くのうつ病の方が抱えてる悩みでもあります。(ノ´Д`)
そんな日に「一日中外出せずベッドの中で休んでいたら余計に落ち込んでしまった」という方もいれば、一方で「思い切って行動してみたら少し気分も軽くなった」という方もいるでしょう。ヽ(=´▽`=)ノ
このようなことが起こる理由は、体と心がリンクしているからなのです!

この記事では、気分が乗らなくてしんどい時や辛い時に、どう過ごせばいいかわかるようになる「行動活性化療法」についてご紹介します!


行動活性化療法とは?

行動活性化療法とは、認知行動療法の一つであり、うつ病の治療で有効性が実証されている心理療法の一つです。
私たちの行動は無意識的なことの方が多いので、そこを敢えて気持ちが軽くなったり、楽しくなったりする行動を整理し、前向きな行動を増やすことで気持ちの改善をすることができます。

つまり、行動活性化療法とは「ポジティブになれる行動を徐々に増やす事で、気分を変えていく方法」といえます。うつで辛い時の過ごし方としておすすめできる療法ですので、さらに細かくみていきましょう!


「行動を活発にするだけでいいの?」・・・「いいえ、違います!」

行動活性化療法は「単に活動を増やせばよい」ということではありません。
うつ病に限らず、辛い時の過ごし方として「気分をあげていこう!」と思った時に多くの人が、

・積極的に休みを取る
・ランニングや運動をして汗をかいてみる
・外出して日の光を浴びる
・スケジュールを考えてみる
・音楽を聴いてみる
・美味しいごはんを食べに外出する
・香水やアロマなど、香りを楽しむ

こういった行動をなんとなく思い描くかと思います。
どれも気分がリフレッシュできそうなイメージがありますよね。
しかし、このような行動を全て取り入れればいいというわけではありません。
まずは自分にとって望ましい行動(ポジティブな行動)と望ましくない行動(ネガティブな行動、回避的な行動)の2種類を探すことが大切です!

ポジティブな行動とは

ポジティブな行動には「喜びを感じられる行動や達成感を感じられる行動」
「一時的にはしんどくても長期的にみたら気分が楽になる行動」が挙げられます。
例えばウォーキングや仲の良い友人との会話、生活習慣を見直したり生活リズムを整える工夫をすることなどもポジティブな行動といえるでしょう。
「一日の終わりにゆっくりと体を休める時間をもつ」といった「良さそうに思える行動をしないという選択をする」ことも、時にポジティブな行動になります!( ̄ー ̄)b


ネガティブな行動とは

ネガティブな行動とは「嫌な気分を回避するために行ってしまう行動」です。
例えば気分がすぐれないからと外出せずに一日ベッドの上で横になって過ごす、 テレビをぼーっと見て過ごす、何度も過去のことを頭の中で考えるなど。(ノ´Д`)

これらは短期的には楽に感じられても、長期的には不快な気分を引き起こす、
望ましくない行動です。一方で「ランニングをする」といった一般的に望ましいと思われる行動でも、その人にとっては不快な行動となるようであれば、
避けた方がよいでしょう!

私たちの一日の行動量は決まっています。例えば落ち込んだ時にネガティブな行動が増えれば、ポジティブな行動が減っていきます。回避的な行動が増えれば増えるほど、気分はますます落ち込む負のスパイラルに入ります。これでは辛いときの過ごし方としては逆効果ですね。(^-^;

行動活性化療法を行うためのコツ

それでは、自分自身にとってポジティブな行動とネガティブな行動とは、
どういう行動があるのでしょうか?

日々の活動を記録する

人間の行動の8割は無意識に行われてるといわれてますが、
自分がどんな行動をすることで
どんな気分になっているかは、案外気が付きにくいもの。
そこで役に立つのが「活動記録表」です。

*表1 活動記録表の例*

活動記録をつける目的は2つありまして、
1つ目は自分の行動と気分のつながりを把握すること。
2つ目は「自分にとって気分が楽になる、達成感を感じられる行動」や、
逆に「気分が落ち込む、不安になる行動」などを把握することです。
これらを把握していくだけでも辛い時の過ごし方がわかるようになってくると思います!

活動記録表を振り返る

活動記録表に記入したら、その内容について振り返ってみましょう。実際にどのような活動で気分が楽になったのか?落ち込んでいた時はどんな時だったかを考えていきます。
そしてほとんど無意識で行っている行動を振り返り、気分と行動のパターンを把握します。

例えば表1にある、朝に顔を洗う行動やコーヒーを淹れる行動は、ポジティブな影響を与える可能性があります。日頃、なんとなく過ごしている中にも、意外に気分が良くなる行動が隠れているものです!

行動を計画する

振り返りを終えた後は、日々の生活の中に「自分がやってよかった」
「気分が楽になる」といったポジティブな行動を組み入れるよう計画します。
表2のように行動計画を手帳に書き込むなどし、
気軽に取り組めそうなところから、
日々の生活の中の予定に入れていくと良いと思います。

また活動記録表には掲載されてないものでも
「自分が過去に取り組んで気持ちが楽になったこと」
「試したことはないがやってみたいこと」があれば入れてみると良いでしょう。
そうすれば自分に合ったヒントが見つかるかも知れません。(^_^)V


*表2 行動計画の例

行動活性化療法って効果はあるの?

行動活性化療法については、多くの研究が行われています。
少し前の研究になりますが、行動活性化療法の専門家ニール・ジェイコブソンは
「うつ病の治療において行動活性化療法は認知療法(認知行動療法)の治療パッケージと同等の効果が見られる」との研究報告をしています。
また、2016年のランセットの論文においても「行動活性化療法で、専門家による認知行動療法に劣らない治療効果が得られた」ということが発表されています。
行動活性化療法のうつ病に対する有効性の高さが示されているわけです!

まとめ

簡単ではありますが、以上が行動活性化療法についての説明です。気分によって行動を左右されるのではなく、行動から気分をコントロールしていこうというのが行動活性化療法の目的ですので、辛い時やしんどい時、気分が乗らない時のためにもまずはご自身のポジティブな行動とネガティブな行動を整理してみましょう!

そもそもこういう事ができないからしんどいんだよヽ(*´Д`*)ノ
と思われる方もおられるかもしれませんが、本当に些細な事で良いと思います。
「行動活性化療法」と言われると「なんだかむずかしそう?」と思われそうですが、
日々の行動を記録し、活動記録表を振り返るだけでも自分を客観的に見る事ができると思います。
わたしは主治医の勧めで行動の記録と一緒に睡眠の記録をうんざりしながらつけていましたが、ある朝、ずっと実行したかったけどなかなかできなかった日光浴を 思いつきでほんの10分間実行しただけで睡眠の質が変化し、
その事が日々の行動の変化に繋がり、
お出かけのハードルが少しずつ低くなって行きました。(^_^)v

人によってそのきっかけはそれぞれだと思いますが、
その小さな行動が生活を変えていくきっかけになるのでは?と思います。
ぜひ気軽に始められそうな行動から、ぜひトライしてみてくださいね!p(^^)q


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