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1/11の愛と勇気のサッカー漫画!オムニバスで紡がれる人情物語!

いつからか、夢を語るために勇気が必要になってしまった。どうしてか、かっこいいものをダサいと考えるようになった。でもきっと残ってる!心の奥であの頃の気持ちが眠ってる!だったら思い出そう!1/11の愛と勇気を!って話。

今回の内容を面白おかしくしゃべっております。是非こちらもごらんくださーい!

サッカー漫画という名の愛と勇気の教科書!

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画像引用元:Amazon

1/11(じゅういちぶんのいち)というマンガをご存知でしょうか?2010年から2014年にかけて中村尚儁(なかむらたかとし)さんによって描かれたサッカー漫画です。
主人公であるサッカー少年、安藤ソラの生涯の物語を綴った作品なのですが、これがとんでもなく素晴らしいんです!
話の構成も素晴らしければ、登場人物も全員素晴らしいし、何よりアンパンマンよろしく、愛と勇気の素晴らしさをこれでもかってくらい教えてくれる教科書なんです!
今回はそんな最高の教科書である1/11をゴリゴリ紹介していきます!

たくさんの物語が紡ぐ1つの壮大な物語!

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画像引用元:mufaddalap@Pixabay

こちらの作品の特徴の1つが、オムニバス形式ということです!主人公は安藤ソラなのですが、一話一話メインとなるキャラクターが変わります。その全員が何かしらソラと関係しており、ソラ視点からの物語と、周りの複数のキャラの視点から物語が絡みに絡み合って、ソラ視点の物語と、複数のキャラ視点の物語が絡みに絡み合って、1つの壮大な物語となっているんです!
そしてサッカー漫画にも関わらず、主役を務めるキャラクターはサッカー選手ばかりではありません!マネージャーもいれば恋多き乙女もいるし、いじめられっ子の絵描きもいれば娘を嫁に出したくないパパさんもいて、非常にバラエティーに飛んだ人生模様を見せてくれます!
だからこそ、ただのスポ根サッカー漫画ではなく、愛と勇気を教えてくれる教科書足り得るのです!

登場する女性キャラクターのイケメンっぷりがヤバすぎる!

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画像引用元: Pera Detlic@Pixabay

この作品には多くの女性キャラが登場するのですが、そのほとんどが超絶イケメンなんです!もちろん見た目の話ではありません!見た目はただただ可愛い!ただただ可愛い!心がすこぶるイケメンなんです!
外面だけ繕った男の子を厳しくも優しく導く女の子!夢を諦めかけた男の子に、その子がいかに素晴らしいかを不器用ながらに必死で伝えようとする女の子!自分のせいで迷惑ばかりかけたと、後悔の念に苛まれている男に対し、あなたのおかげで幸せですと微笑む優しき女性!自分を信じられず弱気になっている男を、たった1人信じ続け、大きな声で応援し続ける女性!自分を騙して生きている男の子の気持ちを見破り、自ら嫌われ者になりながらも、その子を正しい道に向かわせる女の子!勝利のために人生に一度しかないかもしれないチャンスを自ら逃した男に対し、全てを理解し微笑む女性!
キリがない!女性キャラのイケメンっぷりにキリがない!愛なんですよ!優しさなんですよ!愛と優しさに溢れた女性は最高にかっこいいんですよ!

全ての物語は友の存在を証明するために!

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画像引用元:Free-Photos@Pixabay

複数のキャラ視点で紡がれる物語も、イケメンな女性キャラが活躍する物語も、全てはソラの友人の存在を世の中に証明するために存在していると言っても過言ではありません!
一生懸命サッカーの練習を続けるソラ!仲間を集めたり助けたり助けられたり波乱万丈なサッカー人生を進むソラ!ときに挫折し、夢への道を遠回りをし、大きな怪我も負いながら、それでも必死に戦うソラ!
それもこれも全て、ある友人の存在があってこそ!
これに関しては是非実際に漫画を読んで確認していただきたい!その方が絶対心揺れ動くはずだから!

