都知事選、誰選ぶ?東大時代に投票マッチングサービスを開発。東京都議の経験をふまえ、今、選挙ドットコムで実現したいこと/ソーシャルアクティビストの生き様ドキュメンタリー 鈴木邦和さん

この記事は、上記インタビュー動画の書き起こし記事です。
(※この取材は、2024年都知事選 各候補の公約発表前の6月12日に行われました)

選挙ドットコム編集長・元都議  鈴木邦和さん
聞き手・撮影  山田英治(社会の広告社)

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【元都議から見ると小池都政はどうだった?】


鈴木さん)
鈴木邦和(すずき くにかず)です。選挙ドットコムの編集長をしています。

山田)
せっかくこの時期に鈴木さんにお話をうかがうなら、まずは都知事選の話を聞きたいなと思っています。鈴木さんは都議ですよね。

鈴木さん)
もともと都議でした。

山田)
元都議ということで東京都の議会の中のことも知っていると思います。そういった視点で小池さんの都政を見てきたと思いますが、小池都政は振り返ってみてどうでしたか。

鈴木さん)
小池さんが知事になられて8年で、なられる前となられた後で変わった部分というのは大きくあると思います、中にいたものとしては。特に福祉政策とか子どもを中心とした政策っていうのは、かなり充実したと思います。あとは議会の構成が変わりました。女性や若い方が増えたので、そうすると今まで通らなかった受動喫煙防止の条例が通ったりしました。そういう部分で都政が一般都民の方に近い目線での運営になったと個人的には思っています。

山田)
小池さんが公約に掲げた都道電柱、待機児童、ペット殺処分、残業、満員電車、多摩格差、介護離職の7つのゼロの進捗状況についてどう思われますか?

鈴木さん)
大前提として私はもう都議ではないので全く中立的な立場でお話をします。そもそも7つのゼロの公約というのは時間軸が結構バラバラなのです。私が客観的に政策として見た時に、何十年もかかるものもあれば何年かでできそうなものもあり、この時間軸のバラバラ感が有権者にもう少し伝わるといいのじゃないかなと思っていました。

例えば小池さんがよくおっしゃられるように、待機児童はほとんどゼロになりました。ペットの殺処分も「あの定義の中ではゼロになりました」ということをおっしゃっていて、確かに8年で取り組んでしっかりできたことだろうと思います。しかし一方で、都道の無電柱化を全てゼロというのは正直8年では絶対にできないのです。誰が都知事になっても絶対にできないぐらいの時間がかかる政策なのです。

多分、小池さんとしては、いろんな政策において当然時間がかかるもの、かからないものはあるけれども、大きな理念として電柱を最終的にゼロにしたいですよねと。その中で、8年で言えば山手線の中の都道はもうひと通り終わりました、という状況だと思います。それを最終的に都民がどう評価するかということだと思っています。

山田)
次元の違うものが同じ7つに並んでいるのですが、改善しているところは改善したということですね。

鈴木さん)
それは間違いないと思います。改善は絶対しています。多摩格差ゼロというのも東京都の過去の多摩地域に対するいわゆる交付金みたいなものでいうと、確かに小池都政になってから非常に増えています。それは多摩格差ゼロに間違いなく取り組んでいる一つの証左だと思うのですが、今は格差がゼロかと言ったらゼロではないです。これも何十年とかかる政策で、その辺は都民の方がどう評価するかというのは、時間軸を考えながら見ていただく必要があるかなと思います。

山田)
個人的には屋上に太陽光パネルを絶対に設置しなければいけないことや、学校教育は改善した感があると感じています。太陽光パネルの設置は実際に始まっていて、そういう施策については、さすが小池さんがグリーンなことをされてきた(から)というところはあると思います。小池さんは都知事選にもう出ると決めたのですか?

