春菊備忘録

歌舞伎を中心に観劇などの記録を付けていきます。 劇評のつもりはありません。思ったこと、…

春菊備忘録

歌舞伎を中心に観劇などの記録を付けていきます。 劇評のつもりはありません。思ったこと、感じたことをそのまま文字起こしします。

最近の記事

歌舞伎座「六月大歌舞伎」第三部

 東京の梅雨も明け、30℃を優に超える猛暑が早くも続くようになった。6月27日、歌舞伎座六月公演の千穐楽の舞台を観てきた。  今月は第三部に仁左衛門さんと玉三郎さんによる『切られ与三郎』が予定されていたが、仁左衛門さんの体調不良により玉三郎さん主演の『ふるあめりかに袖はぬらさじ』に変更になった。(因みに仁左衛門さんは七月松竹座の公演から復活を予定していたが、それも今日延期になった)  一部では若手中心の『車引』と猿之助さんの『猪八戒』、二部では染五郎くん初主演の『信康』と

    • 歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」第二部

       5月25日(水)、晴れ。今日は給料日。  外は徐々に夏を感じさせる暑さを見せ始めている。歌舞伎座に「團菊祭五月大歌舞伎」の第二部を観に行った。  五月恒例の團菊祭が行われるのは実に三年ぶり。こうした恒例興行が帰ってくると、次第にコロナ以前の歌舞伎座が戻りつつあるようで嬉しい。  今年の團菊祭は特に第二部に海老蔵さんの『暫』、音羽屋と萬屋三代の『土蜘』と團菊祭らしい演目が並び、さらに第三部では尾上右近さんらの若手のフレッシュな『白浪五人男』が評判を呼んでまさにお祭り騒ぎだっ

      • 歌舞伎座「四月大歌舞伎」第一部

         4月25日、快晴。今日は歌舞伎座の四月興行第一部『通し狂言 天一坊大岡政談』を観てきた。  主な配役は以下の通り。   大岡越前守   :尾上松緑   山内伊賀亮   :片岡愛之助   池田大助    :坂東亀蔵   平岡治右衛門  :中村歌昇   下男久助    :坂東巳之助   下女お霜    :坂東新悟   近習金吾    :市川男寅   近習新蔵    :中村鷹之助   嫡子忠右衛門  :尾上左近   藤井左京    :市川青虎   名主甚右衛門  :市川寿猿  

        • 歌舞伎座「四月大歌舞伎」第三部

           東京の桜はこの2、3日が見頃。チラシにも桜が咲く、歌舞伎座の四月公演が初日を迎えた。  今日は第三部を観に行った。まずは『ぢいさんばあさん』。  配役は以下の通り。   美濃部伊織 :片岡仁左衛門   下嶋甚右衛門:中村歌六   宮重久右衛門:中村隼人   宮重久弥  :中村橋之助   久弥妻きく :片岡千之助   戸谷主税  :片岡松之助   石井民之進 :片岡亀蔵   山田恵助  :河原崎権十郎   柳原小兵衛 :坂東秀調   伊織妻るん :坂東玉三郎  この演目は個

        歌舞伎座「六月大歌舞伎」第三部

          歌舞伎座「三月大歌舞伎」第二部

           3月28日。東京は晴れ。桜が見ごろの季節。  今日、歌舞伎座の「三月大歌舞伎」が千穐楽を迎えた。  今月の歌舞伎座は先月以前と同様に新型コロナウイルスの流行で舞台関係者が陽性者となり、休演代演が各部で起こった。特に第二部は『河内山』で主演を務める片岡仁左衛門さんが体調不良のため9日~16日の一週間休演ということになった。要因はコロナウイルスではなく足腰の痛みではないかとささやかれているが、一部演出を変更しながら無事に今日の千穐楽を迎えられた。  『河内山』は言わずと知れ

          歌舞伎座「三月大歌舞伎」第二部

          三月国立劇場『近江源治先陣館―盛綱陣屋―』

           久しぶりにブログを書く。これは劇評ではなくあくまで感想の記録。  3月3日、桃の節句。東京は晴れ。国立劇場大劇場で尾上菊之助さんの『近江源治先陣館―盛綱陣屋―』が初日を迎えた。  配役は以下の通り。 佐々木盛綱 :尾上菊之助 篝火    :中村梅枝 信楽太郎  :中村萬太郎 伊吹藤太  :中村種之助 早瀬    :中村莟玉 小四郎   :尾上丑之助 小三郎   :小川大晴(梅枝長男) 古那新左衛門:嵐橘三郎→中村又之助(代演) 微妙    :上村吉弥 北条時政  :片

          三月国立劇場『近江源治先陣館―盛綱陣屋―』

          五月大歌舞伎

           5月24日。歌舞伎座の第三部を鑑賞。  席は三階A席の中央あたり。  緊急擬態宣言下だけど再開してよかった。毎月芸の熟度や筋書きの写真、舞台写真の関係で月末近くにチケットを取るようにしているのだけれど、今月は11日までコロナで公演が中止となっていたので、筋書きは写真なしの販売、舞台写真は今日の時点では販売していないとのこと。残念だけど仕方ない。  まずは『八陣守護城』。  吉右衛門さんが先月に引き続き体調不良で休まれているため、代役の歌六さんが佐藤正清(加藤清正)を務めら

          五月大歌舞伎