#341 知っておきたい日本の人口の推移

2023年1月の日本の人口は1億2242万人。
現代の日本では少子高齢化が進んでおり、2008年の1億2,808万人をピークに日本の人口は減少傾向にある。

しかし、数千年単位で見れば日本の人口は急激に上昇している。

縄田 康光「歴史的に見た日本の人口と家族」『立法と調査』によれば、時代ごとの日本の人口は以下の通りである。

奈良時代 (725)・・・451万人
平安初期 (800)・・・551万人
平安末期 (1150)・・・684万人
鎌倉幕府成 立(1192)・・・757万人
室町幕府成 立(1338)・・・818万人
江戸幕府成 立(1603)・・・1227万人
享保の改革 (1716-45)・・・3128万人
明治維新 (1868)・・・3330万人
終戦 (1945)・・・7200万人
平成 12 (2000)年・・・1億2693万人

歴史的に見た日本の人口と家族

人口規模をふまえると、歴史に登場する数字が違った見え方になる。

例えば、大坂冬の陣は、徳川側20万人・豊臣側9万人という30万人近い兵士が参加した大規模な戦いだった。
現代の感覚で言えば、30万人と言っても日本の人口の400人に1人の割合だが、当時の人口はおよそ1200万人。
人口の40人に1人が参加した戦だったのである。

また、明治時代初期にベストセラーとなった福沢諭吉の『学問のすすめ』の発行部数は1360万部。
現代でも超がつくベストセラーだが、当時の人口の半分近くの部数だと思えば、その凄さがより一層わかるだろう。

日本の歴史を学ぶ時、私たちはどうしても現代の常識や価値観でその時代のことを考えてしまう。
しかし、歴史を学ぶときはその当時の日本の常識や価値観をふまえることが重要である。

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【参考】


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