鈴木さん)
今日発表されました。大きな理念としては東京大改革をさらにアップデートして進めていくということをおっしゃっていました。

山田)
今の政策の延長で改革を促進させるという話ですね。続いて立憲民主党の蓮舫さんは、何を訴えかけて、どういう都政にしようとしているのでしょうか。

鈴木さん)
蓮舫さんも公約をまだ出されていないです。記者会見の時におっしゃっていたのは、蓮舫さんの大きな理念の部分と現在の小池都政の問題点をおっしゃっていたと思うのですが、都知事になられてどういう政策を具体的にやりたいかということまでは、まだおっしゃっていないと思います。今の自民党の問題とか野党が指摘している問題はいろいろあると思うのですが、今回は都知事選なので東京をどうしていくかということが一番重要で、その観点で投票先を選んでいただくべきだと思います。

山田)
小池さんは都民ファーストの会。蓮舫さんは立憲民主党や、今回は共産党も一緒に応援するということだと思うのですが、支持母体の政党が違うことで政策などが変わることはあるのですか。

鈴木さん)
現時点だとそれぞれ具体的な政策が出てないので、こう変わるというのは正直あまり言えなく判断が難しいです。

山田)
鈴木さん何政党だったのですか。

鈴木さん)
私は都民ファーストの会です。

山田)
都議会は自民党がいます、立憲民主党がいます、維新がいますという状況でいうと、都民ファーストはどういった色の政党になるのですか。

鈴木さん)
都政、地方議会においてあまりイデオロギーは出てこないです。それでr表すのは難しいのですけれど、国政でいう政策的な立ち位置で言えば、国民民主党と都民ファーストは割と近いと思います。そのぐらいの位置だと思います。今回、小池さんが現職として出られます、蓮保さんが立憲、共産の推薦を得て出られますとなった時にも国政のイデオロギーはあまり都政には関係がなく、それよりも都政で何をしたいかなのです。それが全てで政策がまだ2人とも出ていないので、何とも言えないというのが正直なところです。

山田)
少しインタビューが早すぎましたね。

鈴木さん)
こういう内容だと難しいかもしれないです。

山田)
都の政策は都知事だけで決められないので議会との関係だと思うのですけれど、現在の都議会の構成はどういう状況ですか。都知事選に誰が勝つとどう有利になるかなど、そういうことを教えていただけますか。

鈴木さん)
都議会の与党(についてです)。小池さんがいろんな政策を提案したり条例を提案したりするものに対して、概ね賛成する立場というのが都議会自民党と都議会公明党と都民ファーストの会です。順番としては都議会自民党と都民ファーストの会で、その後公明党という議席順です。

ただ結構珍しいのですが、都議会自民党と都民ファーストの会はかなり議席的に競っていて、1議席差なのです。都知事選と同日で都議補選が8選挙区あるので、この結果次第では、もしかしたら都議会第一党が変わるかもしれないという状況です。

それに対し、知事が提案しているいろんな政策や条例に対して、基本的に反対するケースが多いのが立憲民主党と共産党です。ただ都議会でいうと共産党の方が議席は多いので、順番的には共産党と立憲民主党という形になります。あとそれ以外にもいくつか会派はあります。

山田)
忘れていましたが、補選というのがあるのですね。

鈴木さん)
そうなのです。実は都知事選と合わせた補選があり、都政に与える影響というともちろん都知事は重要なのですが、都議補選でどういう議会構成になるかというのは重要です。

山田)
そしてネット界隈をにぎわせている石丸伸二さんの話もうかがいたいと思います。鈴木さんは石丸さんとYouTubeチャンネルでお話をするなど、いろいろな交流があると思います。石丸さんは東京の一極集中の状況を変えるとお話をされていたと思うのですが、どういうことをやろうとしているのでしょうか。

鈴木さん)
大きな理念としておっしゃっていましたので、おそらく彼の一番やりたいことなのだろうとは思いますが、まだ石丸さんに関してはあまり政策の具体的な中身は出てきていないです。皆さん告示ギリギリでないと公約が出てこないかなと思います。

山田)
7月7日が都知事選の投票で、公約が出てくるのは大体いつくらいですか。

鈴木さん)
告示が6月20日なので前日、前々日ぐらいにならないと各候補者の公約は出てこないと思います。小池さんに関してはもう少し早く出てくるという話を聞いています。

山田)
またその時に話を聞こうかな、と思います(笑)


【日本最大の選挙と政治の情報サイト・選挙ドットコムが生まれたきっかけは、東日本大震災】


山田)
鈴木さんは今、選挙に関わるサービスを提供していますが「選挙」や「政治」に関わるきっかけは、どういったことでしょうか。

鈴木さん)
僕は元々、何か社会のために役立つ仕事をしたいなと思っていたのですが、政治は全く興味がなかったです。政治を変えられるとは思っていなかったですし、政治で何かできるとは思っていなかったからです。ただ学生の時に東日本大震災があり、そこから2年ぐらい東北の被災地へ行ってボランティアをしていました。瓦礫の撤去やヘドロの除去など、自分だけでは人手が足りないのでボランティア団体を作って一生懸命、現地へ送ったりしていました。

