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プラスチック問題を地球1個で考えると?:その3

一般廃棄物中のプラスチック廃棄物はどれくらいか?

一般廃棄物のデータを見てみましょう。年間21億トンの一般廃棄物が排出されているが、その半分はオープンダンプを含めた不法投棄(環境上適正ではない処分と言う意味を含む)されている。SDGsスタンダードな環境技術の記事でも書きましたが、低位中所得国や低所得国ではこのオープンダンプがノーマルな廃棄物処分方法。ちなみに、日本もほんの数十年前までは同じ状態、夢の島、という現実の島がありましたね。

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さて、ここからがプラスチック廃棄物のデータ解説です。プラスチック類の種類別グラフを見て皆さんどう思いますか?マイバックは地球環境を救うか?の記事でも書きましたが、レジ袋は全体の16%、ペットボトルは4%、その他が80%なんです。この数値を見て、あなたは①「なんだレジ袋有料化でがんばったとしても大したことはない」、②「マイバックから初めて、その他の80%も頑張ってみよう」、のどちら派ですか?たぶんこの記事を読んでいただいている人は②だと思いますが、世間一般には①と思う人が多いでしょう。もう一度聞きます、プラスチック問題は誰のせいですか?私たち人間のせいです。レジ袋有料化政策と言うのは、ほんの一歩目。それを最初の一歩と考えるか、最後の一歩と考えるか、それを考えるための環境教育も重要です。

その他80%は何でしょうか?この数値は世界平均値ですが、皆さんの家庭でもこのような数値になるのではないでしょうか?例えばプラスチック製容器、収納箱・棚、家電製品のボディー、服、靴、鞄、筆記用具、など、挙げるときりがなくなります。これらをなくすことはできますか?100円ショップで発見したそのプラスチック製品、便利そうだから試してみよう、ついつい買ってしまう、と言うのが私たち消費者の心理。その瞬間、一呼吸おいてみてください、本当に必要ですか?

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日本の場合は、進みすぎているほど廃棄物・リサイクルが進んでいるので、ちゃんと分別してリサイクルすれば良い、と思うともいます。そうなんです。でも、必要のないモノはなるべく買わないようにするというのも重要です。使ったらルールを守ってちゃんと捨てる・リサイクルする。でも買わなければそれもする必要がありませんね。

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さて、データに戻って、プラスチック類の処分別のグラフを見てみましょう。リサイクルはたったの9%、焼却処分・エネルギー回収は12%、残りの79%は埋立処分、と言うのが世界平均の現状です。もう一つの数字、輸出入は3%ということ。プラスチック廃棄物問題が、この数年で一気に世界的な環境問題となった一つのきっかけは、プラスチック廃棄物の輸出入問題。これもありとあらゆるニュースや情報、報告書(環境省の調査報告書はこちら)。明日に続く。


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