#310 ラムサール条約って何?

ラムサール条約は、1971年にイランのラムサールという都市で開催された国際会議で採択された条約で、正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」という。

内容は、この条約を結んだ国は、国内で国際的にも重要となる湿地を1つ以上登録し、その湿地の保全と賢明な利用(湿地の生態系を維持しつつそこから得られる恵みを持続的に活用すること)のために努力するというものである。

日本にもラムサール条約に登録されている湿地があり、中学校の教科書では北海道の釧路湿原と琵琶湖が有名だ。

受験知識としてはこの2つで十分かもしらないが、日本の登録湿地はこれだけではない。2023年現在、日本の登録湿地は53か所もあるのだ。

意外なところでは、東京都の「葛西海浜公園」も登録されている。

湿地と言うと、「湿原」のイメージが強いかもしれない。
しかし、条約の登録基準となる湿地には、湿原だけでなく、干潟や水田、ダム湖、サンゴ礁、湖沼、マングローブ林なども含まれる。
その中で国際的な登録基準を満たした場所を日本側で選定し、条約に登録しているのだ。
世界遺産と同じく、年々登録地は増加している。

ラムサール条約は多くの中学生にとって教科書の中の知識かもしれないが、調べてみると身近なところに登録湿地があるかもしれない。

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