震災から1年ぐらい経った時に、仙台の駅前にたまたま寄る機会があり、新しくパチンコ屋が駅前にものすごく(たくさん)建っていました。当時は東北の沿岸部から被災された多くの方々が、仙台に避難されてきていました。国からの補助金はあるのでお金はあるのですが仕事がない為、パチンコ屋に被災された方々の一部が行って、お金をすってしまうという状況を目の当たりにしました。

それは制度設計の問題だと思います。他にも、僕が入っていた地域で高台の移転を計画していました。津波の堤防建設に何100億とかけたのですが、その合意形成にものすごく時間がかかり、政治の意思決定もすごく時間がかかった結果、高台や堤防が作られた頃にはもう町の人口が何分の一になってしまい、物だけがあるという状況など、いろいろありました。

当時の被災地は街が流されてしまったという中で、政治とか行政の役割の大きさはとても痛感しました。でもその一方で、それがあまり機能していない状況もたくさん目の当たりにし、それが政治に興味を持ったきっかけです。

当時は素朴な疑問として、もう少し選挙のやり方がどうにかならないのかと感じていました。今、選挙ポスターや選挙カーで選挙活動をやっていますが、有権者からするとあれで候補者を選ぶのは限界があるなと思っていて、それで政治のサイトを学生の時に立ち上げたということがあります。

当時はもう少し政策に基づいて、有権者が投票できるような仕組みはないかと思っていました。一生懸命調べていた中で、ボートマッチというシステムがヨーロッパでは投票先を決めるメジャーなツールになっていました。それを自分でも作ってみようと思い、政治サイトの中でボートマッチを作りました。その結果2012年の衆院選の時には50万人ぐらい利用していただきました。そこからですね。

山田)
僕は鈴木さんと出会ったのは、鈴木さんが大学生の時で、自分が広告会社にいた時にお話しさせていただきました。

鈴木さん)
当時、山田さんに本当にいろいろ助けていただいて。

山田)
いえ、すごく想いが強くて僕らも何か応援しようと思って、いろいろやらせていただいて。その後にフェイスブックを見たら立候補するとなり、陰ながら応援させていただき無事当選もされました。実際に選挙に出て都議になり政治家になってみたら自分の思う政治に近づけるようなことができたのか、できなかったのか、現実はどうだったのですか。


【消極的だった2期目出馬の背中を押したのは、ずっと見てくれていた18歳】


鈴木さん)
まず現実としては自分が候補者として選挙に出てみると、「これだけ有権者は多様なんだ!」と、肌で痛感しました。多様とは例えばどういうことかというと、僕は若い時は選挙カーなどをうるさいと思っていたのです。それがベースで政治サイトを立ち上げたのですが、逆に選挙カーが自分のところに来ないと、「あなたは全然真面目にやってない、全然聞こえないわ、もっとしっかり活動しなさい」と怒る有権者も一定数いました。

握手をしたから、あの人は知っている人だから、票を入れるということもありました。だから自分はこうあるべきだと思ってサイトを作っていましたが、その想像の範疇を超えたいろいろな人が世の中にはいるということを選挙を通じてとても実感しました。

山田)
都議は何年ぐらいやっていたのですか。

鈴木さん)
一期4年です。

山田)
こういう法律を通した、といったことはありますか。

鈴木さん)
さっき言ったように議員は一人で全部やりましたという政策はないのです。ただその中で自分はそれを先導したとか中心的な役割を果たしたということが言える分野はいくつかあります。僕は都議会で満員電車の対策などは一番詳しかったです。

山田)
小池さんが掲げていた政策の一つですね。

鈴木さん)
僕が提案していたのは、満員電車の対策は各国の例を見ても、時間帯別に運賃を変える「ダイナミックプライシング」しかないだろうということで一生懸命、東京都に働きかけて小池さんにもご理解いただきました。東京都の鉄道各社といろいろ協議を重ねていき、最終的にコロナ禍を契機にJR東日本がオフピーク定期券のようなものを作りましたが、こういうものが今後拡大していくともう少し満員電車というのは緩和されるかなと思います。

