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時速2kmの世界

最近こんな本を読みました。

最初は「行商でシフォンケーキを売るなんて、のんきなおっちゃんやなあ」と思っていたのですが、本書を読んでみると印象がガラッと変わりました。

作者のてつさんは大手企業に勤務してうつ病になります。あまり書かれていませんが、とても優秀なサラリーマンだったのではないかと思われます。

ところがうつ病になってからできる事が極端に少なくなってしまいました。職場の方向へ向かう電車に乗るとパニック症状が起きる、というのは本当に苦しいものだと思います。

そんな状態から少し回復してから、元の職場に復職するか、それとも個人で起業するかを選ぶことになりました。結局、職場の環境は変えられないということで、自分のペースで仕事ができる、個人として起業することを選びます。

決して「適当に歩いてシフォンケーキを売っているのんきなおっちゃん」ではなくて、自分の少ない手持ちカードから考えて考えて行動したものだと分かります。そこらへんを見ても、このてつさんがとても優秀な人だなあと改めて感じました。

この本を読んで考えたことです。

手持ちのカードを見直す

てつさんは「うつ状態の自分ができること」を見直すことで、できることから商売を始めました。うつ病になったことで健康だった時よりも少なくなった手持ちのカードを、なんとか組み合わせて使えるようにしたわけです。

カードゲームに例えます。

いくら現環境で強いデッキといっても、いきなり渡されてプレイしても勝てるわけはありません。どのように動いたらいいか分からないからです。

レアカードがあれば勝てるわけではありません。それが戦場に出て、活躍しだす前に負けてしまうことはよくあります。また全てのカードが使えれば勝てるのかというとそうでもありません。

デッキのカードを全て見直すこと。そこから序盤、中盤、終盤をどう動くか。1マナ1/1の「弱い」カードでも序盤にいなければライフを守れませんし、終盤には生贄のコストとして使えるかもしれません。

まずは自分の手持ちのカードを見直すこと。

誰をお客さんにするか

てつさんは手広く商売をすることはできませんでした。どんな人にお客さんになってもらいたいかを考え、そこから必要なお金を逆算して、シフォンケーキの価格を決めました。

だから、値引きしてお客さんを増やすということはしません。このシフォンケーキをこの価格で納得して買ってくれるお客さんを〇人まで増やすと考えていました。

私はどんな人をお客さんにするのか。考えていなかったです。

別に岡山県に会員を一万人増やそうという訳ではないです。いわゆる戦闘術のようなことをしたい訳ではないです。

そうするとどんな人にシステマをやってもらいたいか、見えてくる感じがしました。その人に届くためにはどんなストーリーが必要なのか。

システマ岡山をやっていくために

今自分にどんな手持ちのカードがあるのか、今持っているものを誰に届けるのか、イメージできていませんでした。

今のところ、システマ岡山の活動を無理なく持続できるか、というとちょっと無理をしているかもしれません。

でも、これをよりよいものにしていくヒントをこの本からもらえたように思います。2023年も新しい一歩を踏み出していこうと思います。

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