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短歌 連作風12首『World Wide Web』

 X・TikTokで開催されていた、#ネット歌枕 という企画に参加していました。

 ネット文化に最も浸かっていたのは、高校生の頃だった気がします。2chやニコ動など、今よりもくらいインターネットが賑わっていて、その淀みならではの魅力がありました。最近でもX上でのバズやミームも多数生まれていますが、淀みを楽しむのではなく正論で斬るような風潮もあり、かつての高揚は感じにくくなったような気がします。

 #ネット歌枕 に参加しながらたくさんの歌人のネット短歌を読んでいると、どよどよしていたあの頃の濁ったきらめきを思い出して、どこか嬉しさを感じることができました。


テキスト


#共有からLINE開いて3番目 の人とおんなじ電車で帰る

連れそった青い小鳥は囚われて亡者が集う白い十字架

カチャカチャと氷を掬う梅雨 借りたラジカセで聴く地獄のソナタ

雨はやみ夕霧 かつて僕たちが散弾銃で撃った青春

冬、右の小指が無限にかゆくなる それって肌の乾燥ですよね?

Welcome to Underground 世界には愛が足りないような気がした

広告でよく見るゲームをプレイする無邪気なきみはそのまま生きて

君の人生は君が決めろおじさん「君の人生は君が決めろ」

異世界に行ったら(すでに飽きるほど見たテンプレで)無双した件

ドミンゴを知らずに育ったJKが口にする「ンゴ」 ドレッドヘアー

好きな言葉は Let It Be でしょうか。 変わらないために変わり続ける

なんだろう(ふたりの時に)嘘つくのやめてもらっていいですか(もう)



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