山田)
そういったことの後押しをされたのですね。素晴らしい。しかしそれが4年後の都議選に出馬されなかったというのはどうしてなのですか。

鈴木さん)
選挙は出ましたが落選しました。

山田)
敵はどこの党だったのですか。

鈴木さん)
当選されたのは立憲民主党の候補です。私は実は都議選には出るつもりはなかったのです。出ないつもりで党にも公認申請を出さなかったのです。僕の選挙区の当時18歳だった若者がいるのですが、僕が当選したときは彼が14歳の時だったのです。その時からずっと僕の選挙活動を見ていてくれて、その後、議会に入ってからも僕の議会の質問を全部見ていてくれて議事録もファイリングしてくれていた18歳の若者がいたのです。

山田)
推しだ!

鈴木さん)彼はそれだけ応援してくれていたので彼に「実は次は出ないつもりでいる」と言ったら、彼がその後に僕の選挙で使う用のチラシやのぼり、ポスターなど全部自分でデザインして現物を持ってきてくれました。

彼は「僕は18歳で初めて選挙権を得るのです。その時の初めての投票用紙には鈴木邦和の名前を書きたいんです」と言ってくれました。今でも本当に涙が出ますが、(鈴木さん涙ぐむ)なかなか自分の議会の仕事は伝わらないのです。伝わらないのですが18歳の若者がそう言ってくれました。18歳の若者が一番俺の仕事を見ていてくれたのだなというのは心を動かされました。

もともと政治と若者をつなげるような仕事をしていたから、それを今、政治家として仕事をしている中で18歳の若者に言われて立候補しないというのは大人としてはないなと思い、それで立候補しました。

山田)
その若者が作ってくれたのぼりやチラシを選挙で使ったのですか。

鈴木さん)
使いましたし、彼は最終的に僕の選対本部長になり二人三脚で選挙をやりました。一番大事なことを言い忘れていたのですが、結局、選挙は一人では何もできないです。例えば今回の都議選で言うと52人も一緒に選挙を戦って本当に大変なのです。朝から晩までチラシを配ったり、みんな仕事を休んだりしながら手伝ってくれて、それだけ想いをのせて託してもらっています。

政治家は選挙を通じて政治家になるのです、多分。それはやらないと分からないです。自分が一人で何でもかんでもできるわけじゃなく、自分に託してくれるいろいろな人の思いがあって、初めて政治家として仕事できますし、そのプロセスに選挙というのはすごく重要だなと思っています。


【有権者も政治家も、双方の思いがわからない状況を変えたい】


山田)
その後どういうきっかけで、どういう思いで、今の選挙ドットコムの仕事に就くようになったのでしょうか。

鈴木さん)
自分が選挙を通じて政治家として仕事をして一つ痛感したことは、僕は最初の選挙の時に約2万5000人の方々から投票いただいたのです。自分の名前を書いていただいて、それはとても重いことだと思うのですが、一方で自分がずっと引っかかっていたことがあります。それぞれ一人一人が自分に何を期待してどういう政策をやって欲しくて1票を託してくれたのかという本当のところが分からないのです。

例えば自分と直接会って話をして、こういうことをやって欲しいと言って下さる方々はいいのですが、僕のところで言うと10万人以上の有権者がいる中で全員とは会えないです。会えない中で何を期待して託してくれたのかが政治家は実は分からないし、有権者も有権者で名前しか書けないです。

いろんな思いを抱えているはずで、もっと自分の生活こうしてほしいとか、この政策をやってほしいなどの想いがあるはずなのに名前で託すことしかできないのです。実は今の日本の選挙の仕組みは民主主義なのですが、民主主義と言いつつその民意というものはクリアに政治家に伝わってないということをすごく感じたのです。それはアナログ時代だったらどうしようもなかったと思うのです。ある意味アナログ時代に考えられた選挙の仕組みとして紙に名前を書くことで、なんとなく民意を集約していくという。

でもデジタルだったらもう少しやり方はあると思っています。例えば僕が今やっているボートマッチ。都知事選であれば都政に関する20くらいの質問に有権者が答えて、その方に一番合った政策や候補者を紹介するというサービスなのです。それを分析すると、その人がそれぞれ各政策に対してどういう考えを持っているかということが全部詳細に分かります。