登場人物全員最高!の中でも特に最高なやつら!

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画像引用元:HyperLexia

もう出てくるキャラが軒並み最高な本作ですが、その中でも特にぶっちぎり最高なキャラを紹介します!

絶対みんな好きになる!誰よりもカッコよさを知る男コッシー!

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画像引用元:少年ジャンプ+

最高の人物1人目は越川凛哉、通称コッシーです!コッシーはいわゆる学内カースト最上位に君臨する、長身!イケメン!彼女も美人!という完璧超人です!高校では周りからもチヤホヤされ、周りに集まるのもこれまたイケてるメンバー。何不自由なく学園生活を謳歌しているように見えるコッシーですが、実は心は何も満たされていませんでした
実はコッシー、中学時代はニキビ面のチンチクリンの運動音痴。野球部に所属するも一番ヘタッピ。そして坊主。まったく華やかな人生ではありませんでした!卒業直前に野球部の引退試合があり、全員が試合に出れるはずだったのですが、当日雨が降ってしまいゲームは途中で終了。コッシーは結局試合に出られませんでした。
悔しくて悔しくてたまらないコッシーは、雨の中1人残り、ひたすら素振りをし続けました。そしてその時誓います!高校から生まれ変わろう!最初から全部全力でやろう!
そう誓ったコッシーですが、高校入学と共に成長期が爆発!一気に背が伸びニキビも消えただのイケメンへとジョブチェンジ!すると周りもチヤホヤしてくれるようになり、毎日が楽しくてしょうがない!いつの日かあの日の誓いは忘れ去られていきました。
最初は楽しかったコッシーですが、次第に喜べなくなっていきます。周りは結局自分の容姿のことしか褒めてくれない認められてるのは容姿だけ。中身は出られなかった引退試合から変わらず空っぽのまま。どんどん自分に失望していきます。
そんな時ソラと出会うんです。校門の前で部員の勧誘を熱心に行うソラに意味もなく絡むコッシー。ただの嫌なやつなんですが、みんなの前で堂々と夢を語り、どれだけ笑われても真っ直ぐ瞳を見てくるソラに心打たれます。俺とは違って、キラキラ光ってる...
そしてコッシーに決定的な出来事が起こります!ひょんなことから、ある雑誌に載った一枚の写真を目にするのですが、そこに写っていたのはなんと、泣きながら素振りをする中学生の自分!
本人からするとただの恥。決して誇れる思い出ではない野球部の引退試合。試合に出ることもできず、涙ながらに1人素振りをしていたあの日。その瞬間をずっと見ていてくれた人がいたんです!写真のタイトルは【キラキラ】!コッシーのあの日の涙を、キラキラ輝く奇跡と感じた人がいたんです!
そしてコッシーはついに生まれ変わります!中学生の時の決意を、時間は経ってしまいましたがやっと実行するんです!コッシーは翌日すぐに坊主にし、イケメンを理由に周りにいた取り巻きたちと別れ、ソラの元に行きます。
入部届を出しながら、コッシーは話出します。俺にはいいところが何もない。変わりたい。と。そんなコッシーにソラは答えます。あなたにいいところはある。あなたは俺の夢を笑わなかった。心の優しい人だ。
それを聞いたコッシーは一目も憚らずに泣きじゃくり、何度も何度もありがとうと言い続けました。頑張ることを諦め、楽な方楽な方にただ流されるだけだった日々。そんな日々に疑問を感じつつも身動きが取れなかった元野球少年は、自分を見てくれていたカメラマンと、そんな自分を優しいと言ってくれたソラによって、再度キラキラ輝くサッカー少年へとなったのです!
ダサい自分を知っていて、弱い自分も知っていて、それでも一歩踏み出す強さを持ち、決して他人の夢を馬鹿にしない運動音痴のナイスガイ!自分のダサさを知っているからこそ、カッコよくなれる!そんな心優しきコッシーを嫌いになれるはずがない!
ちなみにコッシーはその後、ちょっとサッカーが上手いからといって、コッシーのことを舐めに舐め切っている嫌な後輩がいるんですが、そいつが不良に絡まれた際、喧嘩も弱いのに体を張って助けたり、自分は下手だから、上手い奴らが輝けるために自分は潰れ役になったりと、とんでもなくかっこいい男として活躍しまくります!強さとは優しさである!コッシーがそれを教えてくれる!

