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共に歩む未来 - 2043年のE-waste問題が問う、人間と地球の本当の関係とは?

はじめに

ついに夏本番が到来で酷暑の毎日ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?国連の職場で働いていますが、まさしくバカンスシーズン到来、で、同僚皆さん少なくとも2週間、多いと1カ月丸々長期休暇を取ってバカンスや母国に帰国という夏休みを取っています。僕の場合は、日本人で自国・自宅にいますし、さすがに4週間完全休暇、と言う習慣もないので、毎年7月と8月は週休3日とかにして、仕事のスピードを落としています。

ということもあり、周りの同僚もいなかったりするので、あれこれ考える時間がようやく持てています。僕の仕事は1+1=2、と言うアウトプットではなく、別次元のアイデアを生みつつ、途上国における廃棄物管理問題解決に向けた対策を考えていく事が求められています。それに加えて、世界が今必要なカーボンニュートラル社会、その一つの柱となり僕の専門分野が直結する循環経済構築に向けて、社会全体をシフトしていかなければなりません。

そういう思いの中で、今回はE-waste問題をベースとした2003年から2043年のストーリーを、リアルな現状も含めて妄想してみました。私たちが行きつくところはどこでしょうか?一緒に考えてみましょう。

2003年7月25日 - ごく普通の家庭の一日の生活:

朝、家族は家の中で電子時計のアラーム音で目覚めます。お母さんが寝ぼけた顔で目をこすりながら、携帯電話を手に取り、新着メッセージをチェックします。お父さんはキッチンで新聞を読みながら、大型テレビのニュースで日の出の時間を確認します。息子さんは寝間着のままで、自分の部屋でパソコンの電源を入れ、友達とメッセージを交換したり、デジタルカメラで家族の写真を撮ったりします。

朝食時、家族はキッチンに集まり、お母さんが笑顔で手早く朝食を用意します。トースターでパンを焼いたり、電子レンジで温かいスープを作ったりしながら、家族はおいしい朝食を頬張ります。お母さんは、デジタル時計のタイマーを見ながら、料理の加熱を確認しています。

お父さんは会社に行くために家を出ますが、携帯電話を持って出かけるのを忘れてしまいました。笑いながら家に戻り、携帯電話を取ってから改めて出発します。

昼食時、家族はテーブルに集まり、お母さんが手作りのお弁当を皆に配ります。お母さんが前日に作って冷蔵庫で保存したおかずやおにぎりが、家族の胃袋を満たします。デジタルカメラで撮った写真を見ながら、家族は笑顔で昼食を楽しんでいます。

夕方、お父さんは大型冷蔵庫の中から食材を取り出し、お母さんと一緒に夕食の準備をします。お母さんが包丁を使いながら料理をしている横で、息子さんが食材の写真をデジタルカメラで撮影しています。家族が揃って夕食を楽しむ様子が、家族の温かい絆を感じさせます。

夜、お母さんは家族にデザートとして手作りのケーキを出します。家族全員で美味しいデザートを楽しむ様子が、家族の幸せなひとときを象徴しています。家族がデジタルデバイスを使いながらも、古風な日本の家庭、お母さんの温かい手料理と家族の絆を大切にすることが感じられた家庭環境。家族はデジタルデバイスを通じて便利さを享受しつつも、家族同士のコミュニケーションや共有の時間を大切にすることで、を見出しています。家族の写真をパソコンに保存したり、プリンターで印刷して飾ることで、家族の思い出が大切に保たれ、共有されている様子が生活感として描かれています。未来へ向かう中で、技術の進化と共に心の豊かさを大切にしていくことが家族の絆を深め、持続可能な未来を築く鍵となるでしょう。

1990年の生活と2000年代の変化:

1990年代から2000年代初頭にかけて、日本の生活には一気に電子デバイスが普及し、生活様式に大きな変化がもたらされました。これにより、人々の生活は便利で快適になった反面、E-wasteの問題も深刻化してきました。

1990年代の生活では、家庭での電子デバイスとしてはテレビやラジオ、冷蔵庫、洗濯機などが主流でした。パソコンや携帯電話も存在していましたが、一般家庭で普及するにはまだ時間がかかりました。しかし、1990年代後半から急速にデジタル技術が進化し、パソコンや携帯電話が一般家庭でも広く使われるようになりました。

2000年代に入ると、インターネットの普及が進み、情報の取得や交流が容易になりました。家庭にパソコンやインターネット回線が普及すると、オンラインショッピングやウェブサービスの利用が増え、生活の利便性が向上しました。携帯電話も小型化・多機能化が進み、メールやインターネットの閲覧が可能になり、いつでもどこでも情報を受け取ることができるようになりました。

