中山道16 藪原宿→福島宿
▽1991年3月
23歳 30年勤めた会社の入社前に、東海道を歩きました。
▽2021年3月
53歳 30年勤めた会社の退職後に、中山道を歩き始めました。
京都まで一気に歩く、"気力"、"体力"、"時の運"、が無いので、行けるとこまで歩く事を繰り返します。
2021.06.26
1.朝の光景
6時過ぎに出掛ける支度をしていると、
土曜日なのに子どもたちが、
順にドタバタ支度を始めます。
長男22歳 足尾銅山観光に。
長女20歳 芸人目指し養成所に。
次女18歳 オープンキャンパスに。
子どもたちもいつかは家を出て行く。
ひとつ屋根の下にいる間に、
あの時やっておけば良かったと、
悔いが残らない日々を送ろうと、
柱の影からこっそりとみんなの姿を、
目に焼き付けて出掛けてきました。
思わず読んでしまう広告。
手描きは素晴らしいですね。
読んでるうちに頭の中で何故か、
ラップ調に読み始めたら、
あ〜もうだめだ頭の中グルグル
こんな感じの♬ラップです。
♬チケットレスならスマホで予約!
即乗車〜yeh
♬チケットレスなら並ばない!
並ばない〜yeh
♬駅ネット会員登録無料!
無料だぜ〜yeh
♬あなたのスマホで密回避!
密回避〜yeh〜
♬シートマップで選び放題!
選び放題〜yeh
♬チケットレス一度使うと
もうトリコ〜yeh
↓今日の特急あずさの予約画面
ちなみにラップが説明してたのは、
JRのチケットレスでした。
上の画像みたいにチケットは、
スマホの中にいます。
♬俺のチケットスマフォの中!
ペーパレス〜yeh
これの仕組みは本当に便利ですね。
鉄道事業ってチケットに関しては、
限りなく無人・ぺーパレス化できますね。
甲州街道と並走します。
笹子峠が冬季閉鎖になる前に、
行けるかなぁ。
2.中山道歩きで1番長い時間距離
仕事の都合で土日しか休めず、
今回と次回がおそらく歩く前後の時間距離が、
最も長い場所になると思います。
行きも帰りも1日10本の、
中央西線各駅停車しか停まらない駅。
今日の街道歩きは11:30頃になる、
あり得ない時間帯ですが、
これも楽しみましょう。
てなわけでなかなか街道歩きの本題に、
入れません。
ちょうど最後尾に乗ってたので、
電車の顔の写真を撮ってみました。
なかなかシャープな表情ですね。
塩尻駅で乗り換え30分、
早く歩きたいのにモヤモヤしながら、
駅構内探検してると面白いモノ発見!
極狭入口の蕎麦屋があります。
どのくらい狭いか確かめに近づくと、
メジャーが貼ってあります、50cm。
一体誰が何のために貼ったのか?
きっと私みたいな人からの、
質問が多いのでしょうね。
3.藪原宿
駅舎の屋根に千木が!
この形は内削ぎという女性の神様がいる
神社に使われている削ぎ方です。
何でしょうね?
この階段外から見るともいい感じ。
街道歩きを絶滅させたSL・陸蒸気と、
街道の道標の一里塚が、
仲良く並んでいる不思議な光景。
この光景に新旧交代を感じている人いないよね。
この中には祭りで使う大切な何かが、
しまってあるのでしょう!
藪原宿の事は前回に案内しましたので、
先を目指します。
さてさて19号と中央西線と木曽川と、
仲良く旅をします。
藪原宿が所属する自治体名は木祖村。
本日の目的地の福島宿は木曽町。
これは音だけ聞くと間違えますね。
気になって調べたら、
全国には同一都道府県内に、
書き方も同じ市町村が複数ありました。
酒の広告おおいなぁ。
中乗さんは木曽福島の酒蔵。
木材の上に乗る人"中乗りさん"が、
お酒の名前になってます。
木曽らしいですね。
左から、19号・木曽川・中央西線。
19号の廃道後を歩いていると、
新しい道の下に廃道よりも、
古い道の橋が見えて来ました。
絵になりますね。
吉田洞門、洞門とは崖崩れや雪崩から、
乗り物や人を守るトンネルよ様なもの。
狭くて歩くの怖かったですが、
この景色が借景みたいで贅沢でした。
4.街道歩き鬼10則
歩き始めて1時間も経ってませんが、
次の宮ノ越宿まで3.7km、
お目当ての蕎麦屋さんがあるので、
頑張ろう!
