20:神様ぼくを赦してね

道端に魔法のステッキが落ちてた、きらきらひかって、ぼくを救いにきた神様だ、これでようやく死ねる、きみと出会うために生きてきた、死ぬためだけに生きてきた、生きがいなんて終わりに死ねること、神様から赦しを得てやっと、きみに会いにいけるね、やだなぁ、いつだって追いかけっこ、何時になれば終わる?きみはぼくの神様だった。ぼくは特別なんかじゃないと思い知る、きみをみつけたことだけがぼくの人生でいちばん素敵なこと、神さまの言うとおり、なまえをつけたら壊れちゃう、ぜーんぶ偽物でした、そこにはなにもなくて、ぼくにはなにもなくて、絶望した、欲しいものがあったはずなのに、どうしてどうしてどうして、暗闇のなかから手をのばしてみる、いけなかった世界、崩壊してく、あそこに目指していたものがあった、それはなんだっけ、大切な、忘れたくないと願った、あぁ、眩しくて煌めいて、ぼくには触れられない、大事な大事なきみ。ぼくのすべてはここではじまってここでおわるんだね

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