あなたのために嘘をつく!世界で一番優しい嘘つき!オタマヤ!

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画像引用元:コミックナタリー

最高の人物2人目は小田麻綾、通称オタマヤ!彼女は女性だらけの演劇部の部長を務めております!
そんなオタマヤの演劇部に野村瞬という男の子が入ってきます。瞬君は演技は下手、声は小さく人見知り。セリフの覚えも悪くていいとこなし!それでも誰よりも熱心に練習する瞬君のことを、オタマヤ含め演劇部全員が好きになっていきます。
そこに本作主人公ソラが登場。サッカー部の助っ人として瞬君に出て欲しいとのこと。実は瞬君、中学の頃はプロクラブのジュニアユースに入っていたほどの実力者!トップチームに上がることを夢見て頑張っていたのですが、コーチから衝撃の一言!お前にはセンスを感じない!その言葉にショックを受け、瞬君はサッカーを諦め、心にぽっかり穴が開いていたときにオタマヤの演劇に出会い、新たな生き甲斐に出会ったのです。
瞬君の過去を知った演劇部の女性陣は、彼がサッカー部にとられてしまうのではないかと不安になり、瞬君の出る試合に全員で応援という名の監視に行きます。
最初は純粋に瞬君を応援していたオタマヤたちですが、瞬君のプレーする姿を見てあることに気づいてしまいます。演劇をしてるときより、サッカーをしている時の方が断然楽しそうだということに!
瞬君は本当はサッカーがしたいんだ。一度の挫折で諦められるものではないんだ。今は瞬君の心に穴が開いているけど、その穴はサッカーでしか埋められない。演劇じゃ...私たちじゃダメなんだ。
それに気づいたオタマヤたちは決意します。瞬君を演劇部から追い出すことを。
オタマヤたち演劇部員は瞬君の演技をけちょんけちょんに貶します。お客さんの反応も悪いと伝えます。正直足手まといだと伝えます。そして最後に一言、あなたにセンスのかけらも感じないと。瞬君がサッカーを諦める決め手となった言葉をあえて彼に言い放ち、それを聞いた彼は部を去っていきました。
もちろんこれら全ては瞬君に心置きなくサッカーをしてもらうための演技!演劇部全員で熱演した、この世で一番優しい嘘です!
その後オタマヤたち演劇部員は、ソラに対して頭を下げ、瞬君のことをよろしく頼むのでした。優しすぎる!優しさが過ぎて視界がぼやける!
本当はいなくなってほしくないのに!一緒に演劇をしたいと心から思っているのに!自分たちのその気持ちは胸に秘め、瞬君のために涙を堪えて嘘をつく!これほど優しい嘘を聞いたことがない!

小さな子供の大きな勇気!これが最後のラブレター!ツヨシ!

