#18 極寒の海を泳いで投票

1928年に行われた第16回衆議院議員総選挙は、日本で行われた初めての普通選挙である。
昭和3年(1928年)2月15日の新聞記事によると、
高知県のある島の漁師50人が不在者投票を行うため船で投票所に向かったが、海が荒れていたため船が着岸できなかった。そこで漁師たちは極寒の海に飛び込み、荒れる海を泳いで投票所へ到着。
投票所の係員は50人の素っ裸の漁師たちを見て入場させるか迷ったものの、その情熱に感動して投票を許可したという。

その選挙の投票率は約80%。投票率が40~50%台の現代の選挙とは大違い。はじめて手に入れた選挙権というのはそれだけ貴重なものだったのだ。


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