それがデータとして積み上がってくれば、その有権者の思いは実はすごく可視化されるなと思っています。アナログ時代はそれが難しかったことが、デジタルになることで有権者により民意が見えるようになりました。政治家にとっても民意が見える選挙になるのではないかと思っています。

投票は4年に一回で、人の名前を書いて終わりなのです。だからもう少し頻度を上げて民意を集約していくようなシステムはないのかと感じていました。一つの例ですが、フランスのパリ市は市の年間予算の1%から5%ぐらいを市民が直接自分で事業提案して投票で決めるという仕組みがあります。これは選挙というプロセスではないですけれども、今の政策に民意を反映していく面白い試みだと思うのです。

そういう、今のやり方ではない方法を僕は自分なりに色々トライというか研究してきました。実はパリ市のやり方は私が任期中に東京都にも導入したのです。私がやったと言うよりは小池さんが「それはいいね」と言って採用されたのですが、今も10億円か20億円ぐらいは都民が色々提案して投票で決めるという仕組みになっています。

山田)
東京都のその仕組みに名称はあるのでしょうか。

鈴木さん)
「都民による事業提案制度」という名称です。

山田)
もうちょっとかっこいい名前の方がいいですね。

鈴木さん)
それは山田さんがキャンペーンをやって欲しいです(笑)

山田)
その担当者を紹介してください!

鈴木さん)
是非やっていただきたいです。

山田)
最近はくじ引き民主主義とか世田谷区でもありますね。

鈴木さん)
そうです。無作為に選んで政策を討議してもらい、それを政策に生かすというようなことです。戦争状態になる前のロシアのモスクワだと、モスクワ市の市長が市民にアプリを通じて毎週何かしら市の政策に関する質問をします。例えば今度この公園に遊具を作りますが、どういう遊具が欲しいかということをAからDまで選択肢があり、ブランコが欲しい人が一番多かったのでブランコを導入しますなど。

そういう形で、投票という4年に1回の名前を書くという仕組みではなくて、もう少し違う形でデジタルを使い民意を反映していくような仕組みは、実は世界では幾つか出てきています。日本でも採用したものが幾つか出てきていて僕はすごく期待して関心を持っています。

選挙ドットコムの仕事で言うとボートマッチの話であるとか、なるべくその選挙のいろんな情報を有権者が投票先を決める上で判断するためのサービスは提供していますし、今も新しく考えながら作っています。ボートマッチに基づいて得られた有権者がどう考えているかというデータも全部公表して、なるべく多くの政治家の方に見ていただいたりしています。

僕も政治家としても政治家になる前もいろんなサービスにトライしてきたのですが、その中でユーザーに受け入れられるものはごくわずかなのです。今で言うとボートマッチはまだまだポテンシャルがあると思っています。この間の衆院選の選挙ドットコムの投票マッチングは350万人の方に使っていただきました。しかしヨーロッパだと有権者の5割が使っているような国もたくさんあるので、それを考えたらもっともっと日本でも普及できると思っています。

ボートマッチのようなものが普及してくれば、政策に基づいた投票という投票行動が圧倒的に増えていきますし、かつボートマッチが普及することで有権者がどういう思いでそれぞれ投票したかというものも可視化していくので、そういう意味ですごく可能性のあるサービスだと思います。いろいろトライはしつつ、可能性を感じているサービスをどんどん拡大していくという思いで仕事をしています。

山田)
今回の都知事選ではボートマッチは作られるのでしょうか。

鈴木さん)
作ります。今回候補者が50人いるみたいなので、50人全員に回答いただけるよう頑張ってアンケートを出します。

山田)
楽しみです。動画の概要欄にもボートマッチのことを貼っておきます。ありがとうございます。


―デジタルツールを活用して 
  もっと民意が反映できる選挙や政治を実現したいー
     選挙ドットコム編集長 鈴木邦和


◆記事内で紹介している「東京都知事選挙2024投票マッチング」はこちら!
https://votematches.go2senkyo.com/tokyo_governor_2024/

◆鈴木さんが編集長を務める、日本最大の選挙・政治情報サイト
「選挙ドットコム」はこちら
https://go2senkyo.com/

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