おおっ、
悩ましい店があるけど我慢して、
宮ノ越宿で蕎麦だ蕎麦だ!
五街道を2回歩いている、
達人のUさんが語っていた、
街道歩き鬼十則のひとつに、
"最初に出会った店に入る"
がありこの後それを実感する事に…
街道歩きは花にとても癒されます。
お手入れをしている沿道のみなさま、
ありがとうございます!
鬼十則のひとつに、
"離れていても先に挨拶"
に倣って挨拶しようとしたら、
かなりリアルなマネキンでした。
農機具の納屋の様な建物、
よく見ると湾曲した梁を
見事に活かしている、
美しき木曽の匠の技ですね。
またもやお酒の看板が、
早く飲みたい!
うぉぉ
蕎麦屋さんの看板が!
うぉぉ
こちらは木曽福島の酒蔵、七笑。
義仲館。
木曽の英雄"木曽義仲"の資料館。
ここには寄ろうと決めてて、
その隣の蕎麦屋さんを狙ってましたが、
右下にうっすらと"休館中"の3文字が!
さっきもこんな感じのタッチの絵があったなぁ。
5.宮ノ越宿
木に隠れたウエルカムボード。
どんな街なんでしょうか。
ここは木曽町。
この看板のセンス、いいですよね〜!
いつまでも見ていたくなります。
こちらは"巴が淵"。
川が巴の形に渦を巻く様です。
橋から眺めた上流と下流、
今日は渦巻いてませんでした。
宿場町に入る前の静かな雰囲気、
生活が感じられて良いですね。
これはお祭りに使う、
幟を掲げる際に使う竿を格納する、
場所だと思われます。
中山道大宮宿の日本一長い
氷川参道入口にもありました。
6.朱色の屋根
この辺りで気が付きました、
屋根の色や装飾に朱色が多いと。
気のせいかもしれませんが、
たくさんありました。
1件の民家の軒先に木製の車輪が置かれ、
その上をよく見ると馬蹄が。
何気ない光景ですが、
現役で荷物を運んでいた痕跡を、
感じる事ができました。
義仲館、やはりお休み。
そして、お蕎麦屋さんもお休み。
昼食難民になります。
通行人に訊くと外食店舗はないけど、
商店があるとの情報。
街道鬼十則は間違ってませんね。
諦めて歩き始めます。
こちらは本陣跡。
奇跡的に売店があり山賊焼弁当入手。
食べるところに困っていると、
食の神様はいました。
旅籠跡の田中邸を町が管理し、
当時の建具を利用し改築、
休憩所や住民の交流の場として、
一般開放してます。
美味しくいただきました。
宮ノ越宿はここまで。
かまぼこ型踏切⁈
普通の踏切でした。
断面がかまぼこなのでしょうね。
街道沿いの建物の三角屋根の傾斜は、
上の写真の様に殆どが街道に対して垂直方向に伸びてます。
間口の長さに応じて税を納めていた為、
うなぎの寝床の様な建築物に適していたからだと思われます。
ところが上の写真の2件は三角屋根の傾斜が、街道と並行して伸びています。この家々は裕福なのか、この辺りは宿場の中心地から離れているので、間口に対する税負担率が低いのか、気になります。
イースター島的巨大地蔵が二体、親地蔵と子地蔵。
7.中山道中間点
それはあまりにも呆気ない石碑でした。
歩いている人からすると、
中間地点ってそりゃ感慨深い場所です。
えぇ〜、なんかもっと、
パンパカパ〜ン!!!!
的な労いやお褒めの言葉欲しい!
まぁ仕方ありません、前に進みます。
この付近は道幅の細い旧中山道から、
更に道幅の細い道を通るルートが、
いいペースで登場しますので、
街道の醍醐味が満喫できます。
里山の中を抜けて小さな橋を渡り、
川のせせらぎに耳を傾けて、
舗装された道に戻ると、
のどかな光景が広がります。
あぁ最後までこの風景がいい。
手習天神、学問の神様です。
手習という言葉が職人風で良いですね。
二十三夜、これは何だろうと調べると、
旧暦の二十三日の月待ち行事。
遅い時間に昇る下弦の月を拝み、
二十三夜講を行なっている地域には、
この石碑があるそうです。
拝む風景を拝んでみたいです。
角が丸い田圃、カワイイですね。
美しく手入れされた森林たち、
材木王国木曽の本領発揮です。
そういえば木曽に入ってからか、
一里塚の石碑が統一されてます。
こういったブランド管理って、
とても重要で六十九次で統一され、
御朱印帳の様な存在になれると、
街道歩きの人種が多様化するのではと、
ついつい妄想してしまいます。
伝わりませんがかなり高い位置の橋です。
この様な橋がいくつもあり、
工事は大変だったろうと、
国鉄時代の技術者の皆さんの苦労を、
感じる事ができます。
帰りに電車で通過すると1秒未満で通過、
何故か切なくなります。
この看板はそそられます!
