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江戸時代のある村、庄屋の息子、伊之助は村一番の裕福な家庭に生まれ育った。彼は物心ついた頃から特権と余裕の中で暮らし、その日々には何一つ不自由がなかった。しかし、そんな彼の心には、常に一つの影が差していた。それは、村外れに住む貧乏な侍、篠原一之助である。 篠原は、かつては名家の一員だったが、今は家名が衰え、貧しい生活を送っていた。それでも、彼は自尊心を保ち、貧しいながらも誇り高く生きていた。彼の姿を目にするたび、伊之助はなぜか心がざわつくのだった。それは嫉妬なのか、憧れなのか、

    • お詫び

      前回の記事で週一本ペースの投稿を意気込んだものの全くもって記事を書いていない。自分との約束を破ることはしょっちゅうで大して気にしていないのだが(それはそれで問題である)、私の投稿を楽しみにしていらっしゃる読者の方がひとりでも存在するのならば、心よりお詫び申し上げます。期待を裏切って申し訳ありませんでした。 以下、言い訳 生活環境がガラッと変わってしまった。発端は実家との関係悪化である。詳細は省くが幼少期からの両親に対する、特に母親との精神的な因縁が全くもって解決されてない

      • 2024年の方針(暫定)

        今年はたくさん書く年にしたい。とにかく質よりも量を追い求める。1記事あたりの文字数は1,000文字程度を目安とする。今の自分の実力だとこのぐらいの目標がちょうど良いように感じる。投稿頻度は、まずは最低週一本以上を目標とする。生活環境や執筆環境を整備していけば、もっとハイペースでの投稿も不可能ではないだろう。 なぜ量にこだわるのか。それは作文の上達を目指す上で効率が良いと考えるからである。「構想→執筆→発表→反省」というサイクルの繰り返しで文章は上達すると考えているが、兎にも

        • 根暗なアラサーボーイは如何にしてファッションに興味を持ったか?③

          当時、私は全国出張の仕事をしていました。数週間〜数ヶ月単位で現場のある場所に滞在し、現場が終わればまた次の現場へ移動するという生活です。こういう仕事をしていると休日の遊びというのは、余程熱中している趣味がない限りはだいたい似通ってきます。そう、女・酒・ギャンブルです。私は元々どれにも興味はなかったのですが、業界に染まっていくうちに、これらの娯楽に手を出す機会が増えました。 ある晩、職場の同僚と連れ立ってガールズバーに向かいました。時間は前後するのですが、前回お話ししたオフ会

          根暗なアラサーボーイは如何にしてファッションに興味を持ったか?②

          私はとあるTwitter(現:X)コミュニティに所属しています。とても興味深い話や参考になる情報を発信している方がいて、私はそのアカウントのファンでした。あるときその方がTwitterコミュニティを作成していたことを知りました。その方と直接コミュニケーションを取ったことは無く100%ROM専だったのですが、コミュニティ内ではよりディープな情報を発信しているだろうと考え、そのコミュニティに参加しました。 そのコミュニティで扱われる話題の一つに「モテ・非モテ」に関する話がありま

          根暗なアラサーボーイは如何にしてファッションに興味を持ったか?②

          根暗なアラサーボーイは如何にしてファッションに興味を持ったか?①

          はじめまして、社不途(しゃふと)と申します。人生初の不特定多数の方に向けて書くエッセイということで緊張していますが、よろしくお願いします。 まず表題の「アラサーボーイ」という言葉についてですが、私は現在27歳ということで立派なアラサーであります。しかし、ほんの数年前までファッションに対する理解や行動が少年のまま止まっていました。 具体的には、何年前に買ったか最早分からない服をいつまでも着続ける、あまりにも服を買わない私に対し、みかねた母が買ってきた服を着るなど、小学生レベル

          根暗なアラサーボーイは如何にしてファッションに興味を持ったか?①