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#14 調査PRを実施するシチュエーション①(空気醸成)

こんにちは。
シグナルリサーチの木須です。

今回も覗いていただき、ありがとうございます。

前回の記事では、「調査PRのパターン(機会+脅威訴求②|定義、あるある)」ということで、調査の型を整理しました。

今回は、そもそもの原点に立ち返って「調査PRを実施するシチュエーション①(空気醸成)」というテーマで整理していきます。


どのようなときに調査PRを利用できるのか


はじめに、「どのようなときに調査PRは効果を発揮しやすいのか」ということですが、主に3つのシチュエーションがあります。

調査PRを使うシチュエーション

「注目が集まるような情報経路を作ってから施策をリリースしたい」
「認知度を上げたいけど、ネタがない」
「情報発信はしているけど、企業からの一方的な情報で説得力がない」

広報に携わっていて、上記のようなことで悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
その課題の解決策として機能するのが調査PRです。

では、それぞれのシチュエーションについて回を重ねて整理していきます。

空気醸成とは


空気醸成とは、施策実施前に調査によって施策への注目度を高めることで、施策が広がりやすい空気を作るものです。

簡単に言うと、「調査で●●ということが分かりました。だから●●を解決するために、弊社では○○を行ないます。」のような建付けのPR施策に利用することができます。

ファクトベース・インサイトベースで施策を行なう建付けなので、施策自体に説得力や共感性が生まれやすくなります。

具体的なシチュエーション


具体的には、下記のようなシチュエーションで使うことができます。

・新商品/サービスのローンチが控えているが、情報が広がりやすい土壌を予め作っておきたい
・SNSやWEB上で話題化させてから新商品/サービスを発表したい

メイン施策の前段として調査を挟み込むものなので、この空気醸成で話題化させることに成功すれば、メイン施策の波及力も自ずと高くなります。

空気醸成のポイント


空気醸成の良さ(ポイント)として、下記が挙げられます。

・プロジェクト発足やサービスローンチとの相性が良い
・施策実施前にSNSでのバズを狙うことも可能
・空気醸成リリースと施策リリースの2本に分けることで、施策を実施する理由に納得感や共感を持たせることができる(すんなりと受け入れられる)

総じて、メイン施策への期待感と付加価値を与えることができるエッセンスになると言えます。

空気醸成の事例


空気醸成の事例を簡単に3つご紹介します。

■損害保険ジャパン

□空気醸成リリース

□施策リリース

・Z世代の動画再生速度は平均1.5倍速で、他世代よりも倍速で視聴している
・Z世代はテンポやスピード感が速いCM・動画広告の方が好感が高い
・Z世代は通常速度よりも倍速の動画の方が快適だと感じている

このような事実を調査で明らかにし、そのインサイトに応えるような「ファストCM」を制作しています。

調査が「話題作り」と「導線作り」の役割を担っています。

■みんなのかくれ資産調査委員会

□空気醸成リリース

□施策リリース

「日本全国に眠る不要品の資産価値は、推計37兆177万円、1世帯あたり約70万円にのぼる」というファクトを調査によって明らかにし、自宅のかくれ資産額を簡単に算出できる診断サイトへの導線を作っています。

調査をもとに生活者が興味を持つような空気感を作り、診断サイトに誘導している事例です。

■クラシコ

□空気醸成リリース

□施策リリース

「ふしぎなナース文化」の存在を調査で顕在化させ、SNS上でも議論が起こり話題になりました。
そのような必要有無の議論を通して、看護師がより生き生きと働ける環境づくりを呼び掛ける「#看護服からはじめよう」プロジェクトを始動しています。

調査を通して問題提起を行ない、プロジェクトに繋げている事例です。

最後に


以上、最後までご覧いただき、ありがとうございました。

今回は「調査PRを実施するシチュエーション①(空気醸成)」というテーマで整理しました。

次回は「調査PRを売れるシチュエーション②(情報開発)」というテーマで整理できればと思います。

引き続き、よろしくお願いいたします!

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