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告知から入院まで。

自分にとってどんなに大きな出来事だったとしても
日々生活していると記憶は薄れていくもの。
だから、あの時感じたことや、どんな流れだったのかを
記録として記しています。

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2012年11月5日 入院。
2012年11月6日 手術。

近所の病院で10月19日に告知され、3日後に転院。
がんセンターへ。
ここから入院まで、ものすごいスピードで、いろんなことが巻き起こった。

10月31日までに通院で、検査。
採血から始まり、
レントゲン、バリウム検査、胃カメラ、造影剤を使ったCT、MRI…
ありとあらゆる検査を行い、わかったことは、

*進行性胃がん
*腫瘍は6cm
*ステージIIb
*開腹手術
*胃を全摘出するしかない

主治医は、冷静かつ淡々と的確に伝えてくれる。
分かりやすく、ブレることのない言葉。
信頼できる主治医に出会えたことは本当に有り難かった。
相変わらず、私自身は冷静だった。
冷静だったのかな?
頭でだけは理解していたと思う。
やらなきゃならないこと、やっておきたいことが山程溢れてきた。

胃がなくなる


これは正直なとのろ、よく分からなかった。
なくなるのか、そうかー。
という、他人事のような現実から遠すぎるというか…

とりあえず、真っ先に思ったことは
これからの食事はどうなるのか…
あの時の私は、先の不安より、
それならば、どうせ無くなってしまうなら、
あるうちに、痛みは抑えて
今のうちに、食べたいものを食べたいだけ食べておこう!
と思った。笑。

イタリアン、フレンチ、
いつも行かないというかいつもは行けないちょっと贅沢なお寿司、焼肉…
とにかく食べまくった。
不思議と胃痛はなかった…なんでだろう。
そして、最後の日。
どうしても食べておきたかったものがあった。

お母さんのハンバーグ。

お母さんに、お願いして作ってもらった。
次、いつ食べられるか分からないから。
もしかしたら、もう食べられないかもしれないから。

美味しかった。
なによりも美味しかった。

もう食べられないかもしれない。
そう思ったのは
ちょっとだけ、よぎったから。
万が一の事があるかもしれない。

生と死。

この頃から、少しずつ意識し始めていた。
どうしても出てくることは、

ガン=死

というイメージだった。
必然的に漠然と死について考え始めていた。


#胃がん #胃全摘出
#開腹手術 #免疫力
#抗がん剤

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