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よなよなエール箱買い

忙しい春の季節の中で、なかなかゆっくりする時間が取れないなぁと感じています。もちろん休みの日にも用事があることは素晴らしいと思うんです。

なにかにつけ「この行動にはどれくらいの価値がある?」ということを考えてしまいがちの僕に取って、予定が詰まっている日常を忙しく動き回ることに喜びすら感じている瞬間もあります。それだけたくさんのタスクをこなしたと脳が勘違いするからですね。その達成感をおかずに晩酌をするのも良い時間。

さて、春は仕事も忙しい時期と重なります。文字通り朝から晩まで働き、帰ってシャワー浴びてお酒を飲んだら寝るだけの毎日です。世の中にはリョートスリーパーという、睡眠の時間が短くても大丈夫な人がいるらしく、とても羨ましいのですが、僕はそうではありません。1日睡眠の短かった日があると、次の日のパフォーマンスに直結します。

体も重い。頭も重い。重いだらけでイライラしてしまって、なんの得にもなりません。なので、本を読んだり、動画を見たりといったエンタメを摂取する時間を犠牲にしても、僕は6時間以上の睡眠時間を確保することに全集中しています。

でも訪れるわけです。部屋に積んである大量の本が突然気になり出したり、見たかった映画やテレビ番組のメモをスマホの中に見つけてハッとする瞬間が。自分の好きなこと、何もできてない!!仕事をして少し多くお金を稼いでも、自分の好きなことをしてない過ぎ去ってしまった時間を思い、後悔してしまうのです。

これじゃダメだ。

僕は先週、予定のなかった1日ができたので、朝からAmazonを眺めていました。前日、全く眠ることができませんでした。家に帰って仕事のことをちょっと考えていたらいつまで経っても眠くならない。なんで?と思いながら横になるのですが、結局ほとんど寝付けず朝を迎えてしまった。やってしまった。どうにかしてこの状況を変えなくてはならない。しかし今からどこかに遠出するような気持ちでもない。買い物にでも行こうか?しかし今欲しいものも特にない。そこでAmazonです。

僕はすぐに「よなよなエール」という商品のページに目が止まりました。僕はビール好きでよく飲むのですが、最近この「よなよなエール」の美味しさにハマっているのです。ごめんなさい、ハマっているというのはちょっと違いますね。クラフトビールなので、価格も高めですので、たまのご褒美に買うことが多いという言い方ですね。可能なら毎日飲みたい。

そうか、ケースで買えば毎日でも飲めるんだなぁということを考える。毎日飲んでしまったらありがたみが無いよなぁということも考える。少しのあいだ、頭の中で天使と悪魔が戦う。でも結局買うことにしました。なんのために仕事を頑張っているのか。なんのためにこれだけストレスを抱えているのか。その対価としてちょっとくらい良いビールを飲んでもいいじゃんかという都合の良い解釈で決着をするのです。人間の思考、いや僕の思考なんてそんなことの繰り返しですね。

でもそこから手にいれるまでが長かった(といっても数日だけど)。午前中に注文するとその日に届く!となっていたのでこれは良い!夜に早速飲もう!と思っていたんです。でも都内でもないのに当日届くのか?という単純な疑問がよぎります。夕方くらいに気になって配送状況を見てみたら、まだ営業所に届けてる最中みたいな感じだったんです。こりゃ今日中には届かないだろうな。勝手にそう判断してしまいました。

そうすると夜に飲むお酒がないので、夕飯の買い出しに出かけます。早めの18:30くらいから飲み始めると、前日の寝不足も効いたのか、20:00前には眠ってしまっていた。意識の遠くでインターホンが鳴っていたような気もするのですが結局そのまま寝てしまった。

翌朝、起きてインターホンがチカチカ光っているのが目に入る。そうだった。お酒来てたのかな?仕事に出る際、宅配ボックスを見てみる。でも商品がないんですね。そうか、結局昨日は来てないんだな。でもインターホンが光ってたのはなぜだ?なんてことを思いながらメールを確認する。

すると「商品は持ち帰りました」というメッセージが。なんで?宅配ボックスあるじゃん!ビールのケースくらい入るでしょ!瞬間的にそう思ってしまった自分がいる。すぐに再配達の予約をいれることにしました。でも待てよ。次の休みは予定がある。その次の休みも…その次にすると…取り置きの期間が終わってしまう。超めんどくせえ。注文しなけりゃよかったなんてことまで思うわけです。

でもやっぱり飲みたいのは変わらない。それにクレジットのポイントがあったのでほぼ半額で購入できたんです。僕は営業所受け取りで、次の休み、用事のあとに自分のタイミングで商品を受け取ることにしました。そのときにはもう4日くらい経ってるので、結構熱も冷めてるだろうなぁと思いつつ…

次の休み、営業所に行くと受付のお姉さんが「そういえば結構デカかったような」という話を同僚の方としてたんですね。え?ビールの箱売りでしょ?そうでもないでしょ。まさかビールのケースをさらに箱に入れてるなんてことは…してた!!僕の目の前には「一体何を買ったんだ?」と思うくらいの大きな段ボールが用意されました。箱にワインか何かのイラストがある酒専用の箱なんだろうなということはわかりました。うん、これじゃあ宅配ボックス入らないよね。

帰宅して箱を開けると、ほぼ緩衝材でした。こんな箱に入れる必要ある?トラックの荷台もったいなくね?と思いながら大量の紙の緩衝材をごみ袋に放り込む。見えてきたのは、1800mlのウィスキーのパックとその下によなよなエールの箱。僕は一緒にブラックニッカの紙パック商品も買っていました。だって一緒に見てたらウィスキーも飲みたくなってしまったから。

さっそく冷蔵庫に数本のビールを入れておきます。夜、グラスを使って飲んでみる。これだよ!喉越しで飲むビールではなく、舌の上で楽しむビール。グビグビいきたいところを抑えてゆっくり飲んでいくと、常温に近くなっても最後の一口までちゃんと濃いビールの味がするんです。

満足。

ちらっとキッチンを見るとよなよなエールの箱が鎮座している。まだ23本ある。あと23回はこの楽しみを享受できる、なんてケチなことを考えながらYouTubeを見ます。

たくさん働いたからこのビールをケースで買うことができる。本当はもっと長持ちするものを買った方が良いんじゃない?そうも考える。だけど今欲しいから。その状態を上回るきっかけなんてないんですね。

はい、その繰り返し。

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