蕎麦屋さんで必ず食べる掻き揚げの看板。
これぞ看板メニュー。
ただいまの時刻15:00、空腹感ゼロ。
しかも暖簾出ているけど、
次回の楽しみにします。
芭蕉の句碑、改めて読み返すと、
季語の入れ方が美しく自然です。
だから句碑が残るんですね。
時々自分でも考えますが、
小学生の交通安全標語みたいになります。
8.木曽福島宿
中山道を歩いていると感じるのですが、
宿場町の賑わいって突然現れます。
ジワジワ建物が増えてきて、
という感じてばなく突然現れます。
振り返るとこんな景色ですが、
右を見ると瀟洒な建物があったり、
この建物の名前は"御料館"、
木曽谷最古の洋風建築。
旧帝室林野局木曽支局庁舎でした。
川の向こうまで歩きたくないので行きません。
関所の門です、
東京・靖国神社の鳥居みたい。
私が江戸時代歩いてたら写真右下で、
役人様に宜しくお願いします!と、
手形をみせて平伏しているんでしょうね。
ここは上級役人が座る場所からの眺め、
平伏している私の姿なんか、
見えないでしょうね。
江戸四大関所地図、
碓氷関所から相当歩いたと思いきや、
これしか歩いてなかったのかと、
いいぞ中山道と、嬉しくなってきます。
そうそう、
沖縄単身赴任時代から履いていた、
58号歩きから苦楽を共にした
赤い靴を履き潰してしまったので、
今回からこの靴がお供です。
近所のショッピングセンターに、
最近オープンしたショップで前から前から買いたかった靴、
今回は靴擦れトレーニングも兼ねて履いてます。
関所から見える又もや瀟洒な建物、
こちらはお医者さんのご自宅らしいです。
初恋の小径、
街道からそれちゃいますが、
歩きましょう!
いい眺め、
この地形は河岸段丘でしょうか。
タモリさんに訊きたい。
鰻の寝床の屋根を上から眺める事って、
レアなので見入ってしまいました。
早く着いたので珍しく街散策、
木曽に来ると、
御嶽山の信仰の深さを感じます。
ここは登山道入口?なんですね。
学生の頃昇りましたが、
3,000メートル超の山頂の最後まで、
丁寧に階段が整備されていて、
山昇りならぬ階段昇りでした。
街道から外れて商店街をぶらぶら。
今夜のお店を物色します。
あるあるあるある、
みんないい感じです!
選び放題です!
橋から川下を眺めていたら、
京都の三条大橋を思わせる景色が、
風情ありますね。
暇なので路地を歩いて、
迷っていると、
路地の先に現れた路が!突然江戸時代にタイムスリップ、
呆気に取られて看板を見たところ、
明日歩く予定の中山道でした。
高いところにあるので、
"上の段"、洒落た呼び方です。
いゃぁ予備知識無くて、
知らないって良いですね、
感動が100倍です。
路地裏もこんな感じ、
夜来ないと!
水場の周りには、スミレのような花が、
咲き乱れてます。
こちらが本日のお宿、
民宿・ゲストハウス・古民家などを、
街道歩きでは愛用してましたので、
フロントでのチェックインが新鮮でした。
9.夜の宿場町
宿の目の前の路地を30m位進むと、
赤ちょうちんが、
まずは目の前に蔵がある、”七笑”と山菜で。
お店はカウンター4席と、こあがり4席くらい。
お代わりは、こちらも木曽町の酒蔵”中乗りさん”とお漬物で。
外のみは程々にして少し散歩。
火の用心をしてました。
蔵でも飲めます。
土木遺産”大手橋”部屋からみえました。
さて、街道歩きおじさん仲間とオンライン寝酒して寝ます。
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