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画像引用元:Endo's BLOG

最高の人物最後の1人はソラの小学生時代の友達、ツヨシです!
ツヨシは誰とも話さずいっつも1人で本を読んでいる内気な子。それはもう先生が心配するぐらい内気な子!
そんなツヨシは下校中に公園でサッカーをしているソラと出会います。物凄く楽しそうにプレーするソラを見てるうちに、自分も一緒にやりたい!と思ったツヨシは、勇気を出して仲間に入ります!
しかしツヨシはめちゃめちゃヘタクソ!頑張ってボールを蹴っても誰もいないところに飛んでいっちゃう。ソラはそんなツヨシに嫌な顔一つせず、下手なら一緒に特訓しようと一言!いい子すぎる!
初めて友達ができたツヨシは毎日毎日ソラと特訓をします。何度顔面にボールが当たって痛い思いをしても、それでも楽しくて仕方がないツヨシ!
そんな折、ツヨシに2つの事件が起こります。一つは両親の離婚もう一つはソラがクラブチームに行くかもしれないということ。
ツヨシの両親は離婚をすることとなり、どちらについていくかはツヨシが決めることになりました。母についていくならこの街から引っ越すことになり、父と暮らすならこのままこの街に住むことになる。つまり、父と暮らせば初めてできた友達であるソラと変わらず一緒にいられるのです!ツヨシの気持ちは父と暮らすことでほぼ決まりかけていました。
しかしもう一つの事件によって決意が揺らぎます!いつもソラやツヨシとサッカーをしている仲間が持ってきた一枚のチラシ。そこには隣の市にあるサッカークラブについて書かれており、コーチが元プロ選手ということもありかなりいい環境のよう。
練習内容もユニークで、その一つがラブレターと呼ばれるもの。2人1組で向かい合い、ラブレターを書くように相手のことを思いながらパス交換をするというもの。しかしそれらの情報を聞いてもソラは全く乗り気じゃないご様子。サッカーが上手くなりたいならこれ以上ない好条件にも関わらず、一体どうして?ツヨシはソラがいなくならないことに安心しながらも、不思議でしかたありません。
それからも2人で特訓を続けるソラとツヨシは、面白そうだからラブレターをしてみることにします。そこでツヨシは気付きます。相変わらず満足にソラの元にパスできないツヨシと違い、ソラのパスはいつだってツヨシの利き足に返ってくる。たまにソラのパスがズレるけど、それは自分の近くにベンチなどの障害物があって危ないから、遠ざけるためにあえてやっているんだ。上手なだけではなくて優しいソラのことを、ツヨシは益々好きになります。
その日も特訓が終わり、家に帰ったツヨシは机の上にあるチラシを見つけます。それは空が頑なに断るクラブチームのチラシ。何の気なしにチラシを読み始めると、ツヨシはある一文に目が止まります。入団テストあり。
そこでツヨシは全てを理解しました。なぜあんなにサッカーが上手なソラがクラブチームに行かないのか。頑なにクラブチームの話を嫌がるのか。自分はきっとテストに受かれない。そうすると自分はひとりぼっちになってしまうだからソラ君はクラブに行かないんだ!
相手のことを思ってパスを出せるほど優しいソラだからこそ、自分のことを気にかけてくれて、上手くなれる可能性を捨ててくれてるんだということにツヨシは気付くのです!そしてツヨシは決意します。この街で父と暮らすのではなく、この街を出て母と暮らすことを!
そしてソラと会える最後の日、ツヨシは最後まで笑顔でソラに別れを告げます。ソラが見えなくなるまで笑顔を絶やさず、必死で手を振りながら。ソラが完全に見えなくなってから、ツヨシは声にならない声を上げて涙します。もしもかなうなら、いつの日かまたどこかで、誰よりも楽しそうにサッカーをするあなたと、またあえるといいなぁ...。この思いを押し殺しながら。
小学生ですよ!初めてできた友達ですよ!しかも大好きなんですよ!その子のために自ら身を引く!自分の想いを押し殺し、友達のために最後まで笑顔を貫き通す!愛というのは儚く、切なく、そして強いものなんだということを、幼きツヨシが教えてくれたのです!ありがとう!大好き!

主人公である安藤ソラの生涯を綴る物語でありながら、ソラに関係する周りの人々のほんの少しの成長をオムニバス形式で綴る本作品!愛を忘れてしまった人や、勇気を忘れてしまった人、自分自身のことを許してあげられなくなった人に是非読んでみて欲しい!最高の人生の教科書です!

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