また、2000年代にはデジタルカメラやデジタル音楽プレーヤー(MP3プレーヤー)の普及も顕著でした。フィルムカメラや音楽CDが主流だった1990年代から一変し、デジタル化された画像や音楽データの利用が増えていきました。

E-wasteの認識:

一方で、電子デバイスの急速な普及により、E-wasteの問題も顕在化してきました。家庭で使われる電子デバイスは、使い捨ての消耗品ではなく、寿命があるものが多いため、不要になった際に廃棄物として発生します。古くなったり、故障したりした電子デバイスは、捨てられるかリサイクルされるかによって、環境への影響が大きく異なります。

特に2000年代以降、技術の進化により新製品が次々と登場する中、古いデバイスの更新が進み、廃棄される電子デバイスの量が増加しました。しかし、正しいリサイクル方法を知らない人や不適切な処理を行う業者によって、E-wasteの適切な処理が十分に行われていない場合もあります。

このようなE-wasteの増加は、環境への負荷や有害物質の拡散といった問題を引き起こします。持続可能な社会を築くためには、電子デバイスの適切なリサイクルや再利用、そして消費者の意識向上が必要です。

2023年7月25日 - スマートフォン主体の生活:

朝の光が差し込む中、家族はスマートフォンのアラーム音で目覚めます。スマホのディスプレイを見ながら、家族はそれぞれの日課やスケジュールを確認します。お父さんは会社に向けて、スマートフォンでオンラインで交通情報をチェックし、最適なルートを見つけます。息子さんは学校の情報をスマートフォンで確認し、授業のスケジュールを把握します。スマートウォッチのディスプレイには健康データが表示され、家族はその日の体調を確認します。

朝の時間帯は、家族はスマートフォンを手に取り、お母さんが作った食事の写真を撮影し、SNSで友人と共有します。家族の会話も、スマートフォンのグループチャットを通じて行われることが増えています。お母さんはスマートフォンで買い物アプリを開き、冷蔵庫の在庫を確認して食材を追加注文します。家族は予定をスマートフォンで共有し、忙しい朝でもスムーズに連携しながら家を出ます。

お昼ごはんの時には、家族は外出先でもスマートフォンで注文して、デリバリーサービスやテイクアウトを利用します。家族の買い物もスマートフォンで完結し、キャッシュレスで支払いが行われます。また、お父さんはスマートフォンを使ってリモートワークを行いながら、家でランチを楽しんでいます。スマートウォッチは息子さんがエクササイズを始めると、目標達成に向けた励ましの通知を送ります。

夕方、家族は帰宅後にスマートフォンを使って家の電化製品を制御します。エアコンや照明、ロボット掃除機などをスマートフォンのアプリから操作し、快適な空間を作り出します。家族はスマートフォンでお気に入りのアプリを使いながら、自由な時間を楽しんで過ごします。一方で、スマートウォッチが常に家族の健康データをモニタリングし、日常生活での健康管理をサポートしています。息子さんはスマートウォッチを使って外でのエクササイズを楽しんでおり、運動データをスマートフォンと共有して友人と競い合っています。

夜、家族はスマートフォンを使ってストリーミングサービスで映画を楽しむか、オンラインゲームを友人と一緒にプレイします。お母さんはスマートフォンでレシピを検索して、次の日の料理の準備をします。お父さんはスマートフォンで家計簿をつけ、家族の支出を管理します。息子さんはスマートフォンを使って興味を持ったトピックを調べ、学びを深めています。家族全員がスマートデバイスを通じて楽しい夜を過ごし、コミュニケーションを大切にしながら家族の絆を深めています。

スマホありきの生活:

2023年の一般家庭では、スマートフォンを中心にした生活が広がっています。家族はスマホを駆使して、買い物やコミュニケーション、情報収集などを効率的に行っています。スマホを使ったキャッシュレスの支払いやペーパーレスの生活も一般的になりつつあります。家族がスマートフォンを活用することで、日常生活が便利で快適になっています。ただし、新しいテクノロジーの普及に伴い、適切なデータ管理や情報セキュリティへの対応が重要であり、持続可能なデジタル社会を築くためにも、家族一丸となって意識を高めていくことが求められます。

