見出し画像

#45 バレンタインにチョコを贈るのはなぜ?

2月14日は、毎年全国の小中学校の教員が苦労する日でもある。
どこの学校でも基本的にはお菓子持ち込み禁止だ。
しかし、おそらくチョコの裏取引は行われているだろう。

発見したくない裏取引を発見してしまった教員は不毛な生徒指導に時間をとられることになる・・・。

それはさておき、バレンタインにチョコレートを贈るのは現代では当たり前の文化になっている。
そもそもバレンタインにチョコレートを贈る文化はいつ始まったのだろうか。

バレンタインの起源は?

バレンタインの起源は、ローマ帝国の時代にさかのぼる。
キリスト教が禁止されていたローマ帝国の時代、2月14日から15日にかけて、ルペルカーリア祭と言われるお祭りが行われていた。

表向きには結婚や豊穣・繁栄を祈るお祭りだが、実際は若い男女のお見合いパーティのような役割をもったイベントだったらしい。このイベントがバレンタインデーの起源とされている。

しかし、4世紀末にキリスト教が国教になると、為政者にとってルペルカーリア祭はやっかいなイベントとなった。
このイベントには、異教の神々に祈りを捧げるという主旨があり、若者の風紀は乱れ、禁止するにも若者たちの不満が反乱につながるかもしれない。

そこで利用されたのが269年の2月14日にローマ帝国で処刑された聖ウァレンティヌスである。

当時のローマ帝国では、兵士の士気が下がるという理由で結婚が禁止されていた。
そんな中、キリスト教の司祭だったウァレンティヌスは密かに兵士を結婚させていたのである。
ウァレンティヌスは皇帝の逆鱗にふれて処刑されてしまう。

この伝説にちなんで、2月14日は司祭の殉教を悼むキリスト教の行事となった・・・というのがバレンタインデーの起源の一説である。

ルペルカリア祭とウァレンティヌスの殉教をそれぞれ単体でバレンタインデーの由来とする説明もあり、諸説ある状態ではあるが、バレンタインデーの起源はローマ帝国の時代までさかのぼることは確からしい。

そして、バレンタインデーは恋人たちが愛する人に贈り物をする日としてキリスト教圏で定着していった。

それが世界中に広まっていったのである。

チョコを贈るようになったのはいつから?

では、いつから女性から男性にチョコを贈るようになったかというと、意外にも20世紀の日本が発祥とされている。

現在でも有名なチョコレート会社のモロゾフが、1936年にバレンタインのチョコレートを贈ろうという広告を打ち出したのがはじまりと言われている。

さらに、1958年に東京のメリーチョコレートが新宿伊勢丹でバレンタインフェアと称してチョコレートを売ったのがきっかけとなって急速に広まっていったとされている。

つまり、お菓子メーカーの広告戦略により、バレンタイン=チョコレートという図式が日本に広まったのだ。いかにも日本らしい文化の輸入と発展である。

【目次】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?