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紙切れ【Alice in Boon-gain-boon】

収集番号0005

井上 トランプ名称未設定

 月のような色の紙切れは、1992年の1月にスラブ人の資産家の所有物として初めて観測された。これは文字で書かれた欲望を実現させることができる。
 ありとあらゆる言語で書かれた文字が紙全体を埋め尽くしているため、このような独特の色をしている。そしてそれらは英語、中国語、ヒンディー語などの多種多様な文字で書かれている。その理由は、この紙に書かれた欲望に応じて、使用した人間は正気を失うからだ。実際にこの紙切れを利用した人間の殆どは二度と社会復帰することができなくなっている。これは世界中の人間の手に渡り、彼らの社会的に殺害し続けた。
 これを燃やす、灰にする映像記録が存在するが、これはまるで何事もなかったかのように燃やす前の状態で歴史の舞台に現れた。この存在を知っている人間は、存外近くにいるかもしれない。

キュレーター 池上 太栄(中学1年)

Photo by Annie Spratt on Unsplash

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