家族はスマートフォンを活用しながら、互いの時間を尊重し、コミュニケーションを大切にしています。それぞれが興味や好みに合わせてデバイスを使いながら、多様な価値観を尊重し合って暮らしています。スマートフォンを上手に活用することで、家族の生活は便利で豊かになり、未来への希望を持ちながら、持続可能なデジタル社会を築くために積極的に取り組んでいます。

2023年のE-waste問題は、高度なデジタルテクノロジーの普及により、電子デバイスの使用量が増え、廃棄物として出るE-wasteの量が急増している状況です。スマートフォン、タブレット、パソコンなどのデバイスは生活の一部となり、更新やアップグレードが進むことで古いデバイスが捨てられることが多くなっています。E-wasteの適切な処理が行われない場合、貴重な資源のロスや環境汚染が懸念されます。持続可能なデジタル社会を築くために、適切なリサイクルや再利用の促進が必要とされています。E-wasteの小型化・多種化が進んでいます。


2043年7月23日 - カーボンニュートラルな未来の家族の生活:

2023年の一般家庭は、スマートフォンとAIが融合した生活が当たり前となった未来を迎えています。家族は持続可能なカーボンニュートラルな暮らしを実践し、新たなテクノロジーとの共存を喜びながら、より豊かな生活を送っています。

朝、家族はスマートフォンのアラーム音で目を覚まします。スマートウォッチが体の健康状態をモニタリングし、最適なタイミングで目覚めをサポートしてくれます。寝室のカーテンは自動的に開き、自然光が部屋に注ぎ込むようにプログラムされています。

家族はスマートフォンのディスプレイを見ながら、それぞれの日課やスケジュールを確認します。お父さんは会社へ行く前にスマートフォンでオンラインで交通情報をチェックし、渋滞を避けて最適なルートを選択します。息子さんは学校の授業予定をスマートフォンで確認し、必要な教材をダウンロードして準備を整えます。

朝食の準備はお母さんが担当します。スマートフォンを手に取り、家庭菜園で収穫した新鮮な野菜の写真を撮影して、家族とSNSで共有します。地産地消の食材や大豆ミートを使ったヘルシーな朝食がテーブルに並びます。お母さんはスマートフォンで冷蔵庫の在庫を確認し、食材の補充をオンラインで注文します。

昼食時には、家族はスマートフォンで周辺のレストランやカフェのランチメニューを検索し、地域の持続可能な飲食店をサポートします。持参したリユーズ可能な容器を使って、テイクアウトを受け取り、ゴミの削減にも配慮します。

夕方には家族が帰宅し、スマートフォンで家の電化製品を制御します。エアコンや照明、ロボット掃除機などがAIのサポートを受けて自動的に動き、快適な空間が用意されます。家族はスマートフォンでお気に入りのアプリを使いながら、自由な時間を楽しんで過ごします。

夜には家族が集まり、スマートフォンやVR技術を活用して映画やコンテンツを楽しむか、オンラインゲームで友人や家族と一緒に遊びます。AIが家族の趣味や好みに合わせたエンターテインメント提案を行い、楽しい夜の時間を提供します。

この未来の家族は、スマートデバイスとAIのサポートを受けて快適な生活を実現する一方で、地球環境への意識も高く持続可能な暮らしを心掛けています。家族はスマートフォンやAIを駆使し、持続可能な社会を築くための新たなテクノロジーと共に未来を切り拓いています。

2043年のE-waste問題: 

ストーリー1:このまま進んだ場合

2043年、スマートフォンやスマートウォッチ、AI機器など、先進的なテクノロジーが普及している未来の社会では、E-waste(電子廃棄物)問題が大きな課題となっています。長期的な使用や進化した技術により、デバイスの寿命が延び、旧型デバイスが大量に廃棄されることで、環境への影響が深刻化しています。

未来の家庭では、新たなテクノロジーが頻繁に導入されるため、古くなったスマートフォンやスマートウォッチ、AIデバイスなどが多くのE-wasteとして廃棄されています。これらのデバイスには貴重な金属資源や有害物質が含まれており、適切な処理をしなければ環境や人間の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

2023年に比べ、2043年では地球環境への意識が高まり、持続可能な社会の実現が重要なテーマとなっています。そのため、E-wasteの適切な処理やリサイクルがより重要視されており、家庭や企業は廃棄デバイスの回収や再利用に積極的に取り組んでいます。

また、2043年の技術の進化により、E-wasteの削減にも取り組まれています。デバイスの設計や製造段階からリサイクルを考慮したエコデザインが進み、デバイスの寿命を延ばし、リサイクルに適した材料を使用することで、E-wasteの削減が進んでいます。

さらに、E-waste問題を解決するために、環境保護団体や企業、政府機関が協力して取り組む「持続可能なE-waste管理プログラム」が推進されています。このプログラムでは、適切なリサイクル施設の整備や、消費者に対する啓発活動、E-wasteの適切な処理を奨励するためのインセンティブなどが行われています。

2043年のE-waste問題は、新たなテクノロジーの普及と共に増加している課題ですが、持続可能な社会の実現に向けて取り組む意欲と技術の進化により、適切な処理やリサイクルが進んでいる未来が描かれています。持続可能なE-waste管理の取り組みは、より健全な地球環境の確保に寄与すると期待されています。

ストーリー2:完全なるE-waste循環経済の到来

未来の社会では、テクノロジーの進化により、E-waste問題を完全に解決するための画期的な変革が実現しています。電子デバイスの素材は全てバイオベースへ転換され、サブスクリプションモデルが標準となり、E-wasteの廃棄量や廃棄タイミングが厳密にコントロールされることで、完全なるE-waste循環経済が構築されています。

家族は、新しいバイオベースのスマートフォンやスマートウォッチを所有しています。これらのデバイスは、再生可能な資源を主成分としており、使用期間が終わった後も環境に優しい方法で再生されることが保証されています。デバイスの設計や製造において、廃棄物を最小限に抑えるための取り組みが徹底されており、家族は新しいデバイスを常に持ち続けることで、古いデバイスを自らの責任で捨てる必要がなくなりました。

さらに、家族はサブスクリプションモデルを利用しています。これは、デバイスやアプリ、サービスなどを所有する代わりに、定期的な支払いを行い、利用を継続する仕組みです。デバイスやアプリケーションは常に最新の状態で提供され、古くなったり使われなくなったりした場合でも、リサイクルされて再利用される仕組みが整備されています。

家族はスマホやスマートウォッチを使って、日常のあらゆることを管理しています。家庭の電化製品もスマートシステムに統合され、家族はスマートフォンで家の機器を制御し、省エネルギーな生活を送っています。

2043年の未来では、E-waste問題は過去の課題となり、完全なるE-waste循環経済が構築されています。バイオベースのデバイスの導入やサブスクリプションモデルの普及により、デバイスの廃棄量が大幅に削減され、廃棄タイミングも効率的に管理されています。家族は地球環境への負荷を最小限に抑えながら、先進的なテクノロジーを活用した持続可能な生活を楽しんでいます。このような未来を築くために、技術と意識の両面で継続的な努力が続けられています。

それでもなお…

2043年の未来を取り巻く状況においても、技術の進化により循環経済とカーボンニュートラルが達成される一方で、人間社会が抱えるパラドックスによって、環境問題が解決することは難しいという現実があります。このパラドックスは、環境問題が人間が気づくまでには時間がかかり、その段階で既に危機的な状況となっているという性質にあります。

過去の経験から、地球上の環境問題は全て人間の活動によって引き起こされてきました。気候変動は第一次産業革命の始まりから約250年かかってようやく人間が気づき、プラスチック問題も約70年の間にプラごみが環境中に蓄積され、人間がその負の影響に気付くまでに時間を要しました。さらに、全ての化学物質が人間社会で一通り使用されてから、その負の影響にようやく気が付いたのが、私たち人間。

2043年の未来においても、循環経済とカーボンニュートラルの達成までもう一歩に近づいているかもしれませんが、新たな環境問題に直面する可能性があることを忘れてはなりません。人間社会が抱える根本的な問題は、私たちの行動や意識に起因しています。環境問題とは、結局、人間の問題なのです。地球環境は、人間が作り出した問題に対して、ただ自然そのまま反応しているに過ぎないのです。

私たちの本質が変わらない限り、環境問題が完全に解消される日はやってこないでしょう。新たな技術やシステムの導入が環境への負荷を減らす一方で、私たちの意識や価値観を変えることが重要です。持続可能な未来を築くためには、個々人が環境に対して責任を持ち、環境問題に対する真摯な対応が求められます。

私たちが経験した過去の教訓を踏まえ、2043年の未来においても環境問題を軽視せず、早期に対策を講じる必要があります。循環経済やカーボンニュートラルの達成は重要な一歩でありますが、これに満足することなく、より持続可能な社会を実現するために、私たち自身の意識と行動を改めて見直す必要があるのです。そのような意識改革が、未来の環境に対する負荷を軽減し、地球と調和した共生の未来を実現する鍵